Amadeus Code

料金プラン変更の大きな決断を後押ししてくれたMixpanel

最終更新日 2021年10月24日
株式会社アマデウスコード
COO 福山泰史
課題
サブスクリプションのメニューを改善し、会員増加を狙いたい。
成果
料金プランの最適化(無料プランの廃止)により、売り上げが飛躍的に向上。

株式会社Amadeus Code(以下、アマデウスコード)は、映像制作を行うクリエイターに向けた著作権フリー楽曲のサブスクリプション型ダウンロードサービス「Evoke Music」を運営するスタートアップ企業。サービス内の楽曲は、Amadeus Code AIが作曲。YouTube、Instagram、Facebook、Twitch、TikTokなどのSNSで著作権使用料を支払うことなく、無制限に使用できます。彼らのサービスのグロースを牽引してきたMixpanelの活用方法を、COOの福山泰史さんへのインタビューからまとめました。

詳細なインサイト分析で料金プランの変更を決意

これまで「Evoke Music」では、料金プランが無料・パーソナル・ビジネスの3種類あり、その中で日々試行錯誤を繰り返していました。ユーザーをさまざまなセグメントに分け、無料ユーザーと有料ユーザー、日本語ユーザーと英語ユーザーなど、各セグメントにおいてダウンロードされる楽曲数やブックマークされる楽曲数がどのように異なるのか、特徴を発見していきました。リリース当初、無料プランは、1日1曲のダウンロードができるというものでした。無料プランがあることによって新規会員登録数は増加していきましたが、有料ユーザーへのアップグレードが伸び悩む時期が続きました。無料プランを残してサービス利用の入口を重要視した施策を打つのか、それとも有料プランの会員を重要視した施策を打つのか、判断を迫られている状況です。インサイト分析で各セグメントをブレイクダウンして、それぞれの行動データを細かく分析。その結果をもとに、各プランの条件を見直し。継続的に使用できる無料プランを廃止し、代わりに14日間のお試し期間を設けることにしました。その結果、有料プランへのアップグレード数が飛躍的に増加し、広告収入モデルなどビジネスモデル自体の改革も検討していた状況の中、サービスをグロースさせる突破口を開くことに成功しています。

新機能リリースの効果検証を可能にしてくれたインパクトレポート

新機能として「類似楽曲を検索」という機能をリリースしたことがありました。現在視聴している楽曲と似ている曲がレコメンドされる機能です。この機能があればUX改善から顧客満足度の向上、最終的には売り上げ増加に寄与するであろうという仮説を立て、実行に移していきました。その仮説を検証するために活用したのが、インパクトレポートです。
インパクトレポートは、実施した施策が主要KPIにどのような影響を与えたのかを自動で判別してくれる機能です。新機能リリースの前後で、「プランのアップグレード」「ダウングレード」「楽曲のダウンロード数」「楽曲のブックマーク数」がどのように変化したのかを確認していきました。
結果的には、新機能リリース以降の有料プランの会員数は大きく変化することはありませんでした。

しかし、この新機能のリリースによって思わぬ収穫がありました。新機能リリース以降、楽曲のダウンロード数が6倍も増加していたのです。これはアクティブなユーザーが急増したということを示しています。
施策の実施には、過去のデータや経験から仮説を立て、実行後に検証すると言う作業が求められますが、基本的には想定していたKPIとその周辺しか確認することはありません。よって、期待していた主要KPIの改善が見込めなかった施策は失敗だったと判断してしまいがちです。Mixpanelのインパクトレポートを活用していたことで、この新機能リリースが無駄ではなく、アクティブユーザーを増やすために最適な施策であると気づくことができたのです。「見たいものだけを見るレポートではなくリアルな真実を見ることができる」
そんなMixpanelを活用して、さらなるサービス改善、グロースを実現しています。

楽曲ダウンロード数
6倍