2019/06/20

【カスタマー・アイデンティティ市場動向】

詳しく解説!ソーシャルログイン導入によるメリットと注意点(前編)

SAP Customer Data Cloud(以降、GIGYA)のご提供を始めて以来、お客様と顧客IDに関する様々な議論をさせていただいております。その中で「ソーシャルログインにどんなメリットがあるのか?導入に際しての注意点は?」といった質問をいただく事がしばしばあります。今回はこの疑問について整理して解説したいと思います。

ユーザ側のメリット、事業者側のメリットに整理してご紹介します。

ユーザ側のメリットは、下記の3つになります。

  • 1.会員登録/ログインが楽になる
  • 2.ID, パスワードを覚える数を減らせる
  • 3.SNS/IDプロバイダのセキュリティ機能による保護(二要素認証など)

順番に解説していきます。

ユーザメリット1:会員登録/ログインが楽になる。

Webサイトにおける会員登録の作業は、ソーシャルログインを利用すると図1のようにより簡単にすることができます。

図1:ソーシャルログインによる会員登録の簡易化

単純化のため、必須項目はメールアドレスとパスワードのみにしています。
特にスマートフォンでアクセスしているケースを想定すると、ソーシャルログインを利用することによって、メールアドレスやパスワードなどの煩雑な文字入力、メールアプリへの画面切替と承認作業など、ユーザの煩雑な作業をすべて省略することができます。
これに加えて、氏名、誕生日などの情報が必要であればFacebookであれば自動入力が可能になり、さらにユーザの負担を下げることができます。

ユーザメリット2:ID、パスワードを覚える数を減らせる

少々古い2012年ものになりますが、トレンドマイクロによる調査によれば、ユーザ一人あたりのオンラインIDの数は14と言われています(※1)。同じく2014年のIPAの調査では、オンラインのIDとパスワードを覚えられる数は、80%が2~5個という結果が出ています。(※2)

筆者自身も正しいパスワードが思い出せずに混乱してしまい、アカウントロックをされた経験が何度かあります。

ユーザメリット3: SNS/IDプロバイダのセキュリティ機能による保護(二要素認証など)

数年前にSNSのIDが乗っ取られるという被害が多発し、詐欺などに利用される問題がありました。そのため、SNSアカウントと連携するのは危険という認識もされるお客様もいらっしゃいます。しかし現在は、SNS側も基本的に二要素認証などを採用し、乗っ取りの防止を強化しています。二要素認証を有効にしていれば、悪意をもったユーザにIDとパスワードが漏洩しても、2つめの要素(SMSで受け取った認証コードを入力する等)に対応できなければ不正ログインができません。
 

次に、事業者側のメリットですが、下記の4つになります。

  • 1.会員登録率、再ログイン率の向上
  • 2.信頼性の高い情報の入手
  • 3.ログイン失敗などによる問い合わせ対応の削減
  • 4.メッセージアプリでのone to oneコミュニケーション

それぞれについて詳しく解説します。

事業者側のメリット1:会員登録率、再ログイン率の向上

会員登録の手順が簡略化されるため、フォーム途中での離脱やメールアドレス確認メールの開封・クリック漏れなどを防ぎ、会員登録率が高まります。GIGYAのユーザ120社に対する調査の結果では、会員登録率が平均として約35%改善したという結果が出ており、中には8倍になったというケースもあります。最短でワンクリックでログインが可能になるため、再ログイン率も向上します。

事業者側のメリット2:信頼性の高い情報の入手

オンラインサービス担当者の悩みの1つが不正確なデータです。
生年月日を必須項目としても、多くの人が1990年1月1日(デフォルト値)を入力していて、結局データとして利用できない、等の問題はよくある話と聞きます。
ソーシャルログインを利用することにより、例えばFacebookに登録されている信頼性の高い誕生日の取得が可能なります。

※自動的に取得できる情報は、SNSが何処まで連携機能を提供しているか、アプリとしてSNS側の審査をパスできているか、さらにユーザがどこまでのデータ取得を許諾するか、に依存します。

事業者側のメリット3:ログイン失敗などによる機会損失や問い合わせ対応の削減

特に有償サービスを提供している場合、ログイン失敗は顧客や企業にとっての機会損失に繋がります。パスワード忘れや再発行手順等に戸惑ったユーザへの対応の人的対応も想定しなくてはなりません。ソーシャルログインによってこれを削減することができます。

事業者側のメリット4:メッセージアプリでのone to oneコミュニケーション

近年、特にLINEログインが普及してきていることから注目されているメリットです。
LINEビジネスコネクトを利用することで、一人一人にターゲティングしたメッセージを送信することが可能になります。しかし、この場合指定出来るのは、「お友達登録」をしてくれたユーザのLINEのIDになります。企業のオンラインサービスに登録している人が、一方で「お友達」登録をしていても、2つのユーザ情報が紐付いていないままです。LINEアカウントでログインしてもらうことによって、ログインユーザとLINEのID(UID)を紐付けることができます。(図2)

図2:LINE ID連携による、会員情報とLINE UIDの紐付け

これによって、オンラインサービス側のCRM情報(利用頻度、利用金額)に応じたone to oneメッセージをLINEで送信するということが可能になります。
LINEログインに対応する場合、会員登録の際に、LINE公式アカウントへのお友達登録をうながすケースが増えています。この場合、お友達登録=LINEチャネルでのメッセージ受信のオプトイン、という意味だとすると解り易いかと思います。

以上が、弊社からお客様によく説明させていただく、ソーシャルログイン導入によるメリットになります。
次回は、ソーシャルログイン導入における注意点について解説させていただきます。こちらも是非知っておいていただきたい内容になりますので、是非ご覧下さい。

弊社がお勧めするSAP Customer Data Cloudは、ソーシャルログインだけではなく、ユーザの利便性を高めてオンラインサービスの価値を高めるための様々な機能があります。

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