1955年に創業し、今年(2021年)で66年を迎えたコニックス株式会社。総合ビルメンテナンス会社として、名古屋を中心に施設の清掃や保全管理、警備など、さまざまなサービスを提供し、顧客や地域社会の発展を支えています。同社は、基幹システムの改修に伴って2021年の4月にナビエクスプレスを導入し、毎月取引先に対して行っている請求書発行業務の電子化を実現しました。ここでは、導入の経緯やナビエクスプレスを選んだ理由、導入による効果について、同社総務本部の久留宮氏に伺いました。
コニックス株式会社 イメージキャラクター コニーちゃん
― はじめに、貴社の事業内容について教えてください。
久留宮氏 : 本社がある愛知の名古屋エリアを中心に、岐阜や三重、東京などでビルメンテナンス事業を展開しています。一言でビルメンテナンスと言っても、施設の清掃からハウスクリーニング、警備やマンション管理、駐車場の誘導、建物診断、人材のアウトソーシングなど、その内容は多岐にわたります。取引先は一般の企業さまだけではありません。官公庁からもご依頼をいただき、市役所や体育館、老人福祉センターといった自治体が運営する施設の管理にも携わっております。
― 昨今の新型コロナウイルスによる需要の変化などはありましたか?
久留宮氏 : 医療機関を中心に学校や商業施設などから、消毒作業や清掃作業のご依頼を多くいただくようになり、施設の衛生対策に対する関心の高まりを感じています。定期的な依頼に加えてスポットの依頼も増え、毎月の対応件数は750件にのぼります。
― ナビエクスプレスの導入する以前の請求書発行業務について教えてください。
久留宮氏 : 取引先ごとに、毎月15日・20日・25日・月末と4回の締め切りに分けて750件ほどの請求書を郵送していました。そのなかでも月末は特に多く、700件の処理が集中します。締め切りが近づくたびに基幹システムから請求書データを、ドットプリンターで3枚複写伝票を出力し、取引先ごとに仕分けて封入。さらに、封筒に宛先を記載し、郵便局で切手を購入して郵送する…この作業を全て私一人で行っていました。
― かなりの作業量ですね。どれくらい時間がかかっていましたか?
久留宮氏 : 月末の処理は丸3日間残業をしてようやく終わるような仕事量でした。逼迫するなかで慌てて作業を進めると、請求書の内容を十分に確認する時間が取れないため、記載に誤りがあったり、送付先を間違えてしまったりと言ったリスクが高かったです。それにより、再発行して速達で送るなど、さらに時間とコストがかかっていました。
課題を感じならも3〜4年ほど紙による請求書発行を続けてきましたが、今年(2021年)の4月に社内の基幹システムが切り替わる予定があったことと、コロナ禍における感染防止対策として国から在宅勤務の要請があったことの2点がきっかけとなり、システムの導入を検討するようになりました。
― ナビエクスプレスの導入に踏み切るまでの経緯や、最終的にナビエクスプレスをお選びいただいた“決め手”を教えていただけますか?
久留宮氏 : まず、請求書発行業務における課題解決の方法を真剣に考え始めたとき、すでにとある取引先の担当者さまから「請求書をWebで送って欲しい」と要望され、指定されたシステムを使っていたことを思い出しました。しかしそのシステムは、使用するために送信側と受信側の両者がPC端末にシステムをインストールしてログインしなければならず、使いこなすうえでも慣れが必要です。もっと自分もお客さまも簡単に使えるシステムがないかと、情報を収集して4社のサービスを比較検討していきました。その結果、最も理想に近かったのがナビエクスプレスだったのです。
特に、お客さまは専用のシステムを使う必要がなく、スマホでメールを受信し、URLにアクセスしてパスワードを入力するだけで請求書データを閲覧できるという手軽さが魅力的でした。スマホユーザーなら日常的に行っているような馴染みのある操作なので、ITリテラシーの高くない人でも抵抗なく使えますよね。
また、営業担当の方の手厚いサポートもナビエクスプレスを選んだ大きな要因です。当社としては、基幹システムを一新すると同時に電子帳票システムを導入するという、言わば「未知のものと未知のものを繋ぎ合わせる」というチャレンジングな試みで不安もありました。そんななか、営業担当の方は基幹システムの仕組みも深く理解したうえで、システムにあまり強くない私にもわかるよう、連結方法の選択肢を丁寧に説明してくれたんです。その結果、こちらが頭を使って考えることはほとんどなく「あとは選ぶだけ」という状態にしていただき、とてもスムーズに導入できました。
― ナビエクスプレスの導入効果はいかがでしたか?
久留宮氏 : 紙を電子化することで請求書発行業務は大きく変わりました。ナビエクスプレス導入後の作業手順はたったの2工程です。まず、複数社の情報が一つにまとまった請求データのPDFを基幹システムからダウンロードします。それをナビエクスプレスにアップロードするだけで、お客さまごとの請求書データが自動生成され、ご担当社さま宛に通知が届きます。以前は3日間残業をして行っていた請求書発行業務が、実質数分でできるようになりました。それによって時間に余裕ができたため、確認作業を念入りに行えるようになり、内容のミスもかなり減っています。一部、紙による請求書も残ってはいますが、それらの郵送作業を含めても1日あれば十分作業を終えられるまで負担を軽減できました。
― なかにはこれまでと変わらず紙での郵送を希望されるお客さまもいらっしゃるのですね。
久留宮氏 : そうですね、企業の規定で電子化に対応できないケースもありますが、ご担当社さまがシステム化に抵抗感を示す場合もあります。その点は私も心配していたことだったので、懸念点を営業担当の方に伝えると、お客さまにどのように説明したら理解が得られるかを解説したマニュアルを準備していただき、とても助かりました。マニュアルを参考にしてスムーズに説明できたので、理解を示してくれる方も多かったです。
― ナビエクスプレスを導入して創出できたリソースはどのように活用されていますか?
久留宮氏 : 総務部としてやるべき業務に専念できるようになったのと同時に、資格を取得し、現在は損害保険を扱う別事業にも携わっています。ナビエクスプレスの導入でもたらされた「コスト削減」や「リソースの有効活用」といった効果は、会社の利益につながっただけでなく、私のような一個人の成長においても大きな意味がありました。
― 最後に、今後のナビエクスプレスの活用や事業における展望などを教えてください。
久留宮氏 : 電子化ができていないお客さまに対しては、引き続き利便性をお伝えしつつ、不安を取り除きながら移行を進めていきたいです。また、ナビエクスプレスの利用率を高め、総務業務のテレワーク化も実現させたいです。
名古屋を中心に、愛知・岐阜・三重・東京で清掃・警備・設備保全等、66年の実績と歴史を持つ総合ビルメンテナンス会社です