富士山の銘水株式会社様

富士山の恵みから生まれた質の高い天然水をウォーターサーバースタイルで販売している富士山の銘水株式会社様。2022年5月、不具合に関するお問い合わせに、より迅速かつ確実に対応するためビデオトークを導入されました。「以前は電話でお話したあと、お客様に不具合事象の動画を録ってもらいメールで送っていただいていたのですが、ビデオトークを導入したことで、その場で適切に不具合の内容を確認できるようになりました」「導入によって対応のスピードが大幅にアップしました」、こう語るのは同社コールセンター部の磯部氏と平田氏。ビデオトークの利点や導入の効果などについて、詳しいお話を伺いました。
― 貴社の事業内容や強みについてお聞かせください。
磯部氏:当社は、富士山の天然水を販売する会社です。強みは、富士山からもっとも近いエリアに位置する会社のひとつであるというところ。当社の工場は、富士山北麓の標高1,000m地点に位置し、上流の人工物の影響を受けずに採水をしており、お水の質の高さには自信を持っています。
採水したお水は、ウォーターサーバーで全国のご家庭や企業に提供しています。温水・冷水が出る一般的なウォーターサーバーだけでなく、コーヒーメーカー一体型や卓上タイプなどさまざまなサーバーをラインナップ。高品質な天然水と多様なサーバーを「FRECIOUS」(フレシャス)というブランド名でお届けしています。
― 磯部様、平田様の所属部署についてお教えください。
磯部氏:私たちはコールセンター部門に在籍しています。コールセンター全体の在籍者数は約100名。主に電話を担当するスタッフ、メールとチャットを担当するスタッフがおり、さらに運営や管理などのバックオフィスを担当するスタッフが所属しています。
平田氏:お問い合わせのお電話は、1日約1,000件-1,200件といったところでしょうか。メールは1日400件前後、チャットは1日100件前後と、日々、かなり多くのご連絡を頂戴しています。
― ウォーターサーバーの不具合の確認のためにビデオトークを導入されたとお聞きしました。導入前に抱えていた課題や導入の経緯についてお聞かせください。
磯部氏:ビデオトークを導入するまでは、お客様からサーバーについてのお問い合わせをいただいたあと、申告いただいた事象を確認するために、ウォーターサーバーのランプが点滅している様子を、お客様に動画で撮影していただき、メールで送っていただいていたため、やりとりや確認が煩雑で、かなりの手間と時間を要していました。
平田氏:メールで動画を送信いただく段階で「動画が重すぎて送れない」などのトラブルが発生するということもありまして……。その都度、撮影時間の秒数をご提示して再送をお願いするなどしており、“送っていただくまでのラリー”が多い状態でした。
ほかにも「動画を録ってわざわざメールで送らなければならないのが面倒」というお客様も一定数いらっしゃり、対応にはいつも苦慮していました。
磯部氏:あとはママさんですね。赤ちゃんのミルクをつくるために当社のお水を利用してくださっている方も多く、「多忙で時間がない」「でも急いでいる」ということで、なかなか対応していただけないケースや、即時に事象が解消できるような手段を求める声をいただくことも発生していました。
このような背景があり、「メール工数の削減」「エラー事象の確認精度の向上」「一次解決率の向上」を目指して新たなツールを探し始め、ビデオトークにたどり着いたのです。
― ビデオトーク導入の決め手についてお聞かせください。
磯部氏:導入の決め手になったのは、シンプルさと使いやすさ。シンプルに「SMSでURLを送り、それをクリックさえすればすぐにビデオ通話が始められる」という手軽さに惹かれました。私たちの目的は、「サーバーに起こっているランプ点滅を、スピーディーに確認すること」ですから、高度な機能があるとかえって使いにくいし、ご面倒をおかけしてしまうとお客様のストレスになってしまうと思ったんですよね。ビデオトークなら、いっさいストレスなく、誰でも手軽に利用できる。まずそこがいいなと思ったことを覚えています。
ほかに、コスト感も魅力だと感じました。実は以前に別のビデオチャットツールの導入を検討したことがあったのですが、そちらのツールはかなり高価でして……。ビデオトークなら他社ツールの1/3程度のコストで運用することができ、その点も導入の後押しになりました。
― 導入前にトライアル運用を行ったとのこと。どのような内容で実施されたのでしょうか。
平田氏:約2週間、1日2-3名のオペレーターがビデオトークを使用するようなかたちで実施しました。
始める前は、「いくら簡単とはいえ新しいことをやらなければならない」「そうはいっても難しいのではないか」と、オペレーターたちも少々不安を感じていたようでした。しかし、始めてみたら、すぐに「思った以上に使いやすい」「本当にシンプル」と、スムーズに運用ができていました。オペレーターへのレクチャーも30分ほどで、対象者全員がすぐに使えるようになりました。
磯部氏:トライアルしてみて気付いたのが、セキュリティの高さです。撮影してもらった動画などのデータがビデオトーク側に残らない仕様になっているため、情報の保持期限や削除作業などを気にすることなく使用できます。もし、家の中を映すことに懸念を示されるお客様がいらっしゃっても「記録が残らない仕組みになっているので安心してください」と説明できます。個人情報保護の観点でも安心して使用できると感じました。
― 導入後の活用方法についてお教えください。
磯部氏:すべての不具合をビデオトークで確認しているわけではなく、例えば「冷却機能の不具合で冷水ボタンの上のランプが点滅している場合」などいくつかケースを指定しており、それらに該当する場合に必須でビデオトークをご案内するというかたちで運用しています。
まずはお電話でお話しし、指定のケースに該当する場合にSMSでビデオトークのURLをお送りします。その後ビデオトークでエラーランプの点滅状態を見せていただく……といった流れです。その場で確実に冷却機能の不具合であると判断できた場合は、ウォーターサーバーの交換についてご案内し手配を行っています。
現在、1日20~30件ほどビデオトークでの対応を行っており、そのうち9割が、オペレーターによる交換対応で解決しています。
― 導入後の効果についてはいかかでしょうか。
磯部氏:導入前は、「電話→動画を録っていただく→メールで送っていただく→動画を確認してお電話→解決」というステップが必要だったわけですが、ビデオトークを導入したことで、「電話→ビデオトークを接続して確認→解決」と3つのステップでお問い合わせを解決できるようになりました。解決までの時間も圧倒的に短くなり、お客様にも喜ばれているのではないかと感じています。
もちろん、メールの対応数も減っています。例えば2022年9月は、約200件以上、ビデオトークでお問い合わせの一次解決ができました。これはつまり200件分のメール対応が減ったということ。これによって、より早く、滞りなく、お問い合わせ対応ができるようになりました。これまではお問い合わせのメールが滞留してしまってお客様をお待たせしてしまうことがあったのですが、そのようなことが減って、本来のサポート業務ができるようになってきたと実感しています。
平田氏:最近は指定のケースだけでなく、指定外のケースでもビデオトークが使われるようになるなど浸透率が上がっていると感じます。「ここはビデオトークで確認したい」「映像を見ながら話したい」など、オペレーターが、自身の判断で柔軟にビデオトークを使うシーンが増えてきました。それだけ便利で使いやすいということなのでしょうね。
― 今後の展望については教えてください。
磯部氏:今後はサーバーのお問合せだけでなく、将来的にはオペレーターの説明が伝わりづらい時にビデオ通話を繋げたり、申請書類の提出や書類の不備による再提出時に、スクリーンショット機能を利用して対応するなど、より幅広いお問い合わせに対してビデオトークを使っていきたいと思っています。
https://www.fuji-meisui.co.jp/
富士山の恵みによって生まれた天然水をウォーターサーバーを通して提供する。採水からボトリング、サーバー開発、メンテナンスまで、一貫して自社で行っている点が強み。