2019/05/08

【カスタマー・アイデンティティ市場動向】

公正取引委員会の中間報告にみる消費者の個人情報の利用に関する懸念と対策

2019年4月17日に公正取引委員会が「デジタル・プラットフォーマーの取引慣行等に関する実態調査について(中間報告)」を公表しました。
こちらよりご覧いただけます。)
この中間報告においては、消費者2,000人を対象とした調査の中間報告を掲載しています。

個人情報の収集・利用・管理についての懸念

まず、「デジタル・プラットフォーマーによる個人情報や利用データの収集、利用、管理等について、何らかの懸念はありますか。」という問いに対して、75.8%が「懸念がある」と回答しました。
「どのような懸念がありますか。」という問いに対しては、「個人情報や利用データの取扱いや情報管理(情報流出など)に懸念を感じる」が85.6%、 「インターネット利用時に不要な広告が掲載されたり、Eメールが届いたりすることに懸念を感じる」が65.5%、 「位置情報や購買履歴など自身の行動が監視されることに懸念を感じる」が51.4%、 「個人情報や利用データを収集する方法に懸念を感じる」が49.1%となっています。
この結果からは、多くの消費者が個人情報の収集・利用・管理等についての懸念を抱いており、特に「どのように取り扱われているのか」「不要な広告やメールが届くのではないか」「どのように収集しているのか」といった懸念が広まっている、と言えそうです。

利用規約への理解と変更された際のアクション

また、「デジタル・プラットフォームのサービスを初めて利用する際、個人情報や利用データの取扱いに関係する利用規約の記載内容を読んだことはありますか。」という問いに対しては、「常に読んでいる」「時々読んでいる」が計46.3%に対し、「ほとんど読んだことはない」「一度も読んだことはない」が51.2%と上回る結果となっています。
「利用規約の変更があった際、デジタル・プラットフォーマーから送られてくる変更の通知には気付きましたか。」については、「変更の通知に気づいた」が52.0%となった一方で、「気づかなかった」「覚えていない」を合わせると48.1%とほぼ拮抗しています。
「利用規約の変更があった場合、変更点を確認しますか。」という問いについても、「全ての変更点を確認する」「概ねの変更点を確認する」が計36.4%であるのに対し、「一部の変更点は確認しない」「ほとんどの変更点を確認しない」「すべての変更点を確認しない」「覚えていない」が計57.4%となっています。
この結果からは、多くの消費者が、個人情報の収集・利用・管理等について定める利用規約を読んでおらず、その変更の通知についても気づかない、気づいた消費者も内容をきちんと確認していない、という実態が浮かび上がってきます。

今後の動きと、企業に求められる対策

公正取引委員会は、巨大IT企業による個人情報の利用について個人が弱い立場にあるとの観点から何らかの対策を検討しているといわれています。具体的には、独占禁止法の運用指針(ガイドライン)の新設や新法の制定が検討されているようです。巨大IT企業だけでなく、個人情報を収集・利用している企業はこの議論の動向に注目していく必要がありそうです。
(日本経済新聞2019年4月18日付「個人データ乱用を規制 政府、IT大手に独禁法で 中小事業者保護へ新法も」

一方で、この調査で明らかになった、個人情報の収集・利用・管理等について7割以上の消費者が懸念を抱いているということについては、多くの企業が対応を求められていることと認識するべきではないでしょうか。消費者は、企業が自身についてどのような情報を持っていて、どのように利用しているのかについて懸念を抱いているのです。これは、GDPRなどの個人情報保護法規制において「消費者による自身のデータのコントロールに関する権利の拡大」として盛り込まれている内容を想起させます。
この点について、GDPRへの対応を進めるためにグローバルで多くの企業による採用実績を有するSAP Customer Data Cloudが提供する以下の機能がソリューションとなるでしょう。

  • ● 個人情報の収集・利用・管理についての透明性と消費者によるコントロール(修正・削除)を実現する包括的なプリファレンス・同意のマネジメント機能
  • ● あらゆるデジタル・テクノロジーを横断したカスタマー・アイデンティティ、プロファイル、同意に関するデータのガバナンスを実現するプロフィール・マネジメントとデータ連携機能

個人情報を収集・利用・管理する企業は、消費者の個人情報利用に関する懸念を正しく理解し、それに応えるべく透明性を確保するとともに消費者に自身の個人情報をコントロールする権利を保障する施策が求められている、と言えるでしょう。

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