銀行業界を対象としたNPS®ベンチマーク調査2023の結果を発表。
NPSおすすめランキング1位は住信SBIネット銀行
~利用状況に応じた案内など、パーソナル化された情報発信がNPSの向上につながる~

2023年8月3日

 NTTコム オンライン・マーケティング・ソリューション株式会社(本社:東京都品川区、代表取締役社長:塚本 良江、以下NTTコム オンライン)は、NPSベンチマーク調査2023銀行部門を実施しました。この結果、最もNPSが高いのは、住信SBIネット銀行となりました。
 銀行業界全体では、ブランドイメージや安心・信頼性に関する項目のほか、公式アプリやネットバンキングの使いやすさなどデジタル接点に対する評価がロイヤルティ醸成につながる結果となりました。
 また、銀行業界で取り組みが進んでいる、利用者それぞれに合わせた案内や情報発信を行うパーソナル化についても調査したところ、パーソナル化された情報を受け取ったことがある利用者のNPSは高い傾向となりました。
 NPSおすすめランキング1位となった住信SBIネット銀行においては、ネットバンキングや公式アプリの使いやすさ、また他の金融機関との連携や使い勝手の良さといった点がロイヤルティを醸成する要因となりました。

調査レポートの詳細結果は、以下から無料でダウンロードいただけます:
https://www.nttcoms.com/service/nps/report/bank/inquiry/

銀行業界NPS®(顧客推奨度)おすすめランキングページ:
https://www.nttcoms.com/service/nps/report/bank/

【NTTコム オンライン NPSベンチマーク調査2023】
今後のリリース予定:クレジットカードほか

<調査結果のポイント>

1.銀行部門のNPSおすすめランキング1位は住信SBIネット銀行

 対象の銀行13行のうち、NPSのトップは住信SBIネット銀行(-16.7ポイント)、2位はソニー銀行(-20.9ポイント)、3位はセブン銀行(-31.2ポイント)となりました。対象13行のNPS平均は-42.7ポイント、またトップ行とボトム行との差は54.3ポイントとなりました。

2.銀行業界全体ではブランドイメージや信頼性、アプリやネットバンキングの使いやすさがロイヤルティ醸成につながる

 銀行業界全体のロイヤルティを醸成する要素としては、「企業イメージ・ブランドイメージのよさ」や「利用時の安心さ・セキュリティの信頼性」といった利用している銀行に対するブランドイメージや、安心さ・信頼性に関連する項目となりました。また、「公式アプリの使いやすさ・分かりやすさ」や「ネットバンキングの使いやすさ・分かりやすさ」といったデジタルの顧客接点に対する評価や、「手続きの簡単さ」や「問い合わせ時の応対の良さ」といった、手続きや応対の良さも銀行業界全体のロイヤルティを醸成する要因となりました。
 一方で銀行業界全体における今後の改善が期待される項目としては「お客様に寄り添う姿勢・大切にする姿勢」や「不祥事を未然に防ぐ取り組み・企業努力」といった企業姿勢に関連した項目のほか、「ニーズを満たす商品のラインナップ・商品の魅力」、「サービスの対価に見合った合理的な手数料」といった、商品性・手数料に関連する項目、また「他金融機関との連携の良さ・使い勝手の良さ」なりました。

図:銀行業界全体のロイヤルティ要因分析(ドライバーチャート)
※ 詳細はダウンロード資料をご参照ください:https://www.nttcoms.com/service/nps/report/bank/inquiry/

 NPSおすすめランキング1位となった住信SBIネット銀行においては、「ネットバンキングの使いやすさ・分かりやすさ」や「公式アプリの使いやすさ・分かりやすさ」、また「他の金融機関との連携の良さ・使い勝手の良さ」といった点がロイヤルティを醸成する要因となりました。2位のソニー銀行では「企業イメージ・ブランドイメージのよさ」や「お客様に寄り添う姿勢・大切にする姿勢」をはじめとした企業イメージや姿勢が、3位のセブン銀行は「店舗・ATMの利便性」の評価がそれぞれ高くなり、NPS上位となりました。

3.パーソナル化された情報・案内を受け取った利用者ほどNPSも高くなる

 近年、銀行業界においては、利用者の口座状況や取引履歴などを分析し、利用者それぞれに合わせた案内や情報発信を行うパーソナル化の取り組みが進んでいます。そこで、利用している銀行から受け取ったことがある情報や案内を調査したところ、最も多いのは「銀行が提供する新しいサービスや機能に関する情報」となり、パーソナル化された情報である「自身の入出金状況や預金残高に応じた無駄な出費や貯金に関する助言・提案」は8.6%、「自身の入出金状況や預金残高に応じた資産運用の案内・提案」は4.7%にとどまりました。

図:該当の銀行から受け取ったことがある情報

 また、パーソナル化された情報を受け取っている利用者のNPSは-9.7ポイントとなり、パーソナル化以外のいずれかの情報を受け取っている利用者や、案内やお知らせを受けたことがない利用者に比較してNPSが高くなりました。

図:パーソナル化された情報の受け取り有無別NPS
※パーソナル化された情報の受け取りについては「自身の入出金状況や預金残高に応じた無駄な出費や貯金に関する助言・提案」、「自身の入出金状況や預金残高に応じた資産運用の案内・提案」の回答者を対象とした。

 また、該当の銀行から資産運用の案内を受けたことがある利用者を対象に、案内を受けての資産運用の検討状況を調査しました。その結果、パーソナル化された資産運用の案内を受けた利用者は、実際に資産運用を始めた割合が21.9%となり、パーソナル化されていない資産運用の案内を受けた利用者よりも割合が高くなりました。資産運用を始める予定である利用者と資産運用を検討している利用者の割合についても、パーソナル化されていない資産運用の案内を受けた利用者に比べて高くなりました。利用者の口座状況や取引状況に基づいた、利用者それぞれに合わせた案内をすることで、資産運用をはじめるきっかけにつながるなど、パーソナル化の重要性が示唆される結果となりました。

図:パーソナル化された情報の受け取り別に見た資産運用の検討状況
※パーソナル化された資産運用の案内・提案については「自身の入出金状況や預金残高に応じた資産運用の案内・提案」の回答者を対象とした。

4.同系列の証券会社を利用するメリットは自動入出金機能や口座管理が簡単なこと

 対象の銀行のグループ企業などの系列の証券会社で資産運用を行っているか調査したところ、該当の銀行利用者のうち、18.5%が系列・グループの証券会社において資産運用を行っている結果となりました(系列の証券会社がない銀行は対象から除く)。
 これらの利用者に対し、系列の証券会社で資産運用することのメリットを調査したところ、最も高くなったのは「自動入出金の機能があること(スイープサービス)」(43.3%)となり、次いで「銀行と証券会社の口座管理が簡単であること(アグリケーション)」(31.1%)、「銀行と証券会社間で、同一のID・PWでログインできること(ログイン連携)」(28.3%)が続きました。

図:系列の証券会社を利用することで感じるメリット

 これら系列の証券会社の使用によるメリットの実感有無別にNPSも分析したところ、メリットを感じている利用者のNPSは-13.4ポイントとなった一方、メリットを感じていない利用者のNPSは-51.1ポイントとなりました。
 メリットを感じない利用者に、その理由を自由記述で調査したところ「どんなメリットがあるか具体的に知らないから」や、「グループ内でのメリット、金利優遇、高付加価値の情報、ポイント制度など何にも提供されていないと感じている」といった声がみられ、今後は金融機関の系列のグループ会社を利用することのメリットを訴求することや、グループ間での連携強化などが求められる傾向にあることがうかがえる結果となりました。NPS1位となった住信SBIネット銀行では、推奨理由においてSBI証券との連携の良さについての評価も多くみられました。

図:系列の証券会社の利用によるメリット実感有無別NPS

5.推奨度(友人や同僚におすすめできるか)が高いほど、継続利用意向も高くなる

 対象の銀行の利用者に対し、今後の継続利用意向を0~10の11段階でたずねたところ、「推奨者」(推奨度が「9」~「10」の回答者)は平均9.6ポイント、「中立者」(推奨度が「7」~「8」の回答者)は平均8.1ポイント、「批判者」(推奨度が「0」~「6」の回答者)は平均6.0ポイントとなり、推奨度が高いほど継続利用意向も高くなる結果となる結果となりました。

図:推奨セグメント別継続利用意向

お問い合わせ先

NTTコム オンライン・マーケティング・ソリューション株式会社
マーケティング・アナリティクス部

nps-solution@nttcoms.com

https://www.nttcoms.com/service/nps/