2019/10/30

【カスタマー・アイデンティティ市場動向】

顧客IDの課題解決:店舗とネットの会員統合

アパレルや流通など、リアル店舗をもつ事業において、顧客IDの統合を推進する際に、店舗に来店する顧客の動きをどのように捉え、ネットのIDとどのように紐付けるかということが課題になります。

今回は、店舗の顧客とネットの顧客を紐付けるための基本的なアプローチについて解説いたします。

店舗に来た顧客のIDを捉える主な方法を挙げてみます。

  • ① 氏名と電話番号等の特定のための情報を聞く
  • ② 会員証カード(プラスチックや紙のもの)を発行して提示してもらう
  • ③ 会員証アプリをスマートフォンにインストールしてもらい、その会員証を提示してもらう
  • ④ オンライン会員IDを提示(Webサイトやアプリから番号、バーコードなどを表示)してもらう

現在、店舗の会員体系がない、またはネットのIDとはバラバラに管理されている、という状況を前提とすると、④は除かれます。①~③は、顧客が何らかの方法で一度ネットのIDと店舗のIDを紐付けすれば、IDが紐付きます。③のアプリ導入はコストもかかるので、まずはWebサービスで紐付け機能を提供する、というIDサービスも見たことがあります。
 しかし、①②は主に購入段階にならないと顧客を捉えることができません。アプリ会員証を発行することによって、ジオフェンシングによる来店や近隣通過を捉える等のより詳細な顧客行動を取得する、来店を誘導するクーポンを発行や新商品の紹介等の顧客の行動を促す情報発信を行う等が可能となります。

図1:会員証アプリのイメージ

図1:会員証アプリのイメージ

実際に顧客IDを紐付けて店舗とネットの行動をすべて把握するには、顧客に①会員証アプリのインストール、②ネット会員の登録、③アプリとネット会員の紐付けといった作業をすべて実行してもらわなくてはなりません。(図2)

図2:店舗とネットの顧客データが紐付くまでのユーザジャーニー

図2:店舗とネットの顧客データが紐付くまでのユーザジャーニー

このため、アプリのインストールや紐付けをユーザに実行してもらうためのメリット提供(ポイント還元率UPなど)が必要となります。さらにデータが紐付くまでに一定の時間が必要ですし、紐付けが実行される会員の数は一定数に限られてしまいます。
 このアプローチでは一見、コストや時間がかかる割に、メリットがないのではないかと心配されるかもしれません。

「顧客IDをつなぐ」役割の会員証アプリの先駆けとして有名なのが無印良品のMUJI Passportです。MUJI PassportアプリをインストールするとIDが自動的に発行され、そこにECサイトのIDやクレジットカード、SNSのIDを紐付けることが出来るようになっています。このプロジェクトの担当者の方によれば、実際に紐付け(名寄せ)をしてくれる会員は2~3割程度だったそうですが、施策に利用するには十分なデータが得られたという評価をしています。(出典1)

出典1:奥谷孝司 (著), 岩井琢磨 (著)「世界最先端のマーケティング 顧客とつながる企業のチャネルシフト戦略」日経BP社

この会員証アプリを利用したオフラインとオンラインの紐付けは、セブンイレブンアプリをはじめとして、様々な企業が取り入れ始めています。しかしこの実現のためには少なからぬシステム対応が必要となります。顧客IDの統合管理やアプリ会員証などの仕組みをできるだけ自社で開発せずにベストプラクティスのソリューションを利用することによって、御社のサービス自体の開発に注力することができます。

店舗とネット、オンラインとオフラインのID統合について課題等がありましたら、下記のお問い合わせフォームより、お気軽にお問い合わせください。

GDPR対応を成功に導く顧客ID統合に欠かせない3つのポイント

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