2021/02/02

顧客データ活用・管理

eコマース成功のカギを握るパーソナライゼーションに求められる顧客ID基盤とは

新型コロナウイルスの世界的な感染拡大により、eコマースの規模が大きく拡大しています。これまでeコマースに進出していなかった企業がeコマースに活路を見出すケースも増えています。しかし、eコマースを開始するだけで成功が約束されるわけではありません。今回は、eコマースの成功のカギの一つといわれる「パーソナライゼーション」について掘り下げていきます。

eコマースにおけるパーソナライゼーションとは、サイト・アプリ内での行動履歴や購買履歴、ユーザーのデモグラフィックスデータや嗜好・関心などの個人データに基づいて動的にコンテンツや商品についての「おすすめ」や特別なオファーを提示することです。パーソナライゼーションの成功は、コンバージョンや売上の増大、ひいては固定客化につながるのです。
パーソナライゼーションがもたらすベネフィットについては、既に多くの調査結果が発表されています。

・マーケティング担当者は、パーソナライズされた顧客体験を提供することで平均20%売り上げが増大することを確認している。
(monate: "The Tipping Point for Personalized Website Experiences"

・消費者の80%は、パーソナライズされた顧客体験を提供する企業からの購入を好む。
(Eplison: "New Epsilon research indicates 80% of consumers are more likely to make a purchase when brands offer personalized experiences"

・消費者の44%は、パーソナライズされた顧客体験をすることでよりリピーターになりやすいと回答。
(Segment: "The 2017 State of Personalization Report"

・消費者の77%は、パーソナライズされたサービスや顧客体験を提供するブランドを選択し、推奨し、より多くの購買を行っている。
(Forrester: "Forrester Webinar - Individualization Versus Personalization"

一方で、eコマース担当者の多く(53%)がパーソナライゼーションを提供するための適切なテクノロジーを持つことが出来ていない、とする調査結果も明らかになっています。(Forrester

パーソナライゼーションを実現するうえで最も大切なポイントは、顧客第一の視点に立脚することです。企業が欲するものを提供するだけではなく、顧客一人ひとりが自身の好む体験をし、カスタマージャーニーの各ステージにおいて目的を達成できるように手助けすることが大切なのです。
この視点に立ってパーソナライゼーションを考えた場合、最も大切なものは顧客一人ひとりに関する正確なデータと、得られた顧客データに基づいて適切なアクションを実行できるシステムです。特に、Cookieをはじめとするサードパーティデータにより顧客を「推測する」モデルに限界がささやかれる昨今において、適切な同意のもとに顧客から提供されるファーストパーティデータの収集・活用することの重要性がますます高まっています。
「ファーストパーティデータの活用に際して検討すべき要素とは」

SAP Customer Data Cloud from GIGYAは、ファーストパーティデータの活用を支える顧客ID管理基盤として、これらの要素に応える様々な機能を提供します。
まず、ユーザーの新規登録を容易なものとしたうえで、リレーションシップの進展につれて、ユーザーからの同意のもとに徐々にデータを集め、「シングル・カスタマー・ビュー」としてセキュアに管理するための様々な機能を提供します。
まず、「Light Registration」機能により、ユーザーにメールアドレスのみの入力を要請する画面を表示することができます。カスタマー・ジャーニーの最初の段階で「ライトな」リレーションシップを構築するうえで有用な機能となります。
「Light Registraion]でメールアドレスを登録したユーザーが本登録したいと考えた場合は、登録済みのメールアドレスを用いてパスワードを設定するかたちで本登録に進むことも可能です。この際に(あるいはその後に)「Progressive Profiling」機能により、ユーザーに対して徐々にデータの提供を要請する画面を表示することも可能です。もちろん、利用規約やプライバシーポリシーなど必要な「同意」を取得するための機能や、登録ユーザーが自身の「同意」や個人データの内容を確認し、いつでも「同意」を撤回したり、個人データを修正したり、削除を要請するといった機能も備わっています。
さらに、Identity Syncと呼ばれるデータ連携機能を通じて、収集したデータをスピーディーにデジタルマーケティングシステムに連携させることが可能です。

SAP Customer Data Cloud from GIGYAは、Cookieをめぐる環境が厳しさを増す中で、新たなアプローチとして「ユーザー自身の同意に基づくファーストパーティデータ」に基づいたパーソナライゼーションを支援します。

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