2017/09/08

【NPS®トップ企業に聞く - 顧客ロイヤルティ向上の秘訣】

生命保険業界 NPS 第1位 ソニー生命保険株式会社様 ~改善のアクションを起こす指標としてNPSに期待~

NPSベンチマーク調査2017、生命保険業界部門で2年連続の第1位となったソニー生命保険株式会社。創業当時より、ライフプランナーが一人ひとりの顧客に向き合うことで信頼を獲得する独自のビジネスモデルで成長を続けてきました。2017年にはNTTコムオンライン・マーケティング・ソリューション(以下、NTTコムオンライン)でアフターフォローに特化したNPS調査を実施。その結果分析から力を入れるべき改善アクションが明確になったといいます。さらなる顧客ロイヤルティ向上に向けた取り組みについてうかがいました。

目次

一人ひとりのお客さまと向き合うライフプランナー制度で成長

― ソニー生命様は、昨年と今年、2年連続でNPSベンチマーク調査2017の生命保険業界部門で第1位となりました。継続的に高い顧客ロイヤルティを実現されている御社の取り組みについて、お話をおうかがいさせていただきたいと思います。まず、御社の事業についてお聞かせください。

(左)ソニー生命保険株式会社 VOC推進部 VOC推進課 統括課長 安間 暢子 様
(中左)ソニー生命保険株式会社 VOC推進部 統括部長 浦田 英次 様
(中右)ソニー生命保険株式会社 ライフプランナー営業本部 コンサルティングフォロー推進部 コンサルティングフォロー推進課 統括課長 西﨑 孝史 様
(右)NTTコム オンライン・マーケティング・ソリューション株式会社 代表取締役社長 塚本 良江

(以下敬称略)

安間:ソニー生命は1979年8月に創立し、お客さまとの信頼関係を着実に築かせていただくことで成長を続け、2017年3月末の保有契約高では約45兆円(脚注:個人保険と個人年金保険の合計)となっています。ソニー創業者の盛田昭夫が創立者となり、38年前、「日本にマッチした、世界のどこにもない保険会社をつくる」という独自の構想に燃えて生まれた会社です。そこには一人ひとりの人生が違うように、それぞれの人生に合った保障の形があり、そのニーズをくんで、オーダーメイドの保険をつくる、という想いがありました。
ソニー生命では、ライフプランナー制度を誕生させることで、お客さま個々人の人生に合致するようなコンサルティングを通じた合理的な生命保険の提供を展開しました。そのスタイルが多くのお客さまにご支持をいただき、現在に至っています。

― これまでにないライフプランナーという、新しいビジネスモデルの立ち上げでは、ご苦労もあったのではないでしょうか。

安間:保険は形がないものを売るため、信頼が第一です。ライフプランナーが信頼されるには、自身がソニー生命の理念に共鳴することが大事です。どうやって保険を売るかではなく、どのようにすればお客さまの守りたい未来がかなえられるか、"やり方"ではなく"あり方"を大切にし、お客さまの立場になって、自分たちはどうありたいかということを根底に考えられる方をライフプランナーとして採用しています。

― 保険加入後何年も継続していく中で、コンサルティングはずっと継続されるのですか。

西崎:はい。ご契約時にお届けした保障を、ご加入後もお客さまに合った状態に保つためのアフターフォローは当然の責務として、保険・金融のプロフェッショナルであるライフプランナーからの「コンサルティングフォロー」をお客さまの一生涯にわたってご提供しています。人生には沢山のテーマがあり、例えば前半には住宅購入やお子さまの教育だったものが、後半で親の介護、自身の老後や相続等へと刻々と変化していきます。これらの人生のテーマに対して専門家として課題解決すること、「コンサルティングフォロー」のご提供がライフプランナーの大切な役割であると考えています。

― 御社は連続してNPSベンチマーク1位を獲得され、顧客満足度でもずっとトップを走っていらっしゃいます。お客さまにぴったり寄り添い伴走していることがその秘訣でしょうか。

安間:お客さまの未来を一緒に考え、将来や守りたいものをお客さまから聞き出し、その実現のために必要な保障を、お客さまが納得していただけるような生命保険として提供することができる能力のあるライフプランナーがいて、一人ひとりのお客さまに合った保障を提供していく。これが秘訣なのだと思います。実際、NPSの調査をしてみると、当社の強みとして「説明のわかりやすさ」や「自分にあったサービスの提案」といった項目があがっており、まさにライフプランナーの役割と重なっているわけです。

顧客ロイヤルティ向上に向けてお客さまの声を一元的に管理

― お客さまの声を継続的に取り入れていくために、取り組まれていることはありますか。

安間:お客さまの声を反映させた業務体制を再構築するため、2011年にVOC推進部ができました。この部署ではお客さまのご指摘や、相談ごと、お問い合わせを集約・分析し、それぞれの担当部署にフィードバックして改善を図っています。さらに改善の効果も確認して必要に応じて追加や見直しを講じる等PDCAのサイクルをまわしています。

― 年間40万件もの声が入ってくるとお聞きしています。膨大な量ですが、どのように対応されているのでしょうか。

安間:お客さまの心情を考え、先ずお客さまのご不満を解消し、マイナスのものをゼロにしていくことを優先しています。さらに期待を超えてご満足いただける、ゼロからプラスにしていくサービスの提供についても、今後はもっと取り組んでいかなくてはならないと思っています。

― 顧客ロイヤルティの向上に向けた、企業姿勢や取り組みをお聞きしましたが、そもそも御社では、顧客ロイヤルティをどのように捉えているのでしょうか。

安間:当社ではお客さまからの紹介を基本にしています。ロイヤルティが高いお客さまは、自分が受けたコンサルティングに満足するだけでなく、この話は聞いたほうがいいと他の方に紹介してくれるものだと思います。ですから、人にも教えたくなるというところまでくるのが、顧客ロイヤルティではないかと思います。そういう意味ではNPSの考え方と非常に一致しているなと思います。

― 確かにそうですね。NPSを図る究極の質問は、「このサービスを友人、知人におすすめしたいと思いますか」です。人に紹介したいと思うには、強い理由がある。そういう人が口コミをしてくれると3人に一人は購買につながるというデータもあります。NPSを上げて、口コミをしてくれるほどのファン顧客が増えると、企業の業績が上がるという相関関係が検証されている所以です。

NPSでの気づきを会社全体のアクションにつなげる

― NPSについてはどのようにお考えでしょうか。

安間:満足度調査の結果から、最初の契約時や保険金のお支払い時は満足度が高いのですが、その間の保険ご加入後のアフターフォローの時期の満足度が低くなってしまうことを認識していましたが、NPS調査でもアフターフォローが優先改善項目としてあがりました。アフターフォローの手厚さが課題になっていることを改めて実感させられました。
VOC推進部では現在、お客さまからの声に基づいた具体的な改善を推進していく取り組みに力を注いでいます。以前からNPSについて知ってはいたものの、そのNPS指標をどのように活用し改善のアクションを起こせばいいか掴みきれていなかったところ、NTTコム オンラインの講演を聞き、NPSドライバーチャートの分析結果から、お客さま目線で具体的に注力すべきことが明確になりました。改めてNPSのような、アクションを起こせる調査の意義を感じています。

― 改善サイクルをまわしていくにあたってご苦労されていることや課題があればそれもお伺いできますか。

西﨑:2年連続で第1位の評価をいただけたこと、弊社を推奨いただくお客さまがいらっしゃるのは、とてもありがたいことだと感じています。しかし、お客さまの人生に伴走するコンサルティングフォローに取り組む弊社で、優先改善項目にアフターフォローが挙がったことには課題意識をもっています。ここについては、部門内で課題を抽出し、対策を検討する過程で、NTTコム オンライン様にもNPS調査をお願いしました。
また、日本の生命保険を変えるためにこのビジネスに参画した弊社としましては、NPSが絶対値としてマイナスであることに対して、まだまだ厳しい評価をいただいていると受け止めています。生命保険はその特殊性から、ご加入後も担当からのフォローを望まない方もいらっしゃいます。推奨者の満足度を高めるのと同時に、コンサルティングフォローを通じて、批判者は中立者に、中立者は推奨者になっていただきたいですね。

安間:NPS調査を通じて、お客さまが必要としている事、お客さまが感じているいろいろな不安をもっと吸い上げて、ご加入後のコンサルティングフォローにおいて「お客さまは待っているから」、ということをライフプランナーに伝えていきたいと考えています。

顧客満足度の究極、"人にすすめたい"生命保険会社を目指して

― では最後に、NPSの今後に期待していることを教えていただけますか。

西﨑:セルサイドである我々の思い込みとお客さまが感じていることにギャップがあることを、今回のNPS調査で感じました。こうした気づきを部門内の業務に活かすのは当然、社内にも発信しお客さま視点での業務設計・業務改善に繋げていきたいと思います。

安間:顧客満足度の究極は、"人にすすめたい"、ということだと思っていますので、NPSはそれを表す指標として、目指すべきものだと思っています。保険は加入目的が同じかわからないため、人にすすめにくいと思われる方も多いものではありますが、それを越えるところまでやっていきたい。それがNPSの意義なのではないかと考えています。
今までの改善は保険会社の目線で考えていたものでしたが、今回、NPSのドライバーチャートで何がいちばん必要なのかがお客さま目線で明らかになりました。これをうまく使って、会社の限られた経営資源をいかに有効配分するかを社内のあらゆる部門に訴えかけていきたいですね。今後はソニー生命が何を目指していくかを明確にし、ソニー生命ならではの独自のスタイルでお客さまの満足度を高めていくための指標として、NPSを活用できればと考えています。

― さまざまにご活用いただき、今後も少しでもお役に立てれば幸いです。本日はありがとうございました。

【インタビュー後記】by NPSベンチマーク調査担当
NPSベンチマーク調査2017生命保険業界の結果から読み取れるソニー生命の強み

NPS1位となったソニー生命ですが、NPSベンチマーク調査結果にも、インタビューでご説明のあったライフプランナーの存在が、強みとして表れていました。

NPSベンチマーク調査では、生命保険に関連した9つの要因別に満足度を聞いていますが、ソニー生命は、「説明のわかりやすさ」や「自分にあった商品の提案」といった、ライフプランナーに関連する項目が高く評価され、推奨度を押し上げていました。

「推奨者」の「推奨理由」としても、「担当していただいた方が親切丁寧に説明してくれ、家計のことや長期的なライフプランの相談にも乗ってもらえた」、「こちらの本音と状況を理解した上で提案してくれる」、「自分にあった保険を選んでくれる。押し付け営業ではない」、といったライフプランナーの質の高さに関するコメントが多数みられました。

課題として取り組んでいらっしゃる「アフターフォロー」については、業界内の他社と比較すると非常に高い評価を受けているものの、ソニー生命の他の項目と比較すると、満足度が伸び悩んでいる、といった結果となっています。

* Net Promoter® および NPS® は、ベイン・アンド・カンパニー、フレッド・ライクヘルド、サトメトリックス・システムズの登録商標です。

NPSベンチマーク調査レポート2017【生命保険】

NPSベンチマーク調査レポート2017
【生命保険】

生命保険会社13社のNPS(ネットプロモータースコア)およびロイヤルティ要因についての分析レポートです。

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