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フェアトレード商品に関する調査結果

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一般商品に比べて、1割以上の高価格でも約6割が購入意向

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おしらせ 平成25年3月7日

NTTコム オンライン・マーケティング・ソリューション株式会社

gooリサーチ結果 (No.212)

フェアトレード商品に関する調査結果

~一般商品に比べて、1割以上の高価格でも約6割が購入意向~

インターネットアンケート・サービスを提供する「gooリサーチ」は、20歳以上の「gooリサーチ」消費者モニターを対象にフェアトレード商品に関する調査を実施しました。有効回答者数は2350名でした。

総括

今回の調査は、欧米諸国で一般的になりつつある、開発途上国の生産者と先進国の消費者との間の公正な貿易取引より、開発途上国の生産者の生活改善と自立を目指すフェアトレード商品について、日本での普及実態を調べることを目的としました。結果、4割がフェアトレードを認知していることが分かりました。認知している人の中で、フェアトレード商品の購入経験率は男性よりも女性の方が高い傾向にあり、購入経験者の7割が商品自体の魅力を購入理由に挙げていることが明らかになりました。このことから、社会貢献、国際貢献という購入動機は前提としてあるにしても、商品自体の魅力を求める成熟した消費行動も見てとれます。さらに、今後におけるフェアトレード商品購入意向者の6割程度が、一般商品よりも高価格であることを受容していることから、フェアトレード商品に対する関心の高さがうかがえます。一方で、フェアトレードの内容を認知しながらも、購入可能な場所の情報不足や商品自体のバラエティの乏しさ等により購入機会を得られていない消費者が数多く存在する背景には、フェアトレード商品の普及が未だ限定的である現状が見てとれます。

調査概要

1. 調査対象 「gooリサーチ」登録モニター
2. 調査方法 非公開型インターネットアンケート
3. 調査期間 平成25年1月28日(金)~平成25年1月31日(月)
4. 有効回答者数 2350名
5. 回答者の属性 【性別】
男性:50%、女性:50%

【年代】
20代:20%、30代:20%、40代:20%、50代:20%、60代以上:20%

調査結果のポイント

(1) フェアトレードの認知は43.8%

全体ではフェアトレードについて「内容まで知っている」、「名前だけ知っている」を合わせて43.8%が認知している。

(2) フェアトレード商品の購入経験率は男性よりも女性の方が19%高い

フェアトレードの内容を認知している回答者を対象にフェアトレード商品の購入経験有無を尋ねたところ、57.2%に購入経験があることが分かった。女性の購入経験率は65.2%となり男性の46.2%と比較して19%高く、性別の差異が顕著に現れた。

(3) フェアトレード商品購入経験者の7割が商品自体の魅力を理由に挙げている

購入経験のあるフェアトレード商品の種類は「食料品」が突出して多く、9割。購入理由については「商品そのものを気に入ったから」が70.9%と最も多く、「途上国の経済発展に貢献できるから(57.0%)」「社会的に良いことだから(37.4%)」「国際協力ができるから(33.5%)」と続く。社会貢献としての位置づけが動機となることが前提としてあるものの、それに加えて、商品自体の魅力が購入動機となる消費者が多いことが分かった。

(4) フェアトレード商品未購入理由は身近に扱う店舗がないこと、商品バラエティ不足

フェアトレード商品の未購入者にその理由を尋ねたところ、半数近くが「身近に扱う店舗がない」ことを挙げ、3割が「自分の欲しい商品でフェアトレード商品がないから」という。フェアトレード商品の普及が限定的であり、また購入可能な場所や商品アイテムのバラエティの拡充への注力が今後の購入拡大への契機になることが読み取れる。

(5) 購入意向者の6割程度が一般商品よりも高価格であることを受容している

6割近くが今後フェアトレード商品を購入したいと回答した。また購入意向者の6割程度が一般商品より高価格でも購入したいと回答していることからフェアトレード商品に対する関心の高さがうかがえる。

<本調査に関するお問い合わせ先>

NTTコム オンライン・マーケティング・ソリューション株式会社
ビジネスインテリジェンス本部
(Tel)03-4330-8402、(FAX)03-4330-8900
(E-mail) research-info@nttcoms.com

《 補足 》

(*1)【 gooリサーチ 】 http://research.goo.ne.jp/
NTTコム オンライン・マーケティング・ソリューション株式会社(http://www.nttcoms.com/)が企画・実査・集計を行う、高品質で付加価値の高いインターネットリサーチ・サービスです。gooリサーチの厳しい管理基準をクリアした「gooリサーチ・消費者モニター」(72万人)、キーパーソンのビジネスマンを中心とする「gooリサーチ・ビジネス」モニター(8.8万人)、携帯電話でアンケートに答える 「gooリサーチ・モバイル」モニター (14.7万人)、団塊世代・シニア層、ならびに若年層を中心とした郵送調査手法で回答する「郵送調査専属モニター」(3.5万人)を含め、自社保有パネルとして国内最大級の延べ215万人の登録モニターを擁し、消費者向け調査から、法人向け調査、グループインタビューまで、様々な市場調査ニーズに対応しています。(モニターの人数は2013年1月現在)

調査結果データ

(1) フェアトレードの認知度

全体ではフェアトレードについて「内容まで知っている(17.1%)」、「名前だけ知っている(26.7%)」を合わせて、43.8%が認知している。
また、性年代別で見ると、女性30代と50代での認知が最も高く、それぞれ51.1%、50.2%となった。【図1】

【図1】フェアトレードの認知度

【図1】フェアトレードの認知度

(2) フェアトレード商品の購入経験有無

フェアトレードの内容を認知している回答者を対象にフェアトレード商品の購入経験有無を尋ねたところ、57.2%が「購入経験がある」という結果になった。また、性別で見ると、女性の購入経験率は65.2%となり男性の46.2%と比較して19%高い。【図2】

【図2】フェアトレード商品の購入経験有無_性別

【図2】フェアトレード商品の購入経験有無_性別

(3) フェアトレード商品の購入場所・購入商品・購入理由

フェアトレード商品の内容を認知し、かつ購入経験がある回答者を対象にフェアトレード商品の購入場所を尋ねると、「コーヒー専門店、カフェ(29.6%)」「自然食品の店(25.7%)」と「インターネット(24.8%)」がともに約3割を占めた。【図3-1】購入したことのあるフェアトレード商品の種類は「食料品」が突出して多く、90.4%となった。【図3-2】また、購入理由については「商品そのものを気に入ったから」が70.9%と最も多く、「途上国の経済発展に貢献できるから(57.0%)」「社会的に良いことだから(37.4%)」「国際協力ができるから(33.5%)」と続く。【図3-3】

【図3-1】フェアトレード商品の購入場所

【図3-1】フェアトレード商品の購入場所

【図3-2】購入したことのあるフェアトレード商品の種類

【図3-2】購入したことのあるフェアトレード商品の種類

【図3-3】フェアトレード商品の購入理由

【図3-3】フェアトレード商品の購入理由

(4) フェアトレード商品を購入しない理由

フェアトレードの内容を認知していて、フェアトレード商品の購入未経験者を対象に、購入したことがない理由を尋ねたところ48.8%が「フェアトレード商品を扱う店が近くにないから」を挙げ、「自分の欲しい商品でフェアトレード商品がないから(33.1%)」、「どこでフェアトレード商品を購入できるかわからないから(25.0%)」、「価格が高いから(23.8%)」、「どれがフェアトレード商品なのかわからないから(20.3%)」、と続く。普及が限定的であること、商品アイテムバリエーションの少なさ、購入可能な場所や商品自体の情報不足が主な要因となっていることがうかがえる。【図4】

【図4】フェアトレード商品を購入しない理由

【図4】フェアトレード商品を購入しない理由

(5) フェアトレード商品の購入意向・受容価格

フェアトレード商品について、「購入したい(7.5%)」、「やや購入したい(46.1%)」を合わせ、53.6%が購入意向を示している。【図5-1】次に、購入意向者を対象にコーヒー、衣料品、アクセサリーを例に一般商品と比べてどの程度の価格差までなら購入したいかを尋ねたところ、全体として平均6割程度が一般商品より高価格でも購入したいと回答していることから、フェアトレードへの関心の高さがうかがえる結果となった。【図5-2】

【図5-1】フェアトレード商品の購入意向

【図5-1】フェアトレード商品の購入意向

【図5-2】フェアトレード商品の受容価格(一般商品との比較)

【図5-2】フェアトレード商品の受容価格(一般商品との比較)

NTTコム リサーチは、平成24年10月1日にエヌ・ティ・ティ レゾナント株式会社からNTTコム オンライン・マーケティング・ソリューション株式会社へ事業譲渡され、平成25年12月9日にgooリサーチより名称変更いたしました。gooリサーチの調査結果(共同調査含む)等についてはこちらまでお問合せください。

この調査結果の単純集計を無料にて提供しています。

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