炎上をプラスに変えた
「ソーシャルメディアリスク」対処事例
対処方法で企業への印象はがらりと変わる!?
「炎上・風評被害」に関する事例とそれをプラスに変えた対処事例についてご紹介します。
【ソーシャルxビジネス】
NTTコム オンライン Social Studioプロダクトマネージャの屋代です。
今回は、カスタマーサポートソリューションを提供するhelpscout社のブログより『酷いカスタマーサービスがビジネスにとってのコストとなるメカニズム』という記事をご紹介します。
記事では、多くの企業が未だにカスタマサービスをコスト要因とみなしている一方で、調査によれば素晴らしいカスタマーサービスがビジネスのボトムラインを支えることにもつながることを示している、とし、そのメカニズムを以下のように紹介しています。
既存顧客の維持コストよりも新規顧客の獲得コストのほうが高くつく、という事実はよく知られていますが、TARP Worldwide社の調査によれば、問題が起きた回数が増えるほど顧客はより価格、価格の変化、そして追加のフィーにより敏感になることが分かったそうです。(本文では、問題が起きた回数と価格に関して不満を持つ顧客の割合についてのリテールバンクの例をグラフで紹介しています。)
John Goodman氏は、多くの顧客は不快なサプライズに直面した際にサポートにコンタクトすることなく、静かに二度と買わないという行動を取る、と指摘しています。記事では、この指摘に関連して、比率は業界によって異なるものの、このことは全てのビジネスにとって問題をヒアリングするうえで不利に働くこととなる、とし、以下の比率を紹介しています。
素晴らしいカスタマーサービスはこの問題を2つのアプローチで解決できる、としています。1つは、サポートにコンタクトした人は、問題が迅速に解決されれば企業を許してくれる、とし、その根拠として、Goodman氏の著作にある、問題が引き起こしたコストが100ドル以下で、合理的な時間内に問題が解決されれば、多くの顧客はその企業と再び取引をしてくれる、というデータを紹介しています。
(記事には、結果(問題は迅速に解決された/解決された/解決されなかった/サポートにコンタクトしないことを選択した)と、再購入意向を示した割合について、問題の大きさ(コストが100ドル以下かどうか)別のグラフが示されています。問題が迅速に解決されていれば、コストが100ドルを上回っていた場合でも再購買意向が80%であるのに対し、問題が解決されなかった場合はコストが100ドル以下の場合でも再購買意向は50%を下回り、サポートにコンタクトしないことを選択した場合では40%を下回る、という結果が示されています。)
また、素晴らしいカスタマーサポートは表面的な問題を解決するだけでなく、全体的な問題を見つけ出し、問題の原因、どれだけの顧客がその問題に直面する可能性があるか、そして現在のセンチメントについてのフィードバックをシェアしてくれる、としています。
アメリカンエキスプレス社が2014年に行った調査によれば、『素晴らしい顧客体験について他の人に話す人は46%なのに対し、酷い顧客体験について他の人に話す人は60%で、しかも話す人数は3倍多い(8人 vs. 21人)』なのだそうです。そして、この違いを生む要因として、(人々の感情を『ニュートラル』に戻す)カスタマーサービスの性質と、オンラインでの反応を引き出しやすいインタラクションを挙げています。
前者については、良いカスタマーサービスの本質とは顧客が問題に直面する前の状態に戻すことが本質であり、多くの顧客は自分たちの期待を超えるものを得ることよりも問題を避けることを選ぶものである、と述べています。
後者については、北京航空航天大学が6ヶ月以上にわたり7,000万件のWeibo投稿を調査した結果を挙げています。調査では、投稿を喜び・怒り・嫌悪感・幸福といったカテゴリーに分類したところ、幸福に関する投稿が広まりやすい一方で悲しみや嫌悪感を含む投稿はシェアされにくい傾向にあるものの、最も広まりやすい投稿は怒りに関するものであった、としているそうです。
上記のようなデータを踏まえて、カスタマサービスのインパクトについて以下の5つを挙げています。
今回ご紹介した記事は、以下のリンクよりお読みいただけます。(英語です。)
What Bad Customer Service Costs Your Business
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