製造プロセスから生成されるデータの量は膨大です。その中から、製品の歩留まりに影響する要因を特定することは、非常に時間と労力を伴います。
Spotfireには、大量データを高速に読み込みインメモリで分析を行うことができます。スピーディかつインタラクティブなグラフ同士の連動やドリルダウンにより、データを探索しながらアジャイルに仮説検証を繰り返すユーザ体験が提供でき、複雑なパラメータ間の関係性も素早く明らかにできます。拡張アナリティクス(Augumented Analytics)にも対応しており、データの分布やデータ間の関係性をもとに、ツール側からグラフをレコメンドする機能を搭載しています。これにより、分析の熟練者以外の方が洞察を得ることをアシストします。さらに、SpotfireにはGUI上に標準で分散分析(ANOVA)やカイ二乗検定、統計モデリング等の統計解析機能が標準搭載されています。これらを活用し、大量のパラメータの中から、歩留まりに影響するパラメータを、客観的に導くことが可能です。
SPC(統計的工程管理: Statistical Process Control)は、製品の品質に影響する装置やプロセスの状態を各製造工程でモニタリングし、不良品の発生を未然に防ぐ管理手法です。品質管理図を利用して、経時的にロットの品質特性の値が正常かどうかを監視します。
Spotfireでは、様々な品質管理図に対応した分析テンプレートソリューションを提供しており、簡単にSPCを開始できます。データソースから自動でデータを読み込み、最新の状態をモニタリングできます。指数重み付き移動平均 (EWMA) 、移動平均、X−R / X−S管理図など、プロセス管理に関連する様々な品質管理チャートとテストを提供しており、プロセスの平均と分散を監視するためのチャートを構築できます。
ダッシュボード上でユーザは異常判定ルールを設定し、異常が検出されたときに自動アラートを飛ばすことができます。
コンポーネントとシステムの複雑さが増すにつれて、監視すべき品質特性は増大します。伝統的な単変量のモニタリングアプローチでは、重要な相互作用と非線形性も伴う多変量異常が見落とされる可能性もあります。機械学習や深層学習アルゴリズムは、これらの複雑な異常を検出するためによく採用されます。
Spotfireでは、AIベースでの異常検知ソリューションを提供しています。異常をリアルタイムで検出し対応することが可能です。内蔵しているPythonやRのエンジンを活用し、教師なしニューラルネットワークであるAuto Encoderアルゴリズムを使用してデータセット内の異常な観測を検出します。新しいデータが流入すると、リアルタイムでスコアリングして新しい異常を特定できます。
製造の欠陥や障害パターンを理解することは時として困難な場合があります。人間による検査では検査基準にバラつきが発生し、また集中力が続かないなどの問題も発生します。AI・機械学習を活用することで、品質判断の安定化を行うことが可能です。
Spotfireには、TERRやPythonエンジンをバンドル搭載しており、AIとビジュアルアナリティクスを組み合わせた活用が可能です。例えば、半導体事業におけるウェハーパターンの自動検出ソリューションを提供しています。興味深いウェハーマップパターンを特定するのに役立つほか、そのパターンを機械学習により学習し、自動で識別することが可能となります。Spotfireのアドオン機能Automation Servicesのバッチ処理機能やTIBCO Streamingを活用したリアルタイム処理と組みわせることで、継続的に生成されるウェハーマップデータに対して適用し、リアルタイムで自動分類を行うことが可能です。
製造業におけるBI市場で
国内シェア
データ分析/レポーティング市場-製造業ベンダー別売上金額推移およびシェア
半導体製造業では世界TOP10社のうちの9社がTIBCOを導入しています
その他、ヘルスケア、小売、製造、保険、エネルギー、コンサルティング
エンターテイメント、ソフトウェアインフラストラクチャなど、さまざまな分野の企業にも導入されています
Spotfire®を活用することで、高度な不良要因分析を
現場だけで自走できる体制に
DX推進本部 AI・アルゴリズム開発部
玉村 斉聖 氏
眞柄 慎司 氏
Spotfire導入前は、各事業がそれぞれ独自の方法で不良要因分析に取り組んでおり、社内のAI・アルゴリズム開発部で開発された不良要因分析のノウハウを共有できる環境がありませんでした。
Spotfireを導入後は、従来の現場の経験を活かした「仮説検証型」の分析アプローチに加え、Spotfireを活用した強力な分析基盤による「データ起点型」の分析アプローチの導入により、高度な不良要因分析を現場だけで自走できる体制が整い、慢性的な課題を解決する突破口を得ることができました。
データサイエンティストがPoCから運用支援までサポート
その他、無料の学習用コンテンツやナレッジベースなど、多数のコンテンツをご用意