NPSベンチマーク調査 業界横断分析シリーズ【第3弾】となる、口コミ分析レポートを発表しました。
NTTコム オンラインが実施した業界別NPSベンチマーク調査の結果を基に、推奨度と口コミ発信の関連や、口コミが契約・利用の決め手となった割合、口コミによる経済的貢献価値について分析した内容をレポートします。
対象業界(以下18業界)
銀行、生命保険、代理店型自動車保険、ダイレクト型自動車保険、対面証券、ネット証券、クレジットカード、QRコード決済、電力、都市ガス、MVNO・サブブランド、セキュリティソフト、アパレルEC、ネットスーパー、動画配信サービス、人材派遣(BtoB)、通販化粧品、プレステージ化粧品
※本レポートで分析対象としているデータは2022年度のNPSベンチマーク調査の結果に基づきます
NTTコムオンラインが実施している「業界別NPSベンチマーク調査」においては、推奨度や継続意向、ロイヤルティ構成要素ごとの満足度のほか、ポジティブな口コミやネガティブな口コミをした経験についても調査を行っています。
推奨セグメント別に過去1年間に発信したポジティブな口コミを伝えた人数を分析したところ、「推奨者」(推奨度9~10点)は「中立者」(推奨度7~8点)や「批判者」(推奨度0~6点)と比較して、より多くのポジティブな口コミを発信していることがわかりました。18業界の平均では「推奨者」は「批判者」よりも約4.6倍の口コミを発信しており、特にネットスーパー、動画配信サービス、人材派遣(BtoB)においてポジティブな口コミを伝えた人数が1年間に平均2人以上と他の業界に比較して多い結果となりました。
図:推奨セグメント別にみたポジティブな口コミを伝えた人数(18業界)
業界別に契約・利用の決め手となった情報源を分析したところ、18業界すべてにおいて「家族・親戚・友人・知人からのお薦め」といった口コミが上位3位に入りました。特に、銀行や生命保険、代理店型自動車保険、対面証券、動画配信サービスにおいて、2位以下の情報源と比較して口コミの割合が突出して高く、1位となりました。業界を問わず、契約・利用を決める際の情報源として口コミが重要視されていることがうかがえる結果となりました。
口コミが契約・利用の決め手となったと回答した割合を年代別に分析したところ、18業界すべてで「20代以下」の割合が最も高く、若い年代ほど口コミが契約・利用の決め手となっていることがわかりました。
図:年代別にみた口コミが決め手となった割合(18業界)
NPSは業績との相関が高い指標とされてます。「業界別NPSベンチマーク調査」においては、NPSを開発した1社である、米サトメトリックスシステムズ(現:NICE Systems)の手法に基づき、口コミによる推奨者の経済的貢献価値や、批判者の機会損失額を分析しております。
生命保険を例に、推奨者のポジティブな口コミ件数や批判者のネガティブや口コミ件数、口コミが契約の決め手となった割合、年間支払保険料等を基に、口コミによる経済的貢献価値を算出したところ、1人当たりの推奨者の口コミによるプラスの経済的貢献価値は約59,000円、1人当たりの批判者の口コミによる機会損失額は約-12,000円となりました。NPS向上の取り組みを行い、批判者を減らし推奨者を増やすことによって得られるプラスの口コミによる経済的貢献価値は、1人当たり約71,000円と推定されます。
(詳細の分析結果や口コミによる経済的貢献価値算出モデルはダウンロード資料にてご覧いただけます)
(各業界の口コミによる経済的貢献価値分析結果は有料レポートにて販売しております)