2019年10月11日開催 アクティブ顧客データ×SFMC実践シナリオセミナー ~ロイヤルユーザーの育成と、売り上げの最大化~ セミナーレポート

単純な顧客属性だけでなく「どのようなアクションを、いつ起こしたか」に着目する「アクティブ顧客データ」と、その活用法を大きく広げるMAプラットフォーム「セールスフォース マーケティング クラウド(以下「SFMC」)」への関心が高い方を対象に開催した今回のセミナー。台風上陸の迫るタイミングでしたが、会場はほぼ満席となりました。

弊社ソリューション部の佐藤が顧客データ活用とマーケティングオートメーションの現況解説に加えて、豊富な経験の中から顧客データ×顧客体験のMA活用事例も紹介。すでにSFMCを導入している企業様でも、運用やシナリオ設計などに課題を感じていらっしゃるのか、熱心に聞き入られる様子が見受けられました。

1.もっとも重要な顧客データとは?

セミナー冒頭ではまず、マーケティングにおいて膨大な顧客データ(個人情報、購買データ、問い合わせ履歴など)が取り扱われていることと、一方でこれらのデータを統合し、活用するまでに至っていない現場も未だ多い現状をご紹介しました。

NTTコム オンラインでは、この中でもっとも重要な顧客データを「アクティブ顧客」、つまりプロフィール情報の変更、特定のページを閲覧、サイトやアプリにログインするなどのアクションをとったユーザーの情報だと定義しています。
それは「今、何かをした人」の「情報=ニーズ」を捕らえられるデータであるからです。

例えば、ユーザーの住所情報だけではできることも限られますが、「(最近)住所情報を変更した」というユーザー情報があれば、引っ越しをしたことが推測できます。
すると、引っ越し後に必要なサービスや商品、引っ越し先のエリアに関連したレコメンドを示すことができ、より明確にニーズに応えることができるというわけです。

2.「アクティブ顧客データ」を捕らえてロイヤルユーザー化

続いて、アクティブな顧客データを集め、活用し、効果を上げていくステップについて解説を行いました。

一般的な顧客のロイヤルユーザー化においては、サイトに流入したユーザーを会員化し、サービス利用のためにログインする、その行動を分析した上でロイヤルユーザー化を進めるといった流れが見られます。

最初に、「会員IDの統合(One ID)」を行います。例えばオムニチャネルの会員データを統合するなど、分散する複数のデータベースに登録されているユーザーを、1人のユーザーとして統合します。
次に、顧客のライフステージや環境の変化等をタイムリーに把握することができる、アクティブ顧客のデータ(アクショナブルデータ)を把握します。
そして、これらの会員データを活用することにより、より効果的で効率的なOne to Oneの顧客アプローチを行い、ロイヤルユーザー化、ひいては売り上げのアップにつなげることができます。

ここでは、NTTコム オンラインの強みとして、この「アクティブな顧客データ管理→顧客体験※の最適化→効果の最大化」までを一貫して提供できることもご紹介しました。

※デジタルとリアルの両方を含めた購買プロセスやサービスの利用体験。

3.効果的なCVアップに必要な2つの顧客起点

一方、各種調査によると、近年消費者は「企業が自分のニーズに対して最適なコミュニケーションを取ってくれる」ことを期待しており、いいね!を押す、フォローするなどのアクションに応じてレコメンドされることを自然なこととして受け入れてきているという状況があります。

さらに、旧来の「企業側がユーザーを分類して情報配信する」手法は効果の限界を迎えていること、しかも、今やそういった手法では顧客に情報が刺さらないという分析もあります。つまり「いかに情報を一人ひとりのユーザーの都合に合わせられるか」という時代になった、というわけです。

ここで、アクティブ顧客データを利用した2つの顧客起点、「顧客データの活用」と「顧客体験の向上」と、それを実践するための「顧客起点のマーケティングオートメーション」の必要性が浮き彫りになってきます。

4.顧客データ×顧客体験のMA活用事例

このブロックでは、これまで解説してきた「顧客起点のマーケティングオートメーション」の活用事例を多数ご紹介しました。例えば、消費財の販売促進メールの配信や有料会員サービスにおける無料体験申込者の誘導、証券会社の口座入金促進等でのシナリオをご説明させていただき、興味深くお聞きいただきました。

5.「顧客」を「ビジネスの中心」に

こうした顧客体験の向上を、具体的な施策に落とし込む3つのステップをご紹介しました。

カスタマージャーニーは流用されやすい要素ですが、自社サービスが変わらなくても、顧客の状況は日一日と変わります。定期的な見直しからボトルネックを洗い出し、実行範囲を決定して、シナリオを作っていきましょう。チェックポイントも例示させていただきました。

また、顧客データ活用とその導入ステップについても解説を行いました。

6.NTTコム オンラインの強みは「MAサービスのワンストップ支援」

最後に“マーケティングオートメーションを使って実行に移す”ためのプラットフォームとして、NTTコム オンラインが提供する「セールスフォース マーケティング クラウド(SFMC)」の概要と、弊社独自のサービスについてご紹介しました。

機能面での差がつきにくい海外製MAツールにおいて、SFMCの特徴はクロスチャネルをはじめとするその拡張性の高さにあること、また、日本での導入実績が200社以上とBtoCのMAプラットフォームとしては圧倒的で、ローカライズも迅速であることが挙げられます。

また、NTTコム オンラインではライセンスの販売、インプリメントに加えて、運用支援、実装支援の体制も手厚いことをご紹介しました。顧客データのOne ID化とカスタマージャーニー設計、チャネルをまたいだシナリオ作成からPDCA を回して効果を測り改善するフローまで一貫してご提案する。チームで体制を作っているためクライアント様へ提供するサービスの品質を向上させることが可能になります。

実のところ「他社で導入したけれども使いこなせない」というお声も多く、コンサルティングのみでのご相談も承っています。コンサルタントの資格保有者も揃っていますので、体制としても経験豊富なメンバーでプロジェクトを回すことが可能です。

NTTコム オンラインではアクティブな顧客のニーズを把握し、顧客起点のデジタル体験を最適化させるため、実装まで一貫して行うことで「効果の最大化をはかる」ご支援をしております。
「セールスフォース マーケティング クラウド」に関するご質問やご相談がございましたら、お気軽にご連絡ください。