前回はコンテンツマーケティングの実施に当たって、コンテンツを出し惜しみすることが生む損失ついて書きました。
実はコンテンツマーケティングを始めた企業が陥りやすい間違いがもう一つあります。それは
「初歩的な勉強コンテンツを軽視する」
ということです。ここで言う初歩的な勉強コンテンツとは、まだサービスなどの検討の初期段階か、もっとそれ以前の興味を多少持っている程度の人がこの分野を“勉強する”ためのコンテンツをいいます。
なぜ、そんなことが起こるのでしょうか。
業界に特化した活用事例など専門的なコンテンツの読者は、具体的には検討フェーズにある確率が高いと考えられます。
これら、それぞれのコンテンツを閲覧したリード(見込み顧客)にインサイドセールスをかけた場合、当然ながら活用事例を閲覧したリードの方が“ホット”、つまり具体的な商談に入る可能性が高いでしょう。
これに対して初歩的な勉強コンテンツを閲覧したリードはそれほどホットではありません。電話がつながっても、「まだ考え始めたばかりなので、訪問は結構です」と断られることも少なくありません。
この結果を見たマーケティングチームは、インサイドセールスによるアポ率だけから「ホットリードが取れない初歩的な勉強コンテンツよりも、具体的なもの、専門的なものを拡充しよう」と判断するようになります。
この方策は一時的には商談につながるホットなリードをインサイドセールスに渡せているので、成功しているように見えるでしょう。しかし時間の経過とともにインサイドセールスに引き渡すリードの数が減少します。
この状況で考えられるのは、新しいリードがあまり入ってこないこと。結果として、既存のリードデータベースの中だけでマーケティングしています。