2017/09/08

ソーシャルリスク対策

第2回 オンライン炎上と企業が取るべきレピュテーション・リスク対策とは

NTTコム オンライン ソーシャルメディア・リスクマネジメント担当です。

最新のリスクトレンドに基づき、オンラインにおける企業リスクを分類し、トレンドと取るべき対策について、企業が炎上やレピュテーション・リスクに対しどのようにマネジメントしていくか、数回に分けて具体的な取り組みと可能性について考察します。今回は、オンライン炎上について、より詳しく見ていきます。

1. 最近のオンライン炎上とレピュテーション・リスク

企業における炎上リスクは、経営者や従業員による不適切な投稿やコメント、公の場での発言が拡散する、いわば「発言・投稿」が引き起こす、テキスト起因の炎上が主でした。未だその傾向は継続するものの、最近はデザイン・意匠の類似(いわゆるパクリ)、不適切動画・画像、とその範囲がビジュアルまで拡大してきています。

また、問題とされる表現も単なる社会への不利益や自己の責任放棄といった内容よりも、ジェンダー差別やパワハラ、不当と思われるような労働環境などに視点が強まっています。特に広告など企業の発言や発信は単なるテキストの不適切さだけではなく、コンテクスト(文脈)も厳しく指摘されレピュテーション・リスクにつながる事例も出てきています。

まとめると最近の炎上は

  • 動画投稿
  • ジェンダー差別
  • 広告表現

の事例が増えています。

Buzz Finder無料トライアル

2. アーカイブ化される炎上事例

まとめサイトが一般に浸透し、様々な炎上事例がアーカイブ化されるようになりました。

以前であれば、炎上は初動の対策により鎮火し、その後は時間の経過を待つことで忘れられた例も少なくありませんでした。
それが、今はまとめサイトの影響により記録として残り、何度もコンテンツとして取り上げられ、容赦ない批判を長期間にわたり受け続けるケースも散見されます。

炎上事例は、検索サイトで「炎上 まとめ」と入力し検索するだけで検索結果上位に現れます。また、具体的企業名も併せて入力すれば、過去の炎上事例が一般の目にさらされることは避けられないでしょう。

それでは、企業はどうすれば良いのでしょうか。

3. オンライン炎上に対し、企業が取るべきレピュテーション・リスク対策とは

炎上は人による突発的な行動や発言を第三者により拡散する構造であることを考えると、完全な撲滅は難しいことを前提に設計を行うべきです。また、炎上を避けるがため、本来行うべきコミュニケーションや広告表現、従業員のソーシャルメディアでの自由を制約する方針も正しいとは言えないと考えます。

「検知」と「事前対策」をうまく両立させることが重要です。

1)まずは、自社に起こりうる炎上の種類を把握

  • 内部による事実や情報の漏えいに関するもの
  • 広告や顧客とのコミュニケーション上、行き過ぎた表現に関するもの
  • 消費者の投稿によるもの

他にもあると考えますが、概ね共通する炎上の発生源は上記によるものです。

ここで行うべきものは、炎上につながる事例やトレンドを把握し、社内の活動を常時見直す取り組みです。その事例やトレンドは、常にソーシャルメディアを主としたWeb上に存在する時代です。特に、広告表現などは、企業やブランドが伝えたいことを込めているものと思われます。

企画段階にて、聞き手である消費者の考えや想いなども事前に調査・分析をするケースはありますが、炎上懸念などまで幅広く調査を行うケースは当社事例からも少ないと認識しています。

2)定期的な検知キーワードの見直し

素早い検知と対策は、炎上対策として最も重要な対策であることは以前から変わっていません。重要なのは、検知すべきキーワードを見直していくことです。
特に消費者の投稿は画像や動画を伴うこともあり、テキストだけではローコンテクストな表現も多く、またそうした表現が拡散しやすい傾向にあります。以前のように「誰(企業名)が」「何(問題)を」「どうした」と全文を書いてくれる時代ではありません。

検知できるキーワードのリストは常時見直すべきと考えます。

3)他社や他業種も含め炎上の最新メカニズム把握

自社だけのモニタリングを行うのではなく、他社や他業種も把握していくことが重要です。
炎上にはパターン性があるものも多く、例えば同様のメカニズムで複数発生しているものは、自社でも起こさぬよう事前に把握しておくべきでしょう。

ただし、リスクモニタリングはそのための「キーワード」や「ツール設定」が必要です。現実的に考えて、既存のリスクモニタリングから規模を拡大するには大きな業務や予算増への懸念もあるでしょう。

そうした場合は安価なモニタリングツールを利用されることをお薦めします。

4. リスクモニタリングツールのご紹介

当社NTTコム オンラインでは、リスクモニタリング実施に最適なソーシャルリスニングツール「Buzz Finder」を提供しています。ソーシャルメディア上のつぶやきを、安価かつ、簡単に把握し、異常検知時には迅速にアラート通知がされます。月額55,000円(税込)からシンプルかつ格安でリスクモニタリングへの取り組みが可能です。

企業様での課題やお悩みの点があれば、まず以下にある「お問合せ・資料請求」ボタンよりご連絡をいただけますと幸いです。

関連記事

資料ダウンロード資料ダウンロード

閉じる閉じる