2020/03/12
NTTコム オンライン・マーケティング・ソリューション株式会社は、不動産管理業界(マンション)を対象に、顧客ロイヤルティを測る指標であるNPSのベンチマーク調査を実施しました。有効回答者数は、2,029件でした。
<調査対象企業(アルファベット順、50音順)>
住友不動産建物サービス、大京アステージ、大和ライフネクスト、東急コミュニティー、日本ハウズイング、野村不動産パートナーズ、長谷工コミュニティ、三井不動産レジデンシャルサービス、三菱地所コミュニティ
不動産管理会社(マンション)9社のうち、NPSのトップは三井不動産レジデンシャルサービス(-38.4ポイント)となり、最下位の企業との差は23.7ポイントとなりました。9ブランドのNPS平均は-52.8ポイントとなりました。
2019年不動産管理会社(マンション)部門NPS1位 三井不動産レジデンシャルサービスインタビュー
17の要因別に満足度と重要度を分析したところ、重要度が高いにも関わらず満足度が伸びなかった(重要度と満足度のギャップが最も大きかった)項目は、「不動産管理会社(マンション)へ支払う費用が適正」、次いで「策定する長期修繕計画が適正」、「誠実な対応・意欲」となりました。ギャップ項目上位は、不動産管理会社(マンション)の費用の高さや提案力、対応力が課題となりました。
また、17の要因別満足度を分析したところ、満足度が上位の項目は管理人関連(清掃、応対の良さ、緊急時の対応等)となる一方、下位の項目には、ギャップ項目ともなっている不動産管理会社(マンション)関連の項目(費用、長期修繕計画の策定や提案力等)が並びました。
NPS1位の三井不動産レジデンシャルサービスは、上記のギャップ項目を含む多数の項目において、業界トップの評価を得ていました。
推奨者(推奨度が「9」~「10」の回答者)、中立者(推奨度が「7」~「8」の回答者)、批判者(推奨度が「0」~「6」の回答者)にわけて、17の要因別満足度を分析したところ、推奨者が中立者よりも満足度が高く、特にその差が大きかったのは、「ブランドイメージの良さ」と「費用の適正さ」となりました。推奨者は中立者に比較し、費用に対する不満は小さく、よりサービスに比較しての適正感を持っていることが分かりました。
一方、批判者が中立者と比較して、満足度が低く、特にその差が大きかったのは、「サービスの信頼性」と「不動産管理会社(マンション)からの提案」という結果となりました。批判者にとっては、不動産管理会社(マンション)の信頼性の低さと提案力の低さが、不満要因となり、ロイヤルティを押し下げている結果となりました。
現在居住しているマンションで、管理会社の変更を経験したことがあるか調査したところ、全体の18.3%が変更を経験している結果となりました。
図 不動産管理会社(マンション)変更経験有無
また、管理会社を変更したことがある回答者に対し、変更理由を調査したところ、1位は「管理会社に支払う費用が高い」(31.3%)と費用面の課題となりました。次いで、「管理組合への提案やアドバイスが不十分」(17.8%)という結果となりました。
図 不動産管理会社(マンション)変更理由
今後も、対象となる不動産管理会社(マンション)を継続して利用したいかを0~10の11段階で調査したところ、批判者は平均5.9ポイントだったのに対し、推奨者は平均9.3ポイントと、推奨度が高いほど、継続利用意向も高い結果となりました。
図 NPSセグメント別継続利用意向
NTTコム オンライン NPSベンチマーク調査 不動産管理(マンション)部門で第1位となった三井不動産レジデンシャルサービス株式会社。時代とともに変わるお客様のニーズに応えるべく、お客様とのコミュニケーションの最大化を図られています。顧客ロイヤルティ向上のためのNPS活用の仕組みや、社内での浸透方法についてお伺いしました。
Net Promoter®およびNPS®、Predictive NPS®は、ベイン・アンド・カンパニー、フレッド・ライクヘルド、サトメトリックス・システムズ(現NICE Systems,Inc)の登録商標です。
また、eNPSは、ベイン・アンド・カンパニー、フレッド・ライクヘルド、サトメトリックス・システムズ(現NICE Systems,Inc)の役務商標です。