【製造業・メーカーの納品書電子化事例】

毎月約2万枚の納品書を90%電子化。
経費と手間を大幅に削減

医療機器メーカーB社様

毎月約2万枚の納品書を90%電子化。
経費と手間を大幅に削減し、顧客の利便性も向上

毎日約1000枚の納品書を郵送
コストや業務負荷に加え、誤配送も課題に

― はじめに、カスタマーサービス課の役割や業務内容について教えてください。

当社は手術で使う医療機器を販売しているメーカーです。カスタマーサービス課は、その中で、受注と電話による顧客対応を担う部門です。受注業務では、製品の発送手配に加え、売り上げ管理の一環として納品書の発行・発送を行うところまでが業務範囲となっています。

― 当時、カスタマーサービス課にはどのような課題があったのでしょうか?

当社の場合、受注した製品は貸出または預託在庫という形で納品し、実際に使用されたものを売上として計上、未使用で返却された製品は、また別のところに貸し出すという、医療業界独特のビジネススタイルをとっています。受注内容に応じて、納品用・返却用の伝票をそれぞれ作成するため、1件の取引に対する伝票の種類や枚数が多く、平均して1日約1000枚の伝票を発行しています。

伝票は専用の用紙にプリントして宛先別に封入し、郵送します。1000枚の伝票を手作業で宛先別に仕分け・封入する作業は、ミスが起こりやすい業務のため、シフトを組んで、ダブルチェックを実施していました。毎朝、スタッフ4名で2時間、伝票と封筒の宛名を確認するという作業です。簡単に聞こえますが、当社の伝票フォーマットは、取引社名がわかりやすい書式で記載されていないため、慣れていないと正しい宛先を判別するのが難しいのです。新しく入社したスタッフが作業するときは、先輩スタッフも加わってトリプルチェック体制になることもありました。

受注が増えると納品書の発行・発送にかかる時間も増え、業務全体を圧迫する状態になります。ダブルチェックしたにもかかわらず誤配送が発生することもあり、納品書の発送業務について、さらなる改善が求められていました。

― そのような課題がある中で、納品書の電子化を決定した理由を教えていただけますか?

当初は、納品書の発送業務の外部委託を検討していました。ちょうど、社内の基幹システムを刷新するプロジェクトが動いていましたので、システムが新しくなるタイミングで、納品書発送のフローを変更し、カスタマーサービス課の業務から切り離そうと考えていました。

そんな折、競合他社の方とお話する機会があり、「そもそも納品書を紙で出すこと自体をやめてしまうのがよいのでは?」と、ナビエクスプレスによる納品書の電子化を薦められたのです。

確かに納品書を電子化すれば、伝票ごとの宛先をリスト管理して自動振り分けできるため、手作業による仕分け・封入時の判別ミスがなくなります。さらに、発送にかかる手間とコストも削減でき、いいことづくめです。そこで方針を変更して、納品書の電子化へと舵を切ることになったのです。

顧客の要望を満たす多彩なサービスがナビエクスプレスの魅力

― 電子化にあたって、ナビエクスプレスをお選びいただいた決め手はどこにありましたか?

納品書の電子化を決めてから、ナビエクスプレスともう1社の電子帳票サービスとの2社で比較検討しました。その結果、当社の新しいネットワークへの接続のしやすさ、提供されるサービスの柔軟性という点で、ナビエクスプレスに軍配があがりました。特に、お客様に電子化の対応をお願いするにあたっては、ナビエクスプレスが提供するサービスが大変魅力的でした。

お客様に納品書の電子化導入のご案内を開始したのは新型コロナウイルスの流行前でしたので、電子化を歓迎するムードはまだなく、これまで紙で届いていた伝票がなくなるということに難色を示すお客様が多くいらっしゃいました。そんなお客様を説得する材料となったのが、ナビエクスプレスならではのCSV形式でのデータ提供です。

納品書は1回の取引で20〜30枚になることもあります。これまで、納品書を受け取ったお客様は、紙を見て手打ちで自社のシステムにデータを登録する必要がありました。ナビエクスプレスなら、20〜30枚あるPDFの納品書と一緒にCSV形式のデータも配信できます。そうするとお客様側での手打ち作業がなくなり、CSV形式のデータを活用して伝票処理を効率化することができるのです。

また、ナビエクスプレスは当社のような医療機器メーカーでの導入実績が豊富です。すでに別メーカーとの取引でナビエクスプレスのアカウントを開設済みのお客様もいらっしゃいました。その場合、お客様側は、お持ちのアカウントで当社からの伝票も見ることができるため、新しく操作を覚えていただく必要がありません。

さらに独自形式の伝票に対応できたり、お客様が希望される時間帯に自動配信できる予約システムがあったりと、当社だけでなくお客様の利便性に貢献する機能が多数搭載されています。

このように、さまざまな面から、お客様の心理的ハードルを下げてくれるナビエクスプレスにメリットを感じ、導入を決定しました。

ナビエクスプレスが経費削減、業務効率アップに貢献
さらなる電子化推進に期待

― ナビエクスプレス導入後、どのような効果がありましたか?

2020年2月に一部のお客様を対象にナビエクスプレスの運用を開始しました。2022年4月には、発行する納品書の9割以上の電子化を実現しています。これにより、発送業務における用紙・封筒代、印刷費、郵送料といった経費を、月間約70万円削減することができました。

運用スタート時から、1日20枚、30枚の伝票を発行するような大口のお客様が電子化に対応してくださったおかげで、カスタマーサービス課の業務効率改善効果は、すぐに実感できました。コロナ禍で、電子化を推進する機運が高まったことから、初期に導入されなかったお客様からも電子化の要望をいただくようになり、現在では、取引の件数が多いお客様のほとんどが納品書のWeb配信に移行しています。

一方、ドクターが紙の納品書を送付してほしいとおっしゃる場合、医療機関によってはセキュリティ上の理由で外部とやりとりするネットワークがない場合など、電子化が難しいケースもあります。

このような電子化未対応のお客様への納品書は、2021年8月以降、NTTコム オンラインの郵送代行サービスに委託しています。これにより、カスタマーサービス課でのダブルチェックが不要になり、顧客対応業務に力を注げるようになりました。

― 今後の電子化についての展望を教えてください。

そうですね。今でも注文はFAXで受け取っていますし、当社からお客様への案内もFAXで送信しているのが現状です。お客様側の環境や要望もありますので簡単ではありませんが、将来的には紙やFAXでのやりとりをなくし、受注から納品までの書類を電子化するのが目標です。まずは、当社からの案内をWebでの配信に変更できないか、考えています。

課題

  • 受注や顧客対応に付随する業務として、毎月約2万枚の納品書発送作業を行っていた。
  • 専用の用紙代や印刷費、郵便料金などのコストが発生していた。
  • 納品書の書式が、宛先のわかりにくいフォーマットのため、封入時にダブルチェックを実施しても、誤配送が発生していた。
  • 毎日4名×2時間を費やすダブルチェックや、チェックのためのシフト作成が、課の業務を圧迫していた。

効果

  • 月2万枚の納品書のうち9割を電子化
  • 発送業務にかかっていた経費を月間約70万円削減
  • 毎日4名×2時間のダブルチェック作業を削減、業務効率化を実現
資料ダウンロード資料ダウンロード

閉じる閉じる