野村不動産アーバンネット株式会社様

ビデオトークを活用して、モデルルーム来場前に接点を
持つことで成約率が1.5倍に

住宅流通、新築受託販売など不動産関連事業を広く手掛ける野村不動産アーバンネット株式会社。同社でこれまで主流を占めてきた「直接お会いする」営業スタイルの幅を、意外な方向へ広げたのが「ビデオトーク」によるオンライン接客でした。ここでは導入の経緯と導入後の活用について、中西氏、志村氏、洞口氏、伊藤氏におうかがいしました。

*野村不動産アーバンネット株式会社は、2021年4月1日に野村不動産ソリューションズ株式会社へ社名変更しました

モデルルーム見学よりも一歩前の、もっと気軽なアプローチが必要だった

― 貴社の事業内容と、皆様の業務内容についてお聞かせいただけますか。

伊藤氏 : 弊社には5つの事業がございます。今回お話をさせていただく事業からご紹介しますと、「住宅流通事業」(流通事業本部 営業企画部 中西氏、志村氏が所属)は、マンション・一戸建ての売買、不動産に関する取引をサポートしております。また「新築受託販売事業」(プロジェクト営業本部 洞口氏が所属)は、新築物件に関する取引などを担当しております。この他に、投資用・事業用不動産の流通、保険代理店事業、Webサイト「ノムコム」の運営なども手掛けております。

中西氏 : 私どもは流通事業本部の中にある営業企画部に所属しており、主にリテール仲介を担当しております。各種オンラインツールの利用の採用検討、現場推進を担当しております。

志村氏 : 私は同部企画課に所属しており、ツール導入後の運用、マニュアル整備、現場への訴求、サポートといった利用者への対応を担当しております。

洞口氏 : 私どもプロジェクト営業本部は、新築マンション販売を担当しております。私はいわゆる販売の現場でして、ビデオトーク導入にあたって、お客様との接点が多いということで参加しております。

伊藤氏 : 私は「デジタルビジネスラボ」というプロジェクトの一員として、今回のビデオトーク導入に携わらせていただきました。

― オンライン接客導入のきっかけはどのようなことだったのですか。

洞口氏 : 今年、コロナ禍でオンラインによる営業・接客に取り組み始めた企業様も多いとは存じますが、実は私どもはそれ以前から検討を始めておりました。
というのも、年々モデルルームへ来場されるお客様が減少傾向にあり、課題感を持っていました。減少の背景として、お客様はモデルルームをご覧になりたいものの、「行くと営業されて煩わしいかも」と懸念されたり、忙しくてモデルルームへ行く時間が取れなかったりというハードルがあるのではないかと考え、そういったお客様に、もっとライトにアプローチする方法として、オンライン接客を検討していたのです。どういったツールを選べば良いか選定する中で、御社のビデオトークをご紹介いただきました。

― 「ビデオトーク」導入の決め手はどのようなところだったのでしょうか。

伊藤氏 : ひとつは手軽さです。お客様側でビデオ通話専用のアプリをダウンロードするなどの事前準備は不要ですし、弊社側から送信するSMSに記載されたURLをクリックするだけで通話開始できるのがポイントでしたね。

洞口氏 : 通信が安定しているのもありますね。導入にあたって、オンライン接客でお客様に実際のお部屋の中を見ていただいたり、現地から駅までのアプローチを疑似体験していただいたり、といったことを想定していたのですが、他社ツールだと映像が細切れのようにカクカクしてしまって、注意がそれてしまう。ビデオトークはそこが優れていると聞きましたし、実際に安定していてスムーズに見られました。

「顔を合わせて話せる」から、電話よりもビデオ通話の方が有意義に

― ビデオトークの活用シーンは「オンライン接客」とのことですが、具体的にはどのような使い方をされていますか。

洞口氏 : プロジェクト営業本部に導入されたのは今春、まさにコロナ禍で皆様が外出自粛されていた頃でした。4月、5月は新築モデルルームも閉場しましたので、見学ができないお客様に、ビデオトークを使って物件の説明をする形で利用し始めました。
そうした背景もあり、お客様も積極的にご参加くださいました。画面越しにはなりますが、コミュニケーションも充実させることができ、お客様からも非常に良いご評価をいただきました。現在はモデルルームが再開していることもあり、遠方の方やお忙しい方などを中心にビデオトークをご利用頂いております。

中西氏 : 流通事業本部には、プロジェクト営業本部の後を追う形でビデオトークが導入されました。実際に活用され始めたのはやはりコロナ禍以降です。
こちらの現場では、もともとお客様を訪問し、直接会うスタイルの営業が主でしたし、競合他社との兼ね合いもありまして、正直なところ当初、オンライン接客にはやや消極的でした。そういった中で、外出や面会を控えているお客様からのご要望が後押しになって、現在ではこちらからも積極的に提案できるようになってきた、というところです。

志村氏 : 特に、6月末から新規受付の窓口も「オンライン接客を承っています」という旨の告知をしましたところ、既存のお客様とのやり取りに加え新規のお客様からのお問い合わせも多くいただき、結果7月のビデオトーク利用件数は前月比約1.5倍まで急増しました。
「顔を合わせて話をしたい」、でも、それが難しい場合は電話よりもビデオ通話の方がしっかりとフォローできますよね。実際、利用したメンバーからも「電話では伝わりきらない、ちゃんとお顔を見て話す場ならではのコミュニケーションを取ることができて有意義でした」という声は非常に多いです。コロナ禍が導入のきっかけにはなりましたが、これからも営業ツールのひとつとして定着させたいですね。

― 当初の想定通り、ビデオトークは物件やその周辺を見ていただくために利用しているのでしょうか?

洞口氏 : プロジェクト営業本部では「おうちでモデルルーム」と名付けて、そういった取り組みをスタートさせたのですが、お客様は「物件は直接見たい」とおっしゃる傾向があります。そのため、モデルルームへご来場いただく前のお客様と、ビデオトークを使って物件についてあらかじめご説明をし、お客様のお考えを共有していただいた上で、こちらもそれに合わせた準備をしてモデルルームにお迎えするといった形で活用しています。

志村氏 : 流通事業本部でも、やはり資料をお見せしながらの打ち合わせが大半です。ノムコムに「3Dウォークスルー」等のデジタル内覧サービスがありますので、それをビデオトークで画面共有して、お客様と一緒に見ることもありますね。
もちろん、将来的には「物件を売りたいお客様に現地からビデオトークでつないでいただき、我々が物件の様子を拝見する」ですとか、「物件を買いたいお客様に、我々が現地からビデオトークでつないで、物件の様子をお見せする」といったことも実現したいと考えています。

新築マンション成約率は、ビデオトーク利用で約1.5~2倍に!

― オンライン接客導入後の成果はいかがですか。

洞口氏 : プロジェクト営業本部では、ビデオトークでモデルルームご来場前にお客様と接点を持ち、ある程度お話させていただけるのが功を奏しまして、ビデオトークを利用していないケースに比べて成約率は約1.5倍~2倍に増えています。もちろん物件にもよりますけれども、非常に効果を感じていますね。
お客様からの評価も高く、アンケートなどでも「あちこち直接見に行かなくても必要な情報が収集でき、価格もわかって、非常に有意義でした」というお声を多くいただいています。
現在はモデルルームが再開したことで、お客様側のビデオトークを利用する機会も減ってきているのですが、今後、来場前にコミュニケーションを取るメリットをお客様に伝え、利用につなげることが我々の課題だと考えています。

中西氏 : 流通事業本部でも、競合他社と比べて、オンライン接客の利用頻度はかなり高い方だと感じています。特に、初期段階のお打ち合わせなどでは効果を発揮していますね。

志村氏 : お客様から「営業担当と顔を見て話をすることができて安心しました」というお声もいただいていますし、実際に、オンライン接客をきっかけとして契約に至ったケースも出ています。
仲介営業ですとお問い合わせをいただいてから売買のお話が具体的になるにつれて、お客様との接点はより多くなります。その中で、電話やメールだけではなく、ビデオトークという選択肢が増えたのは良かったですね。足を運ばずとも顔を合わせてお話する機会が持てて、有意義だったという意見も多いです。
今後も適材適所といいますか、すべてをオンライン接客にするのではなく、また必ず直接会いに行くということでもなく、オンライン化できるところは効率化しながら、そこで生まれた時間をさらなる営業活動に活かしていく、という使い方が望ましいのではないかと考えています。

― ビデオトークにより不動産の購入検討のお客様や売却されるお客様とのコミュニケーションを深められ、さらに営業活動の効率化にも貢献できていると知って、大変光栄です。本日はありがとうございました。

取材にご対応いただいた方
野村不動産アーバンネット株式会社
流通事業本部 営業企画部 副部長 中西 隆英 氏
流通事業本部 営業企画部 企画課 志村 昂俊 氏
プロジェクト営業本部 住宅販売一部販売三課 課長 洞口 友範 氏
デジタル推進部 マーケティング課 伊藤 帆南 氏

課題

  • モデルルームの来場者数が減少傾向にあり、新たなアプローチ方法としてオンライン営業・接客の導入が必要だった。

効果

  • 外出自粛の時期にオンラインで物件の説明を実施し、お客様と充実したコミュニケーションをとれた。
  • 遠方の方やお忙しい方などにオンライン接客を実施し、「あちこち直接見に行かなくても必要な情報が収集でき、価格もわかって、非常に有意義でした」というお声を多く頂いた。

お客様プロフィール

野村不動産アーバンネット株式会社

野村不動産アーバンネット株式会社
不動産情報サイト「ノムコム」

不動産情報サイト「ノムコム」の運営、住宅売買の仲介、不動産投資・相続のサポート、新築分譲事業のサポート、保険代理店業などを提供しています。

(記事の内容は2020/10/14時点のものです。)

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