マーケティングに関わる業務に携わっている方なら、一度は「カスタマージャーニーマップ」の作成経験があるでしょう。
その昔は、顧客の購買行動を深く考える必要はありませんでした。マス広告などを中心とした広告媒体に消費者が接触し、次の購買行動として販売店などの購買チャネルに行くという、実にシンプルな消費者行動だったためです。しかし、現在では生活を取り巻く情報チャネルは増大し、顧客の購入までの行動も複雑化しました。
その複雑化した顧客の購買行動を整理し、マーケティングを円滑に進めていくための設計図として使われるのがカスタマージャーニーマップです。ほとんどのマーケターがこれを積極的に活用し始めていると思います。
特にB2Cに比べてマーケティング予算が少なく、顧客が複雑な購買行動を取るB2Bマーケティングでは、カスタマージャーニーマップの重要性は非常に高くなります。この作り方次第でマーケティング活動や最終的なビジネスの結果が大きく左右されます。
今回は、ビジネスを大きく左右するB2Bマーケティングのカスタマージャーニーマップ作成について考えます。特にB2Bだからこそ考慮しなくてはいけない注意点を整理します。
使う人と、買うと判断する人は別人
B2Cの場合、ほとんどの商材では使用する人と決済する人が、同一人物でです。
これがB2Bの場合は大きく異なります。非常に安価なものでも、個人の裁量で購入できる物は少なく、利用者と決済者は別に存在しています。