2018/11/30

【カスタマー・アイデンティティ市場動向】

カスタマー・プロフィールのミステリーを解決することによる3つのメリット

「顧客が行方不明になり、現代のマーケッターであるあなたが探偵となって探し出す」これはハイテク推理小説のようなものです。幹部層は速やかに解決するよう求めています。鹿撃ち帽子をかぶり、虫眼鏡を持って仕事にかかりましょう。

犯行現場::分断されたマーケティング・テクノロジー

最初の質問は「私たちの顧客は誰か?」です。
それを明らかにするには、顧客が目撃された最後の場所に行くことです。つまり、CRMシステムやマーケティングのデータベースです。その結果は恐るべきものでしょう。氏名・住所・電話番号・メールアドレス・性別といった基礎的な属性データが消失しているのです。チャネルやコミュニケーションの頻度に関する設定、「いいね!」情報、興味・関心といった有益な属性データについては?恐らくは空白のままでしょう。最悪なのは、マーケティング・コミュニケーションに関する同意を個人と紐付けることが難しいことです。
そこで、調査を拡げます。同意に関する記録はメールサービスのプロバイダに保管されていることが分かります。「いいね!」情報や興味・関心については?パーソナライゼーションやレコメンドエンジンに保管されています。ログインタイムスタンプやロケーションデータといったシステムデータは異なるカスタマー・エンゲージメント・ソリューションに保管されています。注文履歴はeコマースソリューションに保管されています。

顧客体験に関する全てのテクノロジー資産を調査した結果、あなたは恐るべき事実に気づきます。自社の顧客に関する全体像がジグソーパズルのピースのようにばらばらになっているために自社の市場シェアが失われているのです。

ばらばらの情報を統合されたカスタマー・プロフィールに集める

今日の顧客第一の市場における競争に生き残るためには、顧客の全体像を把握しなければなりません。そして、自社の潜在力をフルに発揮させるためには、カスタマー・セントリックなデータ構造が必要なのです。
カスタマー・ジャーニーにいかにかかわり、導いていくかから始まります。これは、カスタマー・データをいかに収集し、保管し、トラックし、その本当の価値を発揮させていくか、ということなのです。これまでは、デジタル・エコシステムにソリューションを追加するたびにカスタマー・データはばらばらになっていきました。ビジネスの成長とともにエコシステムが成長すると、これらのサイロもまたアクセス、トラック、管理が難しくなっていったのです。
このもつれたテクノロジー犯罪は、デジタル顧客体験の革新の妨げとなっています。

全てのカスタマー・データを統合されたカスタマー・プロフィールに集めることでこの問題を解決できます。このカスタマー・プロフィールは、顧客のアイデンティティデータ、登録データ、カスタムデータ、システムデータについての単一のソースとなります。

良く使われるカスタマー・プロフィール・データ

データタイプ ソース
アイデンティティ ファーストパーティデータ、ソーシャルメディア(Facebook, Twitterなど)の登録データ、フェデレートされたアイデンティティ 姓、名、メールアドレス、性別、居住地、「いいね!」情報、興味・関心、交際ステータス、学歴
登録 ユーザー名とパスワードによるログイン、ソーシャルログイン、興味・関心に関するスクリーンセット、オプトインフォーム 利用規約・プライバシーポリシー・cookieやマーケティングコミュニケーションに関する同意、マーケティングコミュニケーションの頻度やチャネルについての好み
システム CRM, ESPなどのテクノロジーに保管された記録 ロケーション、タイムスタンプ、アイデンティティ・ソース
カスタム Webサイトやモバイルアプリ、興味・関心に関するスクリーンセット、オプトインフォーム ブランドマーケティングに関する興味・関心、コンテンツの閲覧、動画の閲覧、製品登録、コメント、レビュー、シェア

これらの属性データを統合することで、プロフィール・データ全体(または特定の属性データ)を下流のアプリケーション社やサービスと簡単かつ正確に連携させることが出来ます。この双方向の同期化により、タッチポイント全体を通じて正確なファーストパーティデータを利用することが出来るのです。

また、統合されたプロフィールは顧客のライフサイクル全体を通じてより簡単に管理することが出来ます。複数のシステムに保管された複数のレコードをアップデートすることに比べ、単一のレコードをアップデートすることははるかに簡単です。言い換えれば、「一回の変更で全てをアップデート」出来るのです。

解決されたミステリー:自社にとってのメリット

カスタマー・データを単一のプロフィールで管理することで顧客の全体像を得ることは、以下の3つのメリットをもたらします。

よりパーソナライズされ、ニーズに沿った顧客体験

多くの企業が顧客からの信頼を勝ち得るべく努力していますが、よりパーソナライズされたワン・トゥ・ワンの関係を構築・維持することはとても難しいことです。顧客の選択や行動を正確に予知するために、企業はAI(人工知能)による機械学習に注目しています。これらのテクノロジーはとてもパワフルなものですが、その結果はインプットされたデータの品質に依存しています。まさに古いことわざでいう「ガーベジ・イン・ガーベジ・アウト」なのです。

個人データの処理に関する同意を含む統合されたカスタマー・プロフィールは、機械学習のアルゴリズムが認識するフォーマットに簡単に変換できます。そして、システムが生成するプレディクティブ・インサイトを改善します。レコメンデーションはより正確なものとなり、Webサイトコンテンツは個々の顧客の関心に沿ってリアルタイムでカスタマイズされるのです。

きめの細かいセグメンテーションとクロスセルの販売機会

この統合されたカスタマー・プロフィールを通じて顧客のデモグラフィックスデータ、「いいね!」情報や興味・関心についてより深く理解できるようになります。また、どのようなチャネルにより多く反応してくれるか、どのブランドが好みなのか、などのついても理解できるでしょう。
例えば、小売業のカスタマー・プロフィールには、以下のようなデータが含まれることでしょう:

  • ・ 好みのブランド
  • ・ 服や靴のサイズ
  • ・ 好みの色
  • ・ ウィッシュリスト
  • ・ ロイヤルティプログラムの詳細
  • ・ コンテンツライブラリ
  • ・ メンバーシップとサブスクリプション
  • ・ サービスリクエスト
  • ・ ソーシャルエンゲージメント: レーティング・レビュー・コメント、友だちリスト・フォロワーなど

コンテンツやプロモーションを届けることが出来るのです。また、他のブランドをクロスセルする機会を見出すためのインサイトを得ることにもつながります。

規制リスク対応の強化

GDPRなどの消費者のプライバシーやデータを保護する法律はグローバルレベルでデジタルマーケティングのルールを変えました。多くのマーケッターにとって後で考えればよかった「同意」は、マーケティング・キャンペーンのサイズとスコープを決めるうえでの主要な要素となっています。

テクノロジー資産をまたがって集中管理される統合されたカスタマー・プロフィールにより、カスタマー・ジャーニー全体を通じて顧客のプロフィール・データ、興味・関心、そして「同意」設定を管理することが出来るようになります。つまり、マーケティング・コミュニケーションを受け取っている人々は製品やサービスに関心を持っている(より重要なことは、受け取ることにオプトインで同意している)と確信できるのです。

規制リスクの観点からいえば、統合されたカスタマー・プロフィールは、同意や関心に関するデータを組織全体に広めないことでビジネスを規制リスクから守ります。全ての顧客の同意や関心に関するデータは中央管理されたレポジトリに集められ、このデータは全てのタッチポイントに適用されます。消費者からの大きな苦情は規制当局の関心を引きますから、全てのエンゲージメントにおいて消費者の同意や関心に関する設定を尊重することは極めて重要です。グローバルレベルで進むプライバシーやデータ保護法制度の要求に中央管理されたデータストレージにより総合的に対応することにもつながります。

最後に、GDPRのような規制は、消費者が自身のデータにアクセスする権利に対応するよう企業に求めています。この要求は、企業が集めたデータへの完全な透明性と、情報の修正を含む自身の個人データへの完全なコントロールを消費者に与えています。消費者が加えたあらゆる変更はプロフィール・データに反映されます。氏名・メールアドレス・住所・電話番号などが変更されてもアイデンティティ・データを最新状態に保つのです。

原文はこちらです。(Gigya社サイトに遷移します)
Three Key Benefits of Solving the Customer Profile Mystery

CRMを成功に導く顧客ID統合に欠かせない3つのポイント

CRMを成功に導く顧客ID統合に欠かせない3つのポイント

顧客ID統合を検討する際の3つのポイントと、「カスタマー・アイデンティティ・マネジメント(CIM)」がそれらをどのように解決するかについて解説します。

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顧客ID統合、GDPR等のプライバシー法規制への対応を実現するGIGYA。サービス内容や導入事例など、お問合せはお気軽に。

屋代 誠(やしろ まこと)

2011年より、米国ExactTarget社(現在はSalesforce社傘下)が展開する企業向けソーシャルメディア運用支援ソリューション”CoTweet"(2013年に”SocialEngage"へと名称変更)およびSalesforce社の”Social Studio"のプロダクトマネージャーとして、ソーシャルメディアを活用するビジネス戦略の立案・実行支援に携わる。
その経験を生かし、ソーシャルメディアを包含したカスタマー・アイデンティティ・マネジメント分野のエバンジャライズを推進。
Salesforce Certified Marketing Cloud Social Specialist資格を保有。

嶋田 貴夫(しまだ たかお)

大手メーカーでのソフトウェア開発経験を経て、2006年よりWebアクセス解析ソリューションVisionalistの企画・開発に携わる。
現在はCIMソリューション「GIGYA」、および、GIGYAとWebアクセスログ、MAやDMPを連携させたソリューションを紹介・提案するCIMエバンジェリストとして従事。