2015/12/25

【カスタマーロイヤルティxビジネス】

第8回 リテール業界における『カスタマーエクスペリエンス』と『ロイヤルティ』の関係を考える

NTTコム オンラインの屋代です。今回は、リテール業界における『カスタマーエクスペリエンス』と『ロイヤルティ』の関係について分析した調査報告について取り上げます。

ショッピング体験において、低価格が大きくアピールするということについては論を俟たないところですが、顧客ロイヤルティを高めるうえで、『顧客体験』も重要な要素となります。

では、顧客にとって重要な『顧客体験』とは何でしょうか? 逆に、重要でない『顧客体験』とは? これを理解することは、顧客の行動に変化を与え、ビジネスの利益ある成長を支えていくうえで重要なことです。

2015年9月に Synchrony Financial 社が公表した "The Retail Customer Experience" においては、まさにこの点においての分析が行われております。(本調査は、2015年5月22日から26日にかけて、1,003名を対象に行われたものです。)

本調査においては、リテール業界における『顧客体験』として27の要因を定義しております。

まず、ショッピング体験において最も価値のある要因についての設問においては、以下の4つの要因が挙げられていることが分かりました:

  1. セールスアイテムを自分で選択する
  2. 無料の返品保証の強化(返品対象期間の制限撤廃やレシートが不要であることなど)
  3. セールス価格の適用に当たりクーポンが不要であること
  4. ポイントでの支払いが容易であること

逆に、最も価値の乏しい要因については、以下の5つが挙げられたそうです:

  1. カード会員クラブへのアクセス(コーヒーやワインなどを提供するカード会員向けスペース)
  2. 購入した商品を車まで運んでくれるサービス
  3. 飲料水やコーヒーの優待
  4. 店内のノートPCやタブレット端末を優待で利用できること
  5. ヴァレットパーキング(スタッフが代わりに車を停めるスペースを探してくれるサービス)

さらに、リテール業界のカテゴリにより、ポジティブな顧客体験を決定づける要因も違うことも明らかになった、としています。本調査では、ベストな顧客体験として最も多く挙げられたものは、アパレルストアでは『店員の気配りが好く、上手く助けてくれる』、デパートでは『店員の気配りが好く、上手く助けてくれ、しかも、親切で礼儀正しい』となる一方、日用品店では『ディスカウントや価格』となったそうです。

そして、顧客体験と実際の行動との関係性としては、以下のデータを挙げております。

  • 53%が、自身がトップ3に挙げている要因をリテール事業者が提供してくれれば、今よりももう少し購買額を増やしてもよいと 回答
  • 77%が、自身がトップ3に挙げている要因をリテール事業者が提供してくれれば、今よりも購買回数を増やしてもよいと 回答

この割合は、若年層になるほど増加する傾向がみられるそうです。

顧客体験の重要性への認識が広まる中、多くの企業が『より良い顧客体験』を提供するべく努力を続けておられます。一方で、顧客体験を構成する要因とは何かを定義し、どのような顧客体験が大切なもので、大切でないものは何なのか、ということについて、お客様の本当の声にきちんと耳を傾け、その結果に沿った投資を行っていくことがビジネスの成功につながる ということをこの調査は示しているものと考えます。

本調査報告は以下より入手できます。(英語です)
 The Retail Customer Experience - Which elements of the shoppiong experience matter most?

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屋代 誠

屋代 誠

企業向けのソーシャルメディア活動支援ソリューション【Social Studio】のプロダクトマネージャー。
Net Promoter Certified Associate 取得。

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