炎上をプラスに変えた
「ソーシャルメディアリスク」対処事例
対処方法で企業への印象はがらりと変わる!?
「炎上・風評被害」に関する事例とそれをプラスに変えた対処事例についてご紹介します。
【ソーシャルxビジネス】
NTTコム オンライン Social Studioプロダクトマネージャの屋代です。
今回は、ソーシャルメディア分析ソリューションを提供するSimplyMeasured社のブログから、『ダークソーシャルとは何か』という記事をご紹介します。
Webサイトへのトラフィックを分析する際、『ダイレクト』(direct)が大きな割合を占めていることにお気づきの方もおられるかと存じます。記事では、このトラフィックの大きな部分を『ダークソーシャル』、すなわち、シェアされたURLからのトラフィックであるものの、解析ツールは『ダイレクト』と判断しているものが占めている、としています。
『ダイレクト』は、Webサイトに到達したトラフィックのうち、リファラー(当該ページに到達する直前に訪れていたサイトのURL)が付与されていないものとされます。そして、以前はリファラーが付与されていないのであれば、そのビジターは、URLを入力したりブックマークを使うなどして直接にサイトを訪れたものと推察出来たのですが、以下のような変化により、もはやそのような推察は当てはまらない、と述べています
1. ネイティブモバイルアプリ: Facebookのようにアプリ内でブラウザを立ち上げたり、InstagramのようにSafariやChromeを開くアプリがありますが、いずれにせよ、ブラウザそれ自体はサイトを直接に訪問する形となるため、ダイレクトと判断されます。
2. メール: GmailやOutlookなどはリファラーを引き渡さないそうです。
3. チャット: WhatsAppやFacebookメッセンジャー、WeChatといったチャット形式のモバイルアプリもリファラーを引き渡さないそうです。
4. セキュアブラウジング: HTTPSを使っているサイト内でHTTPを使っているサイトへのリンクをクリックした際にもリファラーは引き渡されないそうです。
5. オーガニックサーチ: ブラウザの設定によっては、オーガニックサーチからのクリックについてGoogleがリファラーを引き渡さないことがあるそうです。
そして、上記の1~3をダークソーシャルとして考慮に入れるべきですが、『ダイレクト』と判断されているものの多くが実際には『ダイレクト』ではない、ということも指摘したい、と述べ、標準的なWeb解析だけでは、もはや人々がどのようにコンテンツを見つけているかについてのインサイトを得ることは出来ない、としています。
なぜダークソーシャルについて注意を払うべきなのか、という点について、記事では、ソーシャルメディア上のシェアのうち、約70%はダークである、というデータを紹介しています。シェアという行為において支配的なのはFacebookに投稿された記事ではなく、以下のような、多彩なダークシェアリングである、と指摘しています。
●妻が夫に行きたいコンサートについてメッセージを送る
●グループ内で、好きなスポーツチームについてのコンテンツをメールでシェアする
●買いたい靴についてWhatsAppでやり取りする
●最近のニュースリリースについてSlackでやり取りする
そして、1対多ではなく1対1のシェアがより大きな意味を持つ場面は多く、プライベートなフォーラムがより歓迎される場面も多いとしたうえで、これもまたソーシャルであり、ソーシャルメディアマーケッターは、自身の努力に対する効果を証明し改善していくために、このことを理解する必要がある、としています。
記事では、ダークソーシャルを測定する第一歩として、サイト上のシェアボタンにUTMパラメーターを付与することを薦めています。リファラーを引き渡さないFacebookのモバイルアプリや他のアプリからサイトに到達した際に、ソーシャルシェアから来たということを知ることが出来るそうです。しかし、同社のデータによれば、シェアの55-70%はURLのコピー&ペーストによるもので、UTMパラメータが付与されていないそうです。
一方で、Chartbeatによれば、リファラーを引き渡さないモバイルアプリもUserAgentフィールドに識別子(identifier)を引き渡すそうです。例えば、Facebookは、Facebookのモバイルアプリからコンテンツにアクセスしたユーザーについて、UserAgentとしてFBIOSを引き渡しているそうです。しかし、これらのソリューションでも、SMSやチャット、メールについて明らかにすることは出来ず、より微妙なアプローチが求められる、としています。
今回ご紹介した記事は、以下のリンクよりお読みいただけます。(英語です。)
What Is “Dark Social” and Is It Something You Should Care About?
次回の更新は、11/2週の予定です。更新情報については、TwitterとFacebookの公式アカウントでおしらせしますので、フォローや『いいね!』していただければ幸いです。
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