JR亀戸駅から徒歩2分の好立地にて、日本小児科学会専門医が診療を行うあかちゃんとこどものクリニック様。子どもとそのご家族に寄り添い、健康と安心をお届けする地域のかかりつけ医となることを目標に掲げる同院では、元日以外は毎日21時まで開院しているほか、オンライン診療も実施しており、そのツールとして「ビデオトーク」を活用されています。今回は、ビデオトークの導入に至った経緯や導入効果について、看護師の山口氏にお伺いしました。
― まずは、クリニックの概要や特徴について教えてください。
山口氏:当院は、0歳の乳児から20歳までの幅広い年齢を対象に、小児科専門医が診療を行う小児科クリニックです。元日以外は土日祝日を含め開院し、毎日9時から21時まで診療を行っており、保育園の退園後や夜間休日の急な発熱時などにも来院いただきやすくなっています。
また、当院ではコロナ禍以降、同じ症状で定期的に通院されている方や鼻づまりなど軽い症状の方、症状は落ち着いているけれど継続して薬の処方を希望される方などを対象にオンライン診療も実施しています。どんな患者さまでも気軽に受診いただけるよう、さまざまなご要望にお応えできる診療体制を整えております。
― 山口様はどのような業務を担当していらっしゃるのでしょうか?
山口氏:私は看護師として、診察の介助や予防接種、健診の準備などを担当しています。オンライン診療がスムーズに実施されるよう、患者さまや医師のサポートを行うことも私たち看護師の業務です。
― オンライン診療にビデオトークを活用されているとうかがいましたが、導入のきっかけについて教えてください。
山口氏:オンライン診療を開始した当初は、別のオンライン会議ツールを利用していました。ですが、当院にとっても、患者さまにとっても、少し不便な点があるのではないかという意見が院内で挙がっていました。今後のオンライン診療のニーズに対応するための体制を整えたかったこともあり、新しいツールの検討を開始したことがきっかけです。
― 具体的には、どういった点にご不便を感じていたのでしょうか?
山口氏:以前のツールでは、スマートフォンで利用する場合、アプリをインストールしなければならなかったり、事前にアカウントを作成する必要がありました。そうした作業が発生することで、オンライン診療を受けるにあたって、患者さま側にもご負担をおかけしておりました。
また、当院側が先にオンライン上で待機していなければ患者さまが入室できない仕様にも課題を感じていました。というのも、当院ではその日に勤務している医師がオンライン診療と対面診療を並行して担当しています。そのため、以前のツールでは、患者さまが予約時間に遅れた場合、医師をオンライン上で待機させるべきか、対面診療を優先させて良いのかといった調整の手間が発生していました。
結果として対面診療を優先することになった際には、患者さまがいつ入室されるかわからない状態のままオンライン会議の接続を継続はできないため、一度終了させ、患者さまにお電話をして状況を確認したうえで、再度オンライン診療のURLをご案内するといった手間や時間的なロスが発生していました。再度オンライン診療を設定するとしても、対面診療が落ち着くまで患者さまを長くお待たせしてしまうこともありました。
そうした課題を解消すべく、当院のWeb関連の業務などを行うクリニックサポートの担当者が、初期設定の負担が少なく、患者さま・当院側とも手軽にビデオ通話ができるツールを検索。その中で、ビデオトークの存在を知り、院長も含めて導入の検討を開始しました。
― 最終的に、ビデオトークの導入を決意された決め手はなんだったのでしょうか?
山口氏:アプリのインストールやアカウントの作成が不要な点は、一つ大きなポイントでした。小さなお子さまのお世話をしながら、事前の設定を行うことは少なからずご負担になっていたはずです。ビデオトークなら、SMSに記載されているURLをタップするだけでビデオ通話が開始できます。こうした手軽さ、簡単さが、当院が感じていた課題を解決するのにマッチしていると思いました。
NTTグループの商材のため信頼感が大きかったことも決め手の一つでした。また、オンライン診療においては、患者さまの医療情報を保護する観点から、「医師との通信中は第三者に参加させないこと」といった指針が厚生労働省から出されています。ビデオトークは一対一の通話に特化したサービスのため、通話内容が外に漏れる心配もなく、厚生労働省が定めるオンライン診療の要件を満たしている点も大きなポイントでした。
― ビデオトークの具体的な活用方法を、オンライン診療の流れとともに教えてください。
山口氏:オンライン診療はWebによる事前予約制となっており、まずは予約フォームから患者さまの個人情報や予約希望日時、携帯電話の番号などを入力していただきます。その後、Web問診にお答えいただき、問診内容をもとに医師がオンライン診療の可否を判断。オンライン診療で対応可能と判断した患者さまには、予約時間の約10分前にビデオトークへのリンク先を記載したご案内のSMSを送信しています。
診療時間になったら、SMSに記載されたURLから患者さまにトークルームにご入室いただき、入室が確認でき次第、当院の医師が入室して診療を開始する流れです。
― ビデオトークを導入した効果についてはいかがでしょうか?
山口氏:ビデオトークでは、患者さまが先にトークルームに入室でき、患者さまの入室を確認したうえで医師が入室できるため、対面診療との兼ね合いをスムーズに調整できるようになりました。課題となっていた、患者さまが遅れた際の医師の待機時間の調整や再案内の手間も減り、業務効率の改善にもつながっています。
オンライン診療の5分前になると、当院側にリマインドが届くのも非常にありがたい機能ですね。また、管理画面上でトークルームのタブを同時に複数開いている場合、タブに入室した順番を示す番号が表示される機能も便利です。同時刻に複数の患者さまのオンライン診療の予約が重なった際には、複数の医師が順番に対応していくため、どのタブの患者さまを一番に対応すれば良いのかがすぐに判断できます。総じて、オンライン診療を確実に、正しい順序で実施できるようになりました。
患者さまからツールの使い勝手に関するフィードバックをいただくのは難しい状況ですが、ダウンロードや初期登録、アプリケーションのバージョンを更新するといった手間が一切なくなり、予約時間にSMSに記載されたリンク先から入室すれば良いだけなので、シンプルでわかりやすくなったと感じていただけているはずです。
― 今後のビデオトーク活用の展望があれば教えてください。
山口氏:当院では診療のほか、離乳食やスキンケア、授乳などのアドバイスを行う子育て支援教室を開催していますが、離乳食期の小さなお子さまを連れての来院は、ご負担も大きいだろうと感じています。また、参加したい気持ちがあっても、お子さまの体調や天候によって参加を諦めざるを得ない親御さんもいらっしゃいます。
そこで、ビデオトークを活用した、オンラインでの個別指導や個別相談が実施できればと考えているところです。ビデオトークであればどなたでも気軽にご参加いただけると思いますので、今後もお子さまやご家族に寄り添う手段の一つとして活用していきたいですね。
JR亀戸駅から2分の場所に位置する、小児科専門医が診療を行う小児科クリニック。子どもとそのご家族に寄り添い、「健康と安心をお届けする地域のかかりつけ医」になることを目指し、元日以外の毎日9時から21時まで、対面・オンラインにて診療を行っている。