2017/02/22

【顧客満足度とNPS】

第1回 満足度は高いのに、業績は向上しない…顧客満足度調査の抱える課題とは?

毎年、さまざまな調査機関が発表している「●●●顧客満足度ランキング」といったものを、皆さんもニュースや新聞で目にしたことがあるはず。

「顧客満足度●年連続No.1」と謳う商品パッケージやTVCMを目にすることも少なくありません。顧客満足度は、私たちの生活において身近な存在となっています。

皆さんも一度は、飲食店や携帯ショップなどで「あなたはこの企業(製品/サービス/ブランド)についてどのくらい満足していますか?」といった設問のアンケート調査に回答した経験があるのでは?顧客満足度調査によって明らかとなる顧客の声は企業にとっての財産となり、具体的に顧客が満足している点や不満足であると感じている点は、よりよい顧客体験を提供するためのヒントになります。

一方で、顧客満足度調査が具体的な成果につながっていない場合も…。

そこで、本コラムでは顧客満足度調査の抱える課題を確認した上で、顧客満足度調査に替わる新たな取り組みとして「NPS調査」について解説します。

目次

① 顧客満足度調査の目的とは?

顧客満足度調査の課題を考える前に、まずはその目的をあらためて確認しましょう。

顧客満足度調査の目的は、既存顧客の維持や新規顧客の獲得によって業績向上を実現するために、商品・サービスや顧客接点といった面で改善点を見出すことにあります。

調査を行うことで、商品・サービスの価格や機能、あるいは店頭での接客やアフターサポートといった要素について顧客がどの程度満足しているのかを数値化することができます。そして、調査結果を分析することで顧客が不満を感じている点をあぶり出し、顧客満足度向上のための改善点を見出します。

しかし、この顧客満足度調査について大きく2つの課題が指摘されています。

② 顧客満足度調査を取り巻く2つの課題

・その1 満足度と業績との相関性が弱い

「顧客満足度が高いのにも関わらず、解約率は高止まりしている」というように顧客満足度と業績との相関性の弱さを感じている方も少なくないのではないでしょうか?

実際、「解約した顧客の8割が直前の顧客満足度調査で『満足』と回答している」といった話も聞きます。

これが真実だとすれば、いくら顧客満足度を高めたとしても、本来の目的である業績向上を果たせるとは限りません。「満足」している顧客の中には、最終的に解約してしまう顧客が多く含まれている可能性が高いからです。

このような課題は、「満足」という言葉のあいまいさに起因しています。顧客満足度調査に回答しているシーンを思い浮かべてみてください。自分の顕在ニーズを満たしており大きな不満が無ければ、「満足」「ほぼ満足」といった評価を選択していることが大半ではないでしょうか?

その一方で、予想外の価値を感じられた時や、感動すら覚えた場合も、同様に「満足」「ほぼ満足」といった評価を選択することになります。顧客満足度調査では、このような“満足”と回答した顧客ごとの温度差を考慮しない形で、すべて「満足」している顧客として一括りにされてしまうのです。

そのため、たとえ「満足」という評価を下した顧客であっても、必ずしもリピート購入や購入単価の向上といった形で業績向上に貢献してくれるとは限りません。

つまり、単に顧客満足度の向上を目指すことによって、業績向上を果たせるとは限らないのです。

・その2 調査結果をもとにした改善アクションが実施できていない

顧客が不満に感じる内容というのは、十人十色です。飲食店を例に考えてみましょう。接客に不満を持つ顧客もいれば、メニューに不満を持つ顧客もいるでしょう。そのほか、価格や店舗の内装、立地に不満を感じている可能性もあります。

そして、このような多岐に渡る不満をすべて解消するのは困難… 多大な労力と時間を要するであろうことは自明です。そのため、多くの企業は調査の実施だけにとどまっており、改善アクションを実施できずにいます。あるいは、改善アクションを実施してはいるものの、やるべきことが多くすべてを実施しきれない状況にあります。

では、どうすればこのような課題を乗り越えて、目的としている既存顧客の維持や新規顧客の獲得によって業績向上を実現できるのでしょうか?

その答えとなるのが、顧客満足度調査に替わる新たな取り組みとして注目を集めている「NPS調査」です。

③ 業績向上につながる新たな取り組み 「NPS調査」とは?

NPS調査とは、NPS(Net Promoter Score)という指標にもとづいた調査です。

NPSは、従来の顧客満足度とは異なり、推奨度によって顧客ロイヤルティを測ることのできる指標です。「あなたはこの企業(製品/サービス/ブランド)を友人や同僚に薦める可能性は、どのくらいありますか?」というシンプルな質問に対し、0~10の11段階のスケールで回答を得ます。そして、図のように評価度合いにしたがって、プロモーター(推奨者)、中立者、批判者に分類し、プロモーターの割合から批判者の割合を差し引くことでスコアを算出するというものです。

・業績との相関性が強い

NPSは、業績との相関性が強いとされている指標です。

NPSと業績との相関性について、NPS考案者の一人であるベイン・アンド・カンパニーは、おおよその業界においてNPSでトップを走る企業は、競合他社の2倍の成長率を上げているという調査結果を発表しています。

・調査結果をもとにした改善アクションにつながりやすい

そして、業績との相関性が強いからこそ、調査結果を分析することで顧客ロイヤルティの向上、すなわち業績向上を実現するために優先的に改善すべき課題を見出すことが可能です。適切な設問設計にもとづく調査と分析を行うことで、改善点を明らかにし優先順位を付けることができます。そのため、従来の顧客満足度調査とは異なり、業績向上につながりやすいポイントから改善アクションを実施することが可能です。

今回ご紹介したNPS調査について、ダウンロード資料『選ぶ指標で”成果”に差がでる!?顧客満足度とNPS』でさらに詳しく紹介しています。NPS調査の設問設計や調査結果の分析といった具体的な内容にも触れているので、ぜひご一読ください。

* Net Promoter®およびNPS®は、ベイン・アンド・カンパニー、フレッド・ライクヘルド、サトメトリックス・システムズの登録商標です。

選ぶ指標で”成果”に差がでる!?顧客満足度とNPS

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