貝印株式会社(以下、貝印)は、1908年に創業された、生活に密着した刃物を中心とするカミソリ、メンズグルーミング、ツメキリなどの身だしなみやビューティーケア、包丁をはじめとする調理・製菓、医療用など1万アイテムにもおよぶ商品を展開し、商品の企画開発から生産、販売、物流までを行う総合刃物メーカー。Mixpanelでプロダクト分析を実施しECサイト上での顧客体験を最適化させた施策の一部をご紹介します。

コンバージョン率を
25%増加させたデータ分析と
コミュニケーションの最適化

これまで、購入直前で離脱したユーザーにアプローチ方法として、ユーザーがサイトを離れた2日後のランチタイムにリマインドメールを一斉配信していました。このユーザーへのアプローチ方法を改善するために、コンバージョンする時間帯と曜日の関係を分析したところ行動の規則性を発見し、購入直前で離脱したタイミングから24時間後の配信に切り替えました。加えて、セール時の各ユーザーとその行動を分析した結果、コンバージョンするユーザーはセール期間中に複数回アクセスすることが分かった為、セール期間中は、検索落ちメール(サイト内で商品を検索したが購入に至らないユーザーへのリマインドメール)を通常よりも更に短い3時間後の配信に切り替え、全体のコンバージョン率は25%増加しました。

コンバージョン
25% UP

顧客とのエンゲージメントを
高める為のデータ活用

貝印は男性用の髭剃りから女性用のビューティーケア用品、赤ちゃんからシニア用商品まで幅広く取り扱っています。製品によってユーザー属性が大きく異なるので、各ユーザーの特性に合わせたコンテンツの最適化が必要でした。そこで貝印のウェブ上で商品を検索したユーザー、例えば「包丁」と検索したユーザーに対しては、包丁の使い方動画と選び方動画を配信し結果を比較。さらに、異なる商品詳細ページへ3回以上アクセスしたユーザーに関連商品のコンテンツを配信するなど、実際の行動データからコホート(グループ化)を作成しました。その結果メールの開封率は50%向上しました。

エンゲージメント
50% UP

休眠顧客のリピートユーザー化

貝印のブラックフライデーは、年に一度包丁やフライパンなどの人気商品が大幅に値下げされ、タイムセールでは即完売する商品が続出するほどの大人気イベントとなっています。セールに参加したユーザーの行動とそのユーザーが購入した商品を分析したところ、特にタイムセールは休眠ユーザーの掘り起こしに効果があるということを発見しました。そこで、会員限定のタイムセールを定期的に実施し、取扱い商品を前年同月の売上商品ランキングや2回目に購入されやすい商品データを基に選定することで、1回のタイムセールで休眠ユーザー2,000人以上がサイトにアクセスし8%が購入に至りました。

リテンション
8% UP