2019年7月23日開催
メーカー業界が注目する顧客ID活用戦略と課題
~ユーザ企業が語る、次世代ID統合基盤の導入秘話と今後の展望~
セミナーレポート

多くのB2C企業が収益の改善のために、「オムニチャネルでの顧客体験の最適化」を重要事項としています。 これを実現するための大きな課題が「顧客IDの統合と活用」ですが、これを支援するソリューションとして急速に注目を集めているソリューションとして「CIM(Customer Identity Management)※1」があります。CIMによって各顧客接点での顧客の認証(登録・ログイン)を安全かつ快適に提供し、各国の個人情報保護や情報管理に関する法令等に準拠をした上で、顧客プロファイルを統合的に管理し、さらにCRMやMAなどのマーケティングツールと連携することができます。

※1:CIAM: Customer Identity and Access Management)と呼ばれることもあります。

オムニチャネルというとECとリアル店舗を持つ物販・流通系のイメージが強いかもしれませんが、弊社がCIMの導入を支援させていただいている企業の約半数がメーカー企業様で、現在も多くのメーカー企業様からの相談をいただいています。

今回のセミナーでは、弊社がご提供しているCIM、「SAP Customer Data Cloud from GIGYA」のメーカー企業での導入事例をご紹介しました。GIGYAのユーザーとしてヤマハ株式会社 上野 篤史様、Pioneer DJ株式会社 平野 雅英様にご登壇いただき、サービス導入の背景や目的、導入プロジェクトを進めるにあたって困難だったポイントや、それらをどのように克服したかなどについて、実際にプロジェクトを推進してきたご担当者様のリアルな声をうかがいました。

1.SAP Customer Data Cloud from GIGYAとは?

「SAP Customer Data Cloud from GIGYA」は、世界No.1のCIM SaaSです。世界のトップ企業約700社にご活用いただいています。
「認証/登録系機能の一元化、顧客ID統合」「顧客によるデータ管理、「同意」の管理」「各種プラットフォームへのデータ連係によるマーケティング効果の最大化」「セキュリティ・コンプライアンス対応」など、CIMの実行に必要な機能をクラウドでご提供します。企業内に存在するバラバラな顧客IDを統合し、オムニチャネルでのIDと顧客データを統合管理することが可能になります。

2.SAP Customer Data Cloud from GIGYAで解決できる課題例

・会員登録率/アクティブ率を上げたい
・顧客データを常に最新の状態にアップデートしたい
・WEBサイトや他システムとの連携など柔軟な拡張性を担保したい
・セキュリティ要件や、法規制(GDPR等)にもしっかりと対応したい
など、昨今の企業が抱える様々な課題に対して、SAP Customer Data Cloud from GIGYAでは、どのように解決ができるかについて、弊社CIMエバンジェリストの嶋田が解説しました。

世界29以上のSNSと連携したソーシャルログイン機能や、お客様の最新の状況をタイムリーに獲得するためのプログレッシブ・プロファイリング機能、REST APIや各種SDK(Java、 PHP、 .NET、 Python)によるシステム間連携や、強固なセキュリティ機能(リスクベース認証、複数要素認証など)など、上記課題を解決するための機能について、事例を交えてお伝えをしました。
また、2018年5月に欧州連合(EU)で施行された「一般データ保護規則(General Data Protection Regulation)」=GDPRなど、各国の法規制への対応に必要となる機能についても、顧客ID統合基盤としての観点から解説しました。

3.SAP Customer Data Cloud from GIGYA導入事例

ゲスト登壇者として、ヤマハ株式会社様、Pioneer DJ株式会社様を迎え、実際の導入事例として、サービス導入の背景や目的、導入プロジェクトを進めるにあたって困難だったポイントや、それらをどのように克服したかなどについて、トークセッション形式でお話しいただきました。

主な内容を以下に抜粋します。

ヤマハ株式会社 マーケティング統括部 UX戦略部
デジタルプラットフォームグループ 上野 篤史様

導入への期待:

両社とも、製品の販売は各地域の販社が行っており、自社の製品をどんな顧客が買っているのか、どのように利用しているのか、利用しなくなる理由はなにか、等、顧客を十分に理解できていないという強い課題意識がありました。IDを統合・活用することによって購入時に限らず顧客と常に繋がることはこの理解を深めるための最初のタスクと捉えられていました。さらにGDPR等の法規制対応、セキュリティ対策を今後自社ではやりきれないという危機感やグローバルでシステムを統一できるため運用効率が改善されるという期待もありました。

導入時の壁とそれをどのように乗り越えたのか:

CIMプロジェクトの推進にあたっては、必ず複数のサービスや事業をまたぐことになります。当然、マーケティング部門だけではなく、営業部門、情報システム部門、広報部門、海外販社など、様々なステークホルダーが深く関わることになります。そのような中で、「プロジェクトの推進にあたっては、様々な社内ステークホルダーの意思疎通、合意形成が必要不可欠」というような、リアルな声をお話しいただけたのも印象的でした。
必要に応じて経営層も巻き込んだ上で、会社として「そもそもなぜCIMに取り組むのか」などに立ち返って考え、ステークホルダー全体の意思を一つにしながらプロジェクトを推進することの必要性など、実際にプロジェクトを推進してきたからこその貴重な経験談を共有していただきました。

Pioneer DJ株式会社 マーケティング統括部 CRM課
平野 雅英様

導入の効果:

Pioneer DJ 平野様からは、「IDが統合されてデータが繋がることによって様々な顧客のセグメント方法についてアイデアが生まれ、活用している。また、IDを持っているユーザーの中でロイヤルカスタマーが誰なのかをID統合前よりも明確に捉えられるようになった。」等の具体的な効果をお話しいただきました。
ヤマハ 上野様からは、「SaaS化によって、システム設計から導入まで4ヶ月という短期間で完了することが出来た。」「今回のプロジェクトのスコープは1つのID, 一部の地域のID統合でしたが、事業、国を超えたお客様との密接な関係を築くための基盤が整った。」といった効果と今後の期待をいただきました。

データの分析強化やマーケティングツールとの連携等も含めて、両社の今後の展望を伺いました。弊社としても引き続きご支援していきたいと思います。
顧客ID統合に関するご質問やご相談がございましたら、お気軽にご連絡ください。