サカイ引越センター様

訪問しないリモート見積で、年間44,000時間を削減。
見積の機会損失を防ぎ生産性も向上

株式会社サカイ引越センター様は1971年に創業以来、「まごころこめておつきあい」をモットーとした新生活応援企業として引越サービスを主とした事業を展開しています。
お客様の引越をサポートするうえで重要となる見積ですが、以前より、引っ越しの繁忙シーズンには見積依頼が集中し、お客様のご希望日時に添うことが難しくなる点が課題でした。その課題を抱えたまま突入したコロナ禍で、ご自宅への訪問そのものが難しい事態となったことが決定打となり、リモート見積を本格検討、導入しました。
リモート見積に採用されたビデオ通話サービス「ビデオトーク」導入の経緯と導入後の活用方法について、経営企画部の岡平氏、営業推進本部の江口氏、中村氏に話を伺いました。

引越シーズンに集中する訪問見積
新型コロナウイルス感染症蔓延で訪問が難しい状況に

― はじめに、貴社の事業内容と、皆様の業務内容について教えてください。

岡平氏:我々は引越サービスをメイン事業としています。加えて、家具・家電の販売や不要品の引き取りなど、引っ越しにまつわるさまざまなサービスもグループ会社を通じて提供させていただいています。私の所属する経営企画部では、会社の中長期的な課題解決の企画立案等を行うのですが、その中でリモート見積の導入も検討しました。

江口氏:私は営業推進本部で、営業の管理や売り上げの管理を主な業務としています。

中村氏:私は営業推進本部でリモート見積課に所属し、実際にビデオトークを利用して見積をする実務を担当しています。

― 導入前にあった課題と導入のきっかけを教えてください。

岡平氏:お客様が引っ越しをされる前に、お客様のご自宅に訪問してご家財のチェック、確認をしていく訪問見積をさせていただいていました。
訪問見積の依頼は、主に春、そして転勤需要のある夏休みから秋にかけての引越シーズンに集中します。また、転勤により引っ越しされるお客様は基本的には平日働いているため、ほとんどの方の訪問希望日時は平日の夜や土日。特定の日時に依頼が集中することも多く、お客様のご希望日時に訪問ができないことが問題となっていました。

こうした課題があったなかで、導入の決定打となったのは新型コロナウイルス感染症の蔓延でした。感染が急速に拡大し、「訪問・対面を控えたい」というお客様が増加したことで、リモート見積の導入を本格検討し始めました。

アプリ不要のビデオトークの利便性がニーズにマッチ

― ビデオトークをお選びいただいた“決め手”を教えていただけますか?

岡平氏:検討し始めた当時は今ほどビデオ通話ができるツールの種類が少なかったうえ、ビデオ通話自体も一般のお客様にあまり浸透していない状況でした。当時、様々なツールを検討しましたがそのほとんどが専用アプリのインストールが必要で、障壁となっていました。他のサービスを探していたところ、専用アプリも不要、電話番号またはメールアドレスさえわかれば、専用URLを共有するだけでビデオ通話ができるサービス「ビデオトーク」を見つけました。お客様個人のITリテラシーに関わらずビデオ通話ができるという、この利便性はリモート見積にフィットしていると感じ、導入の決め手となりました。

江口氏:見積予約が入っても、緊急の見積依頼が入ったり、前の方の見積が予定通り終了しなかったり、すべてが予定通りに進むわけではありません。当初検討していたツールでは、そういった予定外のことが起きた場合、別のスタッフが対応するにもアカウントの切り替えなどひと手間かかることも。ビデオトークであれば、スタンバイしている別のスタッフがSMSを送ることができ、すぐにビデオ通話を始められるという手軽さも、我々にはメリットでした。
また、操作性がわかりやすく、導入に向けてスタッフの研修などに割く時間が少なくて済んだ点も大変よかったです。

― 導入後のご活用方法について教えてください。

中村氏:弊社でビデオトークを導入している引越サービスは2つあります。ひとつは一般のお客様の案件、もうひとつは企業様の転勤案件です。まず一般のお客様に関してですが、当社のリモート見積サービス「まリモ」サイトから、リモート見積のご依頼を受け付けています。ネット上で見積日時を予約していただいた上で、希望の日時にビデオトークを通してご家財などを見せていただきながら、オペレーターとその場で商談をしています。

企業様の転勤案件の場合は「まリモ」サービスは利用しませんが、ビデオトーク利用の流れは同じです。ただ、転勤案件の場合は、その場で金額提示など商談をしないことも多いため、家財道具や家を見せていただいて終了、という流れです。

― 現在どのくらいの方がリモート見積を希望されていますか?

江口氏:約9割のお客様は訪問を希望されており、リモート見積のご希望は1割程度です。一般のお客様でリモート見積ができるのは単身世帯、そして1LDK以下を対象としていることが大きいかもしれません。転勤のお客様の場合は、家族世帯で一戸建てなどでもリモート見積は承っています。ただ、家自体や階段の形状、電線の場所、駐車場位置など、訪問して拝見させていただいたほうがお互いに安心して引越ができそうという場合はご訪問を依頼することもあります。

― 導入後の効果やメリットについて教えてください。

岡平氏:昨年、リモート見積をご希望された件数は繁忙期の1万2000件を含め約4万4000件でした。訪問で往復にかかる時間を1時間と考えると、単純に計算しても4万4000時間を削減できています。以前は往復にも時間がかかっていたため、担当営業社員が見積に伺えるのは、一人あたり1日5~6件でした。しかし、リモート見積に移行してからは、一人が1日20件見積をすることもあり、生産性も向上しています。また、多くのお客様に対応できるようになったことで、お客様に早くお見積を提示できるようになり、営業機会損失の回避につながっているのではないかと感じています。

さらに、訪問見積では車で向かうことがほとんどですので、移動にかかっていたガソリン代や駐車場代などの経費を削減できました。

― ほかに導入してみて、新たに感じたメリットはございましたか?

江口氏:弊社では数年前からダイバーシティの推進に取り組んでいます。そのため女性社員もお客様のご自宅に見積のため訪問するのですが、遅い時間帯には一人で伺わないなどの安全性を考慮した社内ルールがありました。しかし、リモート見積を導入したことによって、訪問せずとも対応できるようになり、活躍の場が広がりました。

また、お客様側も訪問見積となると、その前からソワソワ落ち着かないと思います。リモート見積であれば、せっかくのお休みの日や仕事終わりなどに、そういった気持ちにならずに済むところは、お客様にとってもメリットではないかと思います。

― 今後、どのようにビデオトークを活用したいと考えていらっしゃいますか?

江口氏:リモートでご自宅を拝見したあと、トラックの空き具合や引越日時など実際に担当する支社の状況確認するための時間を、ビデオトークで通話中に頂戴しています。その時に、ビデオトーク利用時はカメラと音声をオフにして対応していますが、お客様をその状態でお待たせしてしまうよりも、その時間は画面に音声付のビデオや資料などを流して、注意事項等の周知の時間に使えるようになるとよいと思っています。

岡平氏:我々は引越サービス以外にも商品販売やリユース業も行っており、訪問見積の場合には、クロスセルの機会が多々あります。例えば家電製品の製造番号を見れば、何年製で、耐久年数は何年かということもわかりますから、新製品の提案につなげることも可能です。でもリモートではわからないのが課題です。可能であればAIなどの画像認識で一瞬でわかるのが理想。それがわかれば、弊社のリユースサービスでは現在この商品はいくらで買取中、などのメッセージを出すこともでき、販売のチャンスにつながる可能性を感じています。

江口氏:リモートと対面で見積精度に差はありませんが、不随するサービスがリモートでも実現できるよう今後も研究して、ビデオトークをうまく使っていければと思っています。

課題

  • 引越シーズンには見積依頼が急増、リソースが足らず断らざるを得ないこともあり機会損失をしていた
  • コロナ禍の影響で訪問見積を懸念されるお客様が増加

効果

  • 訪問時の移動往復時間約44000時間(年間)を削減、生産性向上につながった
  • 訪問時のガソリン代、駐車場代も削減できた
  • 訪問見積では1日5~6件の対応が限界だったが、最大20件ほど対応が可能に
  • 女性営業社員が見積の場での活躍が広がった

お客様プロフィール

株式会社サカイ引越センター

https://www.hikkoshi-sakai.co.jp/

「引越のサカイ」の愛称で知られる引越運送業者。本社は大阪府堺市、全国に200支社以上を構え、日本全国で万全の引っ越しサービスを提供している。

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