2017/10/27

【ソーシャルメディア×リスク】

第5回 ネット炎上鎮火事例から考える、ネット炎上にしないためのリスクマネジメント

NTTコム オンライン ソーシャルメディア・リスクマネジメント担当です。

最新のリスクトレンドに基づき、企業リスクのトレンドと取るべき対策について、数回に分けて具体的な取り組みと可能性について考察します。
今回は、昨今の事例よりレピュテーションリスクやネット炎上を食い止めるためのリスクマネジメント対応について論じます。

1. ネット炎上は検知の遅れ、対応のミスによりもたらされるもの

企業のネット炎上が起こる場合、その多くは内部からの情報漏えいや顧客対応のまずさなど、消費者を巻き込んだ事例が増えています。

こうした時、企業は一般には下記二つの対応を取る傾向があります。
・自社の事情を説明することに労力を費やし、顧客に向けたメッセージが適切でない
・謝罪することだけに注力してしまい、適切な対象に適切なメッセージが届いていない

炎上した事案を受けて、市場に対し間違った対応を取ってしまった企業として、最近話題となった、米国の航空会社の例が挙げられます。
消費者が求めているのは、定められたルール、一般常識に則った企業の姿ではなく、自分たちも同様の目に遭うかもしれない、という潜在的な意識に対し、適切なメッセージを発信しなかったことが、事情を大きくしてしまった一因だと考えます。

スマートフォン全盛の時代、ネット炎上スピードは高速化の一方です。
そして、炎上中に論調が変化し、企業がしっかり準備したメッセージは発信時に適切性を失います。
日本では、医療関係者が、あるスポーツチームの選手の資料より個人情報が見られるとtwitterへ不適切投稿を行い、ネット炎上した事例がありました。

謝罪文には自社が個人情報保護の研修を行っていることが記載されており、それが保身と取られネット炎上は拡大しました。
企業の体制の正しさを語り、これ以上の問題を起こさない表明として用意されたものと思いますが、論調がエスカレートし、多様化したタイミングでは適切ではなかったと言えるでしょう。

これらは、ネット炎上の発生時の検知が遅れたことで、拡大するボリュームに流され、「何が問題であるか」「誰が話題にしているか」「どこで起きているか」が正確に把握できないことで、本能的に防衛姿勢を取ってしまったことがSNSユーザーを刺激してしまったケースと考えられます。

2. レピュテ―ションリスクを抑えたネット炎上鎮火事例

企業において、炎上の種が発生したとき、「炎上」と判断するための時間を要する場合があります。
また、対策はネット炎上の原因を探り早期に対応することではなく、レピュテ―ション(企業の評判)の毀損などダメージを防ぐことを考える傾向にあります。
これは、企業の検知とエスカレーション、対応フローが従来のまま見直されていないことが理由の一つです。
しかし、昨今の炎上はスピードがかつてない程高速化しています。
判断と初期対応の間に炎上は拡大し、複雑化することで対策が追いつかないケースが生まれます。

高速化した炎上のメカニズムに対し、あるべきリスクマネジメントとはどういったものなのでしょうか。

企業で、消費者による発信されたリスク発言に対し、適切な判断によりネット炎上鎮火に至った事例を2つ紹介します。

一つ目は、サービス系企業の事例になります。
自社のサービスの欠陥をSNS上で指摘されたことで事業リスクになりそうなケースへの対応です。
この企業は、現場への確認を行い、炎上判定の前に顧客から指摘された事象を修正し、指摘箇所を修正した事実とサービス欠陥を指摘した顧客への感謝の意を発表しました。するとその姿勢が好感され、瞬時に批判投稿が収束しました。
顧客が待っていたのは「不具合なのか否か」「修正されたのか否か」であって、「不具合の理由(社内事情含む)」ではなかったのです。
企業は、当該のツイートを発生時点で検知し、現場確認を行い、そのトーンと背後にある問題を把握できました。そして関連部署に数分内にエスカレーションすることで、適切な対応を、余裕をもって行うことができました。

二つ目は通信系企業の事例になります。
接客した従業員の応対が悪いと消費者が企業のSNS公式アカウントへ動画を掲載し批判が拡大しはじめたケースへの対応です。
この企業は、早期に現場確認を行いながら、同時に批判のトーンを分析し、非を認めるべき箇所を適切に把握し対応することで鎮静化しました。
顧客は従業員の対応そのもののひどさを問題視していたため、企業の体制や姿勢を語らずに、事実を認めすばやくお詫びのメッセージを発信したことでネット炎上にならず鎮火しました。
また、消費者が求めていたのは公式な謝罪ではなく直接語られるメッセージであったことを理解する時間的な余裕があったため、適切な対応が可能となりました。

ポイントとして、双方ともにネット炎上リスクを含んだ投稿を早期に発見できていたことが挙げられます。 そして時間的な余裕を持ちながら、現場を管轄している責任者などに投稿された内容の事実確認を最優先で行い、同時に投稿者が何に対して不満を持っていたか分析・把握できたことで、正しい対応が可能となりネット炎上鎮火に至りました。

企業リスク対応もマーケティングと同じく、「人」「場所」「メッセージ」「時間」「手段」を問われると言ってよいのです。

3. ネット炎上を早期に、なるべく小さく収束させるための、あるべきリスク体制とは

スマートフォンの時代、数年前に「1ヶ月程度」かかった炎上が、「1日」で拡大するケースが増えています。
つまり、企業には「ネット炎上と判断する時間」は必要なく、「ネット炎上の種を把握する」ために、瞬時にリスクを検知する必要があります。

瞬時の対応が必要となった時代、企業はリスニングツールと有人監視を組み合わせてリスク対策を行う時代が来たと考えています。
リスクのツイートを「1件でも」発生した瞬間に把握するためにはリスニングツールの活用は重要です。
ただし、そのしきい値や対象キーワードの設計などは十分に練り、対応する必要があります。

そして、発生したリスクを文脈も含めて分析し、適切な初期対応に入るための分析も重要です。
そのためには企業もリスク分析や対策に秀でたメンバーを含めた体制を整える必要があります。
画像や動画投稿も増え、テキストだけでは判断が難しくなった現在、人による適切な分析とすばやい検知と初期対応が、最新のリスクトレンドを乗り切るための重要な要素です。

当社は、月額3.5万円~と格安に手軽にリスク対策がはじめられるリスニングツール「BuzzFinder」や、人的監視代行の「Webリスクモニタリング」など、リスクの最新トレンドに合わせた様々なソリューションをご用意しております。
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