2019/07/03

【カスタマー・アイデンティティ市場動向】

ユーザーは個人データ収集を本当に忌避しているのか - 個人データ収集への年齢層による意識格差

ネット上のサービスを利用するに当たり、氏名やメールアドレス、趣味・嗜好などに関する個人データの提示を求められた経験がある方も多いのではないかと思います。プライバシー侵害への懸念から、個人データの提示を求められたところでサービスの利用を諦めてしまった方もおられるかもしれません。ネットサービスを提供する事業者側からみても、個人データを収集・活用することでより良い顧客体験を提供できることが分かっていても、ユーザーが提供に抵抗感を覚えるだろうという予測のもと、あえて個人データを収集・活用しないことを前提にサービスを設計することもあるのではないでしょうか。

ネットでの個人データ収集について、興味深い調査結果が公表されましたので、ご紹介します。
現代ビジネス ネットの個人データ収集、若者と中高年の「驚くべき意識格差」

経済学者の山口真一氏の研究チームの調査によれば、個人データの収集・活用に対する態度に大きな影響を与える要因は「年齢」という結果が得られたとのことです。10代と20代は「データ収集・活用に利便性を感じる」一方で、30代はわずかながら「データ収集・活用に不利益を感じる」としています。この不利益は年齢が上がるごとに大きくなる、という結果も得られています。ユーザー全体としては「個人データの収集・活用に不利益を感じている」という結果となるものの、この受け取り方は世代によって大きくかい離しており、35歳前後より若い層は個人データの収集・活用に利便性を感じている、としています。

この調査結果は、ユーザーが必ずしも個人データの収集・活用に否定的なだけではない、ということを示唆しているのではないでしょうか。特にネットサービスの利用に慣れ親しんでいる若年層においては、自身の個人データを適切に活用することによる便益への理解が進みつつある、といえるでしょう。このようなユーザー層をターゲットとするネットサービスは、個人データの収集・活用を通じて最適な顧客体験を提供することが成功へのカギといえるのではないでしょうか。

もちろん、個人データの収集・活用に利便性を感じているユーザーに対してであっても、自身のプライバシーについて安心感を持っていただくことが必要です。どのような個人データを収集・活用しているかに関する情報を開示できる透明性の確保や、ユーザーがいつでも自身の個人データの活用に関する同意を確認し、場合によっては利用の停止を求めることの出来るマネジメント機能の提供などがソリューションとなるでしょう。これらの要件は、2018年5月にEUで施行されたGDPRや、2020年に予定されている個人情報保護法の改正についての議論の中でも取り上げられています。
個人情報保護法の改正原案に盛り込まれた「開示請求権」と「利用停止権」がもたらすインパクト

SAP Customer Data Cloud は、登録・ログインを通じた個人データの収集・管理、MAやCRMなどの個人データを活用する他システムとのデータ連携、そしてグローバルのプライバシー関連法規制に準拠するための豊富な機能と実績を有しています。ユーザーのプライバシーに対する懸念に配慮しつつ、個人データの収集・活用に理解あるユーザーに対して最適な顧客体験を提供するうえで、グローバルな豊富な実績に基づいたSAP Customer Data Cloudは有効なソリューションとなるでしょう。

GDPR対応を成功に導く顧客ID統合に欠かせない3つのポイント

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屋代 誠(やしろ まこと)

2011年より、米国ExactTarget社(現在はSalesforce社傘下)が展開する企業向けソーシャルメディア運用支援ソリューション”CoTweet"(2013年に”SocialEngage"へと名称変更)およびSalesforce社の”Social Studio"のプロダクトマネージャーとして、ソーシャルメディアを活用するビジネス戦略の立案・実行支援に携わる。
その経験を生かし、ソーシャルメディアを包含したカスタマー・アイデンティティ・マネジメント分野のエバンジャライズを推進。
Salesforce Certified Marketing Cloud Social Specialist資格を保有。

嶋田 貴夫(しまだ たかお)

大手メーカーでのソフトウェア開発経験を経て、2006年よりWebアクセス解析ソリューションVisionalistの企画・開発に携わる。
現在はCIMソリューション「SAP Customer Data Cloud from GIGYA」、および、SAP Customer Data Cloud from GIGYAとWebアクセスログ、MAやDMPを連携させたソリューションを紹介・提案するCIMエバンジェリストとして従事。