2020/03/16

顧客ID統合

顧客IDの課題解決:シングルサインオンのデザイン

複数サービスのIDを統合する場合、それらのサービス間のシングルサインオンの実現を目指すことが一般的です。つまり、一度共通のIDでログインすれば、これらのサービスを再度ログイン認証せずに利用できるようになることを目指します。しかし、顧客体験上、必ずしもこのシングルサインオンを全てのサービスで実現する必要がない場合があります。

具体的な例で説明します。仮に、図1のように5つのメディアサイトのIDを統合する場合を考えます。

図1: 5つのメディアサイトの例

図1: 5つのメディアサイトの例

女性をターゲットとしたサービスと、男性向けのサービスがあります。
この場合SSOの考え方として、下記の方針が考えられます。

方針1: すべてのサイトでシングルサインオン

IDを統合する場合、多くのケースで採用される方針です。利便性やサイト間の回遊性を高める事を優先する場合にとるデザインになります。ただし、ユーザにとって上記のような不快感がないかなどを確認する必要があります。(図2)

図2:すべてのサイトでシングルサインオンが可能な場合

図2:すべてのサイトでシングルサインオンが可能な場合

方針2: 女性向け、男性向けサイトそれぞれのグループ内でシングルサインオン

例えば、このサービス群の共通ID(X-ID)を登録した女性のユーザAさんが、普段はファッション情報さいとを利用しているとします。ある時検索結果をクリックしたときにたまたま上記のゴシップ系メディアサイトをアクセスしたときに、「ようこそAさん」と表示されることに対して不快に感じることがあるかもしれません。周囲に知人がいてその状態を見られたらその不快感はさらに大きくなる可能性があります。
このようなことを避けるためには、男性向けサイトは別のグループとして設定して、女性向けサイトのユーザにあえてシングルサインオンさせないという設計を行います。「X-IDでログイン」というボタンを表示しておけば、Aさんがログインしたいと思えばすでに登録済みのX-IDでログインすることが可能です。(図3)

図3:シングルサインオンのグループを2つに分割する場合

図3:シングルサインオンのグループを2つに分割する場合

「ID統合をするなら全てのサイトをシングルサインオンにすべき」と普通は考えると思いますが、一度ユーザの視点を考慮してシングルサインオンの範囲を検討することをおすすめします。このようなID統合に伴うUX設計の事例等にご関心がありましたら、下記窓口にお問い合わせください。

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