【製造業・メーカーの請求書、納品書電子化事例】

月1,400通以上の請求書類を
完全ペーパーレス化

ニューベイシブジャパン株式会社様

月1,400通以上の請求書類を完全ペーパーレス化。
社員の負担を軽減するだけでなく、取引先の利便性も高め
お互いがWin-Winとなる業務改善に

ニューベイシブは、米国に本社を構える脊椎インプラント専門の医療機器メーカー。脊椎手技の専門家として世界一を誇り、世界50カ国以上の医療現場に貢献しています。2009年に日本拠点として設立されたニューベイシブジャパン株式会社は、コロナウイルスの感染拡大を機に、ナビエクスプレスによる帳票の電子化に踏み出しました。ここでは、同社セールスオペレーションチームの堀内氏と池田氏に導入までの経緯を伺います。

毎月1,400通以上の請求書類を手作業で出力・集約・封入して郵送。
コロナ禍のテレワークで分担作業が不可能となり課題に直面

― はじめに、貴社の業務内容とセールスオペレーションチームの役割について教えてください。

堀内氏:ニューベイシブジャパンでは、患者様の手術を行うための器械やインプラントを、販売代理店を通じて病院に貸し出しています。私たちセールスオペレーションチームは、請求書類を作成し全国の代理店へ発行・送付する業務を担当しています。

池田氏:製品を販売するのではなく、貸し出してご提供する預託ビジネスですので、毎月必ず請求書類を発行します。書類は、手術単位で日々発行する売上明細書と、売上明細書を1か月分に集約した月次請求書の2種類があり大きな負担でした。

― 請求書類は、毎月どのぐらいの件数を送っているのでしょうか?

堀内氏:件数でいうと売上明細書は1日65件ほど。営業日数を20日とすると月合計1,300件になります。さらに、売上明細書を1ヶ月分にまとめ、代理店ごとに発行する月次の請求書は月2回で合計130通作成しなければなりません。今までは、これを全て紙に出力し郵送していました。

1日65件送る売上明細書は、代理店1件に対して1通ではありません。手術1件に対して1通発行しますので、売上明細書は手術の回数分必要です。それらを代理店ごとに仕分けし集約した上で65社の代理店に送付する作業が、毎日コンスタントに発生していたのです。

池田氏:封筒封入の際は折り作業も必要ですし、送付先と封入した売上明細書の宛先に相違がないように慎重にチェックして発送しなければなりません。この一連の作業が毎日ですから、かなりの労力がかかっていました。

堀内氏:売上明細書については、セールスオペレーションのメンバーが各自の売り上げ分をそれぞれ出力して折り、それを私たちが代理店ごとに回収・集約して送っていました。それが突然コロナウイルスの感染が広がりテレワークとなってしまって……。
出社していたときは分業できていた作業が、テレワークにより1人で対応しなければならなくなり、請求書類業務が通常業務を圧迫してしまうという課題が浮き彫りになりました。そこで「今がチャンス」とばかりに帳票の電子化を上司に相談したのです。

そもそも、なぜ日本法人の設立から10年以上も帳票の電子化が進まなかったのかというと、代理店と結ぶ契約書の中で「紙による郵送」が明記されていたからです。契約書のスタイルを変更するには米国本社や法務部をはじめとした他部署との連携が必要で、これまでは電子化推進のための時間を割く余裕がありませんでした。急激なテレワークシフトによって課題が顕在化したこと、緊急事態宣言により、私たちの会社の業務にも少しゆとりが生まれたことで、一気に、電子化を進めることができました。

テレワークの奨励が後押しになり、取引先の98%が電子化に合意
ナビエクスプレスの導入が進む医療機器業界のメリットを享受

― 最初からナビエクスプレスの導入が念頭にあったのでしょうか?

堀内氏:同業他社が導入していることは耳にしていました。大手の医療機器メーカーも使っていて、代理店にとっても多くのメーカーと同じシステムで伝票を受け取れる方が便利です。他社と比べてテンプレートの自由度が高いのもポイントで、ナビエクスプレス以外の導入は頭にありませんでしたね。

― ナビエクスプレスへの移行はスムーズに進められましたか?

堀内氏:外資系メーカーなので、まず本国の許可を取るのに時間がかかりました。帳票は本国の基幹システムから引き出すのですが、日本法人ではさらに独自のローカルアプリを経由して国内代理店向けの請求書類を出力していました。紙での請求書類送付を希望されている代理店も少数ではありますがいらっしゃいますので、電子と紙の2つのオペレーションが必要となり、移行に手間がかかった面もあります。

池田氏:既存の書式に近いフォーマットをゼロから作成していただきましたが、正式導入前に行ったパイロット運用では、表示される文字数や体裁など調整しなければならない点もありました。NTTコムオンラインさんにはその修正にも柔軟に対応していただき頼りになりましたね。

さらに、代理店と覚書を交わす時間も必要でした。先ほど堀内からもお話ししましたが契約書が紙ベースの内容でしたので、電子書類を送付してダウンロードしていただくということが契約から外れた行為になってしまいます。ですから取引のある100社以上の代理店と覚書を交わし同意していただいたんです。

堀内氏:導入したのがコロナ禍でタイミングが良かったのか、多くの代理店から合意をいただくことができました。現在、紙でお送りしている代理店は3〜5社ぐらいです。

― 取引先情報の収集代行も依頼されたそうですね。

堀内氏:その点も私たちがナビエクスプレスを選んだ理由です。取引のある代理店の多くがナビエクスプレスをすでに導入していたので、NTTコムオンラインさんが8割近い取引先の情報をすでに把握されていました。新たに情報を収集しなければならない取引先が想定以上に少なく済み、とてもスムーズでした。

運用面でも「宛先マスター」という仕組みを提案していただき、アドレスの更新や管理をExcelファイル1つで行っています。
こちらがアドレス情報を更新したExcelファイルを送ると、NTTコムオンラインさんがCSVを作成しナビエクスプレスの送付先情報を更新してくれます。必ず「登録しました」というフィードバックがあり、最新のExcelファイルが返送されるので、ナビエクスプレスの情報とExcelファイルとの整合が常に取れています。こちらは、Excelファイルを更新するだけなのでシンプルで効率的です。

池田氏:以前は、売上明細書を代理店ごとに仕分けして集約する作業に神経を使っていて、送付先のチェックにも時間がかかっていました。売上明細書は代理店の支店に送り、請求書は本社の経理宛に送るなど、煩雑な上に間違いは許されないからです。
しかし現在は、送付先メールアドレスが請求書や売上明細書と紐づけられた情報としてExcelデータで一元管理されており、仕分けや集約作業は自動で行われます。郵送していた際は毎日確認していた送付先のアドレスも登録時に1度確認するだけで済みます。アドレスや部署の変更などにも迅速にご対応いただいているのでとても助かっています。

毎日の残業ルーチンが翌朝10分で完了。月25時間の業務削減に
郵送によるタイムラグがなくなりお問い合わせ電話も激減

― 実際にナビエクスプレスを導入して、どのような効果がありましたか?

堀内氏:業務が効率化され非常に快適です。私たちの表情が輝いて見えませんか? これまで売上明細書の仕分けや封入などの作業は、毎日の残業ルーチンになっていました。その日の売上を締める定時の、そのあとの仕事になっていたのです。それが、今では定時で締めて、その翌朝にCSVファイルを作りアップロードするだけです。これまで1時間程度かかっていた作業が10分で完了します。

また請求書の発行については、20日と月末の締め日の翌営業日に、池田の業務を他のメンバーに託し、請求書業務に専念してもらっている状態でした。月末締めが全体の8割以上なので、月初めに負担が集中していました。

池田氏::ナビエクスプレスでの請求書発行は、まだ先月に一度行っただけなのですが、作業スピードが全く違いました。これまでの半分以下の時間で終えることができ、明細書と請求書に関わる業務を合わせると、月25時間もの削減につながっています。

― 帳票の発送以外にもメリットはありましたか?

堀内氏:FAX送信が減ったことは大きなメリットです。郵送ではタイムラグがありますので、売上明細書が代理店に届く前にFAXで送ることが常態化していたのですが、その必要がなくなりました。

さらに、ナビエクスプレス導入を機に、製品の詳細情報を掲載するフォーマットに変更したことも業務削減につながりました。インプラントは分類や種別番号が国によって定められています。滅菌製品の場合は使用期限がありますし、こうした詳細情報を記載することにしたのです。

池田氏::これまでは、書式上最小限の情報にせざるを得なかったのですが、代理店の要望に応えて一歩踏み込んだ明細書にしたことで問い合わせの電話も激減しています。

― 今後のナビエクスプレスの活用や会社の展望を教えてください。

堀内氏:今回ナビエクスプレスを導入するにあたり、米国本社にNTTコムオンラインさんの承認を取りましたが、実は、ニューベイシブジャパンが本国にベンダーの申請をするのは初めてのことでした。帳票の電子化への挑戦は、社内の業務改革の前例となり、現在は物流改善のための新しいプロジェクトも始まっています。

池田氏::新しい取り組みに対する障壁は低くなっていますね。

堀内氏:今後は、受発注のデジタル化も進めていきたいと考えていますし、ぜひNTTコムオンラインさんには、さまざまなサービスにおけるトータルソリューションのご提案をお願いしたいです。

課題

  • 月合計1,300通の売上明細書送付が残業ルーチン化。月2回合計130通の請求書送付は属人化しており、コロナ禍でさらに負担が増えた。
  • 売上明細書と請求書の送付先が異なるなど、送付の際のチェック作業が煩雑で時間がかかっていた。

効果

  • 残業により1時間費やしていた毎日の売上明細書送付が翌朝10分で完了
  • 売上明細書の仕分けや集約の手間が軽減され、請求書送付の時間は以前の半分以下に
  • 郵送によるタイムラグがなくなったことと、電子化を機に詳細な製品情報を明細に明記したことで問い合わせ数が激減。

お客様プロフィール

ニューベイシブジャパン株式会社 様

ニューベイシブジャパン株式会社 様

米国の医療機器メーカーNuVasive Inc.の100%子会社。脊髄神経モニタリングシステム、脊椎固定インプラントを中心に開発・製造・販売を行い、世界25カ国以上でビジネスを展開。「患者様の人生に革新を。」というビジョンを掲げ、脊椎手技や整形外科の臨床現場に貢献している。

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