2018/04/11

【カスタマー・アイデンティティ市場動向】

GIGYAコラム:ケンブリッジ・アナリティカの事件について(パート2)

前回の記事を書いた時点では、2015年のFacebookのプライバシー・ポリシーの改訂前にケンブリッジ・アナリティカが5000万人以上のユーザーの個人情報を取得することが認められていたことがどれくらい波及するかについては明らかではありませんでした。そして、これらのデータが前回の大統領選挙において何百万もの米国の有権者に影響した可能性がある、ということも分かりました。
現在、Facebookが「消費者に不利益となる可能性のある不利益な行動」にかかわったかどうかを決定するために連邦取引委員会が正式な調査を開始しています。その結果として、Facebookの株価はいっそう下落しています。

このデータがどのように使われたかについては、David Greeneと、2014年にケンブリッジ・アナリティカから誘いを受けたことがあるポリティカル・データ・ストラテジストであるLuke Thompsonが出演したNPRのモーニングエディションでのディスカッションが興味深いものでした。
彼は2つの理由からその誘いを断りました。第一に、同社がオファーしていた「サイコグラフィック・マッピング」は精査に堪えうるものではない、と感じたのです。「これらのデータをもとに非常に効率的になるという意見は私には腑に落ちませんでした…政治についてどのように考えているかを知るための最も簡単な方法は、恐らくはシンプルに訊ねることです。」言い換えれば、シンプルに訊ねるほうが、推測するよりも多くのことを知ることが出来るだろう、ということです。
第二に、彼はデータの出元に疑いを抱きました。「ファーストパーティデータと、メッセージをより効率的なものとするためにパブリックに入手できるデータやビジネス上入手できるデータを使うことの間には、明確なラインが引かれるべきだと思います。」

ここで警告を加えたいと思います。ファーストパーティデータを収集する際には、どのような目的のためにデータが使われるのか(そしてどのような目的には使われないのか)について透明性を確保すること、データ利用の目的のためにパーミッションを取得すること、いついかなる時でもデータを閲覧・ダウンロード・変更・凍結・削除できる機能をユーザーに与えること、これらが極めて重要です。
消費者の側では、自分たちの情報が知らない間に盗まれて使われるという考え方を許容する人はほとんどいないのです。企業との関係においても、プライバシーは信頼と同じように重要です。

カスタマー・アイデンティティ・マネジメントソリューションのリーディングプロバイダーである私たちからみれば、消費者から信頼を勝ち得るためには、顧客体験のあらゆるポイントにおいてプロアクティブに透明性を高め、消費者から収集したデータやデータを利用する目的について消費者にコントロールを与えることがキーとなります。全世界700社以上にソリューションを提供してきた私たちの経験に照らせば、このアプローチはリスク軽減をはるかに上回るメリットをもたらします。

これが、GIGYAがASOS, バイエル、ロレアルといったグローバル企業が素晴らしいオムニチャネルのカスタマージャーニーを提供しながらも消費者のプライバシーやデータ保護要求を満たすことを実現できる、以下のソリューションを提供している理由なのです。

  • ●「プライバシー・バイ・デザイン」の原理に基づき実装出来るセキュアな登録・ログイン機能
  • ●デジタル顧客体験における透明性と消費者によるコントロールを実現する包括的なプリファレンス・同意のマネジメント機能
  • ●あらゆるデジタル・テクノロジーを横断したカスタマー・アイデンティティ、プロファイル、同意に関するデータのガバナンスを実現するプロフィール・マネジメントとデータ連携機能

特にソーシャルデータについては、機能やサービスを提供するために必要なデータのみについてパーミッションをリクエストすること、データがどのように使われているかについて透明性を保つこと、利用規約やプライバシー・ポリシーを最新のものに保つこと、そして、この一連のニュースを考慮すれば、全てのユーザーが自身のデータに容易にアクセスできることが重要です。

責任ある、そして敬意を持ったやり方で、同意を得た消費者のデータを収集・処理していることを確実なものとするために踏み出した組織は競争の一歩先を行くことが出来るでしょう。さらにいえば、真にトランスペアレントなデジタル顧客体験を提供することによってのみ、競争の激しいグローバル市場を勝ち抜けるマーケティング・セールス・サービス・プロダクトを産み出すことが出来るのです。

プライバシーの問題については、どのような企業であっても「大き過ぎてつぶせない」ということはないのです。

原文はこちらです。(Gigya社サイトに遷移します)
The Great Cambridge Analytica Data Mining Disaster, Part II

本稿は、原文執筆時点での報道や発表内容に基づいています。

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屋代 誠(やしろ まこと)

2011年より、米国ExactTarget社(現在はSalesforce社傘下)が展開する企業向けソーシャルメディア運用支援ソリューション”CoTweet"(2013年に”SocialEngage"へと名称変更)およびSalesforce社の”Social Studio"のプロダクトマネージャーとして、ソーシャルメディアを活用するビジネス戦略の立案・実行支援に携わる。
その経験を生かし、ソーシャルメディアを包含したカスタマー・アイデンティティ・マネジメント分野のエバンジャライズを推進。
Salesforce Certified Marketing Cloud Social Specialist資格を保有。

嶋田 貴夫(しまだ たかお)

大手メーカーでのソフトウェア開発経験を経て、2006年よりWebアクセス解析ソリューションVisionalistの企画・開発に携わる。
現在はCIMソリューション「GIGYA」、および、GIGYAとWebアクセスログ、MAやDMPを連携させたソリューションを紹介・提案するCIMエバンジェリストとして従事。