[ニュースリリース] 「光コラボレーションモデル」に関する調査結果 ~「それほど安くならない」と厳しい声もあるが、新しい付加価値とのコラボへの期待も大~

2015年6月9日

  NTTコム オンライン・マーケティング・ソリューション株式会社(本社:東京都品川区、代表取締役社長:塚本 良江)が運営するインターネットアンケートサービス「NTTコム リサーチ」(旧 gooリサーチ)(*)は、登録モニターのうち、全国18歳以上男女を対象に、「光コラボレーションモデル」について調査を実施しました。有効回答者数は2,188件でした。

調査結果の詳細
https://research.nttcoms.com/database/data/001971/index.html

<総括>

  これまで、NTT東日本/NTT西日本が「フレッツ光」のブランド名で自社販売を行っていた光ファイバーサービスを卸売り提供する「光コラボレーションモデル(以下、光コラボ)」が2015年2月からスタートした。これにより、さまざまな事業者が自社サービスと光ファイバーをセットにしたプランの提供を開始している。

  代表的なコラボモデルは、NTTドコモやSoftBankといった携帯キャリアによるスマートフォンとのセット割引や、ISP(インターネットサービスプロバイダ)による光ファイバーとプロバイダのセット割引だ。その他、格安スマホや格安SIMとの割引も続々と登場し、従来より安価な料金設定で光ファイバーが利用できるようになっている。
  ユーザーにとっては、一気に光ファイバーサービスが増え、選択の幅が広がったといえるが、この状況をユーザー自身はどのようにとらえているのか。サービス開始後3ヶ月時点での意識調査を行った。

  結果、主に携帯キャリアによるプロモーション効果で「ドコモ光」「SoftBank光」といったブランド名の認知は広がっているが、光コラボを詳しく認識しているのは1割に満たなかった。
  現時点で光コラボを利用している(申込んでいる)のは5%程度。「インターネット料金が安くなる」点に魅力を感じて申込んでいる一方で、実際に利用してみると「それほど安くならない」といった厳しい声もあげられた。ユーザーの大半は現状に不満がなく、変更手続きが必要な割には思ったより安くならない光コラボの利用意向は想定より高くない、というのが今の実態だ。

  ただ、光コラボ事業者は今のところ携帯キャリアやISPといった通信系事業者に偏っている。さらに、提供プランのほとんどは料金メリットをうたったもので、必然的にユーザーの判断基準も価格重視となっている点は否めない。今後、NTT東西が本来目指している新しい付加価値とのコラボレーションモデルが誕生し、価格以外の判断基準で光ファイバーを選べるようになると利用意向も増加するのではないか。ユーザーは「自分にとってメリットのあるコラボレーションなら検討したい」と考えていることもわかっており、今は光コラボを検討していないユーザーの中には、「まだ始まったばかりで様子を見て考えたい」、「待っていれば他にも良いサービスが出そう」という期待の声もある。価値観の多様化した現代で、今後、どのようなコラボレーションモデルが登場するのかに注目したい。

<調査結果のポイント>

(1)光コラボ、「聞いたことがある」まで含めた認知率は6割弱。

  光コラボを「詳しく知っている」のは全体の5.8%。「なんとなく知っている」(27.4%)、「聞いたことがある程度」(25.5%)まで含めた認知率は58.6%。認知経路は「テレビCM」がトップで、「ドコモ光」や「SoftBank光」ら大手通信キャリアが大々的なプロモーションを行っている効果で、ブランド名の認知が広まっている。

(2)光コラボ利用者、利用意向者を合わせても1割未満。7割が「検討意向なし」「様子見」の不動層。

  光コラボの利用率は、「利用している」(1.9%)と、「既に申込を済ませている」(2.5%)を合わせて4.4%。「半年以内に検討したい」と回答した利用意向者は5.8%にとどまる。現時点で検討意向がない人が43.8%で大半を占めており、様子見としている人も30.7%となった。

(3)「OCN光」、「ドコモ光」、「SoftBank光」が人気。利用意向者の半数が「ドコモ光」を検討している。

  光コラボ利用者が選んだコラボ事業者は「OCN光」がトップ。2位「ドコモ光」、3位「SoftBank光」の順。これから利用したいと考えている人が検討しているのは「ドコモ光」がトップ。2位「OCN光」、3位「SoftBank光」。

(4)「インターネット月額料金が安くなる」点に魅力を感じて申込んだが「それほど安くならない」と厳しい声。

  光コラボを利用しようと思った理由のトップは「インターネットの月額料金が今より安くなる」で75.9%を占め、2番目以降の理由を大きく引き離した。 一方、利用にあたって不満な点、検討時に不安だった点では「手続きが面倒」(33.5%)「結局、それほど安くならない」(32.4%)といった厳しい声が上位にあげられた。

(5)半数は「現状に満足」しているため利用意向がない。

  現時点で光コラボを検討していない理由は、第一に「現状に不満がないから」(53.7%)。以降、「それほど安くならなそうだから」(23.0%)、「手続きが面倒だから」(20.9%)が続く。

(6)半数は、今後「自分にとってメリットのあるコラボレーション」があれば検討したいと考えている。

  現時点では利用意向はないが「自分にとってメリットのあるコラボレーション」であれば検討すると回答した人が52.7%と半数にのぼる。メリットについては「価格が安く品質が良い」という意見が大半を占めたが、中には「ポイントプログラムとの提携」、「公共料金の割引」、「ガソリンや交通機関との連携」といったコラボを望む声もあった。

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