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東京五輪に対する評価をツイッターの投稿内容から分析したところ、開催に肯定的な内容の投稿の占める割合が開幕後に急増した。その後、新型コロナウイルス感染の拡大とともに「肯定」の投稿は低下傾向に転じ、1日時点では「否定」と同数となっている。
NTTコムオンライン(東京)が、SNS上の評価を分析するソフト「Buzz Finder」を使い、7月1日と20日、開幕日の23日以降の毎日、「五輪」か「オリンピック」を含む投稿の中から100件を無作為に抽出。その内容を分析担当者が読み、肯定的か否定的かを判断した。
7月1日時点の投稿は肯定的な内容が5%、否定的なものは71%だった。開幕日の23日になると、肯定が24%に上昇する一方、否定は34%に下降。24日には肯定と否定が逆転し、新競技・スケートボードの男子ストリートで堀米雄斗選手が金メダルに輝くなど、メダルラッシュとなった25日には「盛り上がる」「元気をもらえる」といった肯定が46%に達した。
その後、先月29日に全国の感染者数が初めて1万人を超えるなど、感染の急拡大傾向が鮮明になってからは、否定的な投稿も目立つようになった。今月1日時点では、肯定、否定とも18%で並んでいる。
投稿された単語の上位10位をみると、7月1日時点では「中止」が最も多かった。開幕翌日の24日は、開会式で披露された「ピクトグラム」が2位に入り、10位以内から「中止」や「コロナ」、「感染」が消えた。その後は「金メダル」や「選手」が1位となる一方で、「中止」や「感染拡大」も再び10位以内に上がっている。
同社の赤田賢一チーフ・コンサルタントは「ツイート数から見ると、五輪の注目度は高い。開催前は否定的だった人も、日本選手の活躍などに感動している様子がうかがえる。今は、選手の活躍に注目しつつも、感染拡大を懸念する複雑な状況となっている」と話している。