2019/12/11

プライバシー・法規制

グローバルで厳しさを増すCookieをめぐる環境、それに代わる新たなアプローチとは

現在のところ、多くのデジタルサービスにおいてはユーザーを識別しパーソナライゼーションやターゲティングのためにCookieを利用することが広く普及しています。しかし、最近はCookieの利用に対して見直しの動きが広がっています。

テクノロジー面では、Apple社が同社のブラウザソフトウェア「Safari」においてIntelligent Tracking Prevention (ITP) と呼ばれる技術の導入を推進しています。これにより、SafariユーザーをCookieにより識別することが事実上不可能となっています。特に日本ではスマートフォントラフィックにおけるSafariのシェアは2019年9月時点で約66%を占めており(出典: statcounter)、その影響は深刻なものといえるでしょう。
また、Firefoxも同様の技術を実装するといわれております。

法規制の面においても「Cookieを規制すべきではないか」という議論が広がりつつあるようです。既に2018年5月に新たなプライバシー法制度である「一般データ保護規則」(GDPR)を施行したEUでは、GDPRでユーザーからの「同意」に関する要件が厳格化したことに伴い、以前から施行されている「eプライバシー指令」における同意に関する要件も厳格化したといわれております。さらに、eプライバシー指令よりも厳格な要件を課す「eプライバシー規則」についての議論が行われています。
日本でも、2019年10月末に、公正取引委員会が「cookieを利用者の同意なく収集して利用すれば独占禁止法違反になる恐れがあるとして規制する方向で検討に入った」と報じられているところです。
(2019年10月29日 朝日新聞「「クッキー」情報収集、公取委規制へ スマホ位置情報も」

このように、Cookieをめぐる環境は今後ますます厳しくなることが予想されます。サービスやカスタマージャーニーのパーソナライゼーションや、広告のターゲティングにCookieを利用している場合、この情勢への対応を迫られる可能性があることから、先進的な企業は既に対策を検討し始めているようです。
例えば、DIGIDAYによれば、一部のメディア企業は「登録ウォール (Registration Wall) 」をテストしているようです。
(2019年10月30日 DIGIDAY「「登録ウォール」を(再)導入する、ニュース企業たち:「これは氷山の一角にすぎない」」
これは、コンテンツの閲覧に際してメールアドレスなどの登録を促すスクリーンを表示するものです。Cookieによるサードパーティデータ収集への将来的な懸念から、登録によるファーストパーティデータ収集に向けた準備の一環としてテストしている企業や、まずはメールアドレスを収集することを目標としている企業もあるなど、その試みは様々なようです。
当コラムでも、既にCookieに対して今後予想される懸念と、それに代わるアプローチとしての「ユーザー自身の同意に基づくファーストパーティデータの重要性」について解説しています。
(関連記事「岐路に立つCookieと広告、顧客データはどこに求めるべきか(前編)」

SAP Customer Data Cloud from GIGYAは、ユーザーの新規登録を容易なものとしたうえで、リレーションシップの進展につれて、ユーザーからの同意のもとに徐々にデータを集め、「シングル・カスタマー・ビュー」としてセキュアに管理するための様々な機能を提供します。
まず、「Light Registration」機能により、ユーザーにメールアドレスのみの入力を要請する画面を表示することができます。カスタマー・ジャーニーの最初の段階で「ライトな」リレーションシップを構築するうえで有用な機能となります。
「Light Registraion]でメールアドレスを登録したユーザーが本登録したいと考えた場合は、登録済みのメールアドレスを用いてパスワードを設定するかたちで本登録に進むことも可能です。この際に(あるいはその後に)「Progressive Profiling」機能により、ユーザーに対して徐々にデータの提供を要請する画面を表示することも可能です。もちろん、利用規約やプライバシーポリシーなど必要な「同意」を取得するための機能も備わっています。

SAP Customer Data Cloud from GIGYAは、Cookieをめぐる環境が厳しさを増す中で、新たなアプローチとして「ユーザー自身の同意に基づくファーストパーティデータ」に基づいたパーソナライゼーションを支援します。

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