2017/04/26

【NPS®(ネットプロモータースコア)導入編】

NPS調査から得た顧客の声は宝の山!?正しい分析が効果的な改善アクションのカギ

前回のコラムで成果が出るNPS(Net Promoter Score)導入を実現するためには、既存のアンケート調査にいわゆる「究極の質問」を付け加えただけでは意味がなく、適切な設問設計とアンケートの実施が重要であることをご紹介しました。

そして、本コラムでは集めたアンケートを分析する際のポイントをご紹介します。

目次
  1. アンケートから読み取れるのはスコアだけではない!
  2. 効果的な改善アクションにつながるNPS調査の分析とは?
  3. 成果を出すNPS活用のために

アンケートから読み取れるのはスコアだけではない!

アンケートを実施した後、自社や自社サービスのNPSを算出しただけで満足していませんか?

調査・アンケートから得られた顧客の声には、改善すべき課題を見出すことにつながる重要なヒントが含まれています。ただし、すべての課題を改善していくことは、リソース面、コスト面を考えると不可能に近いと言わざるを得ません。

そこで、たくさんの課題から、NPS向上を阻んでいる項目を抽出し、優先的に改善していく必要があります。具体的な効果や成果につながる改善アクションを効率的に実施するためにも、改善すべき課題に優先順位を付けていきましょう。

効果的な改善アクションにつながるNPS調査の分析とは?

分析では、NPS向上に大きな影響を与える要因を特定するために、ドライバーチャートという4象限の表を活用します。
ドライバーチャートは、各項目の満足度と推奨度の相関関係から、各項目が推奨度(ロイヤルティ)にどの程度寄与しているかを表しています。
相関係数と満足度の平均によってエリアを4象限に分け、各項目がどのエリアに配置されているかを捉えましょう。ロイヤルティに与える影響度に沿った優先順位を踏まえたうえで改善施策を実施することが、推奨度(NPS)の向上につながるのです。

※ 縦軸⾚線は相関係数の平均、横軸⾚線は満⾜度の平均

4象限の各エリアは以下を意味しています。

①重点維持項目(強み=ロイヤルティ醸成のポイント)
満足度を獲得し、かつ、推奨度への影響が大きい。重点的に維持していかなければならない項目。
②優先改善項目(弱み=ロイヤルティ阻害要因)
推奨度への影響が大きいにもかかわらず、満足度が平均以下しか獲得できていない項目。
ロイヤルティ醸成を阻んでいる項目で、左上に位置するほど緊急性が高く最も優先的に対策が必要。
③基本維持項目(基本価値=ベースとなっている価値)
満足度が高いものの、推奨度への影響度は高くない項目。
ここに位置する項目については、顧客が「あって当たり前」という認識を持っている場合が多い。
④観察・注意項目(取捨選択して様子見)
推奨度への影響度・現状の満足度ともに低い項目。
現状の推奨度への影響度合いは①②③に比べて低いものの、施策やメッセージ、時勢等によってポジションが変化していく可能性が高いため、継続的に監視が必要。

このような分析を行うと、ドライバーチャート上で各項目の優先度が一目瞭然となるため、優先度の高い項目から効率良く改善アクションを実施していくことができるでしょう。

下図は、2016年にNTTコム リサーチで実施した、「NPSベンチマーク調査(生命保険業界)」の結果を分析した、ある生命保険企業2社のドライバーチャートです。

A社

B社

明らかに①の重点維持項目エリアに項目が多いA社に対し、B社は②の優先改善項目エリアに多くの項目が含まれています。この結果からもわかるように、実際にNPSはA社のほうが高く出ており、Bは低く出ています。同じ業界にもかかわらず、会社によってこれほど違うチャートになるのです。

共通点として読み取れるのが、生命保険に加入している顧客にとって、最も推奨度への影響の大きな項目が「アフターフォローの手厚さ」となっている点です。B社ではその項目の満足度が平均以下になってしまっており、優先的に改善が必要であると読み取れます。

このように、例えば「アフターフォローの手厚さ」がロイヤルティ向上のカギになることがわかれば、その改善・維持強化にフォーカスするといったアクションをとることができます。

こういったNPS調査の分析においては、アンケートの実施からドライバーチャート分析までをオンライン上で自動化できるシステム(http://www.nttcoms.com/service/nps/satmetrixpro/)を導入することで、アンケートの結果を簡単に見える化でき、関係者への共有もスムーズに行えるため、スピーディーな改善アクションを実現できるでしょう。

成果を出すNPS活用のために

NPS導入の効果を実感できない原因は、NPSを調査するだけにとどまっていることにある場合がみられます。

アンケートを分析した上で改善アクションへとつなげることで初めて、その効果を実感できるようになります。

しかし、多くの企業が、NPSを調査しているものの、具体的な改善アクションを実施することができず、足踏みしてしまっているのが実情です。

NPSが世に登場してから、約10年が経過しました。とはいえ、顧客満足度とは異なり調査や分析に必要な知識やノウハウといったものが国内ではまだ十分に広まってはいません。そのため、「調査結果をどのように活かせば良いかわからない」「改善アクションにつなげるための体制が整っていない」といった状況に陥っている企業が少なくないのです。

NPSで成果を出すためのポイントについて、ダウンロード資料『NPSは“測っただけ”では意味がない! 成果を出すNPS活用のための“6つのポイント”』でさらに詳しく解説しています。「NPS導入の効果を実感できない」とお悩みの方は、ぜひご一読ください。

※ Net Promoter Score及びNPSは、ベイン・アンド・カンパニー、フレデリック・ライクヘルド、 サトメトリックス・システムズの商標です。

成果を出すNPS活用のための“6つのポイント”

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