Mixpanelは、プロダクト・アナリティクス(製品分析)の代表的なツールとして世界に広まりました。ここで言う「プロダクト」とは、EC、サブスクリプションサービス、SaaS、メディア、ゲームなどのアプリやWebサービスのことを指します。これらはID登録が軸になっているケースが多く、どのユーザーがどのようにプロダクトを活用しているのかを理解し、最適なユーザー体験を生み出すことがプロダクト・アナリティクスの役割となっています。
また、GA4(Google Analytics)は2020年10月にリリースされたプロダクト分析にシフトしたツールです。Mixpanelは10年以上プロダクト分析分野をリードしているツールで、GA4との併用もでき、さらに効果的なプロダクト・アナリティクスを実現可能です。
マーケティング分析は、新しいユーザーを増やすことを目的としており、ページビューのようにユーザーを特定しないデータを使用します。一方、プロダクト・アナリティクスは、既存ユーザーがどのように製品を使用しているかを詳しく見ることを目的としており、特定のユーザーの行動データを使用します。
例えば、Webサイトやアプリの場合、新しいユーザーを増やすための分析がマーケティング分析で、ログイン後にユーザーがどのように使っているかの分析がプロダクト・アナリティクスです。
現在、プロダクト・アナリティクスが注目される理由として、企業の販売形態およびユーザーの消費行動の変化があげられます。テクノロジーの進化は、企業が商品・サービスを提供する形態・媒体を多様化させ、オンラインでの利用も一般化しました。必ずしも従来のようにモノを購入するだけでなく、オンラインを通じたサービスの利用・体験も広く受け入れられるようになり、ユーザーの消費に対する考え方や行動も変化しています。
結果として、オンラインを通じた自社商品・サービスの満足度を高めるため、ユーザーのニーズや属性などを行動データから導き出すプロダクト分析の重要性が高まっているのです。
フォーカス指標を設定する際には、週間アクティブ率や月間アクティブ率など、ユーザーのアクティブ率に関連する指標を選ぶことが推奨されます。この指標は、他のすべての指標にもプラスの影響を与える必要があります。
また、North Star Metric(ノーススターメトリック/北極星)は、フォーカス指標とほぼ同じ意味です。理想的には1つのフォーカス指標に集中するのが良いですが、1つの指標だけでは限界があることも理解しておきましょう。
フォーカス指標を構成するレベル1指標は、プロダクトが健全に成長していることを確認するための指標です。
例えば、フォーカス指標が「1週間のアクティブユーザー数」の場合、新規ユーザーが短期間で離脱しないように、「1週間のリピートユーザー数」や「リピート率」をレベル1指標として設定します。こうすることで、短期間に大量の広告費を使って一時的に新規ユーザーを増やすだけでなく、ユーザーが継続的に利用するようにします。
レベル1指標 (L1 metrics) |
概要 |
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リーチ | 最近何人のユーザーがプロダクトを使用しましたか? |
アクティベーション | 新規ユーザーのうちプロダクトのカギとなるアクションをした人の割合は? |
エンゲージメント | 人々はあなたの製品をどれくらい深く使用していますか? |
リテンション | アクティブユーザーのうち何人がリピートしますか? |
ビジネス固有 | 金額に関係している固有のデータ |
サービス/プロダクト責任者、開発者、EC担当、マーケティング担当、データ分析担当が、Mixpanelでユーザーの利用状態を正しく把握して、自社プロダクトの開発改善、コミュニケーションの最適化、新規ユーザー獲得、コンバージョン分析、リテンションの発生理由、効果的なキャンペーン施策等に繋げ、ビジネスの価値を高めます。