【製造業・メーカーの納品書、請求書電子化事例】
月間1,000通以上の納品書、請求書を約98%電子化
株式会社鐵鋼社 様
【製造業・メーカーの納品書、請求書電子化事例】
株式会社鐵鋼社 様
1951年に創業し、金型の製造に使われる特殊な鋼材の卸売業を担う株式会社鐵鋼社様。同社では、印刷から封入まで手作業で行っていた納品書・請求書の発行作業を電子化し、時代に合わせた働きやすい職場にするため、2022年にナビエクスプレスを導入しました。当時の課題や導入後の効果について経理課の荒木氏にお聞きしました。
― はじめに、貴社の事業内容について教えてください。
荒木氏:当社は1951年に創業した、鉄鋼の卸売業を行う専門商社です。当社の特徴は、特殊鋼と呼ばれる強度の高い合金鋼を専門に扱っていることです。国内外から仕入れた特殊鋼を、必要なサイズにカットして、加工業者に卸しています。当社で扱っている特殊鋼は、家庭用製品から航空・宇宙産業まで、あらゆる製造業で使われています。
― 荒木様が担当されている主な業務内容をお聞かせください。
荒木氏:私は総務や経理、人事といったバックオフィス業務全般を行っています。経理は私のほかに2名のスタッフが担当しており、毎月100~150社のお客様に対して、主に受注伝票の起票業務や、納品書・請求書といった帳票の発行業務を行っています。
納品書は毎日40~50通、月にすると1000通以上発行しており、出荷された商品の個数や重量などを確認したうえで起票してから、印刷から封入まで手作業で送付しています。さらに、請求書は月末に150通以上発行しており、こちらも手作業で送付しています。
― ナビエクスプレスを導入する前は、どのような課題がありましたか?
荒木氏:導入前の課題としては大きく3つありました。
1つ目は、帳票は全て紙に印刷し、封入して投函するまで手作業で行っていたため、送付作業に時間を取られていたことです。加えて、納品書発行前には、出荷された商品の確認作業も伴うため、毎日約6時間の作業時間が必要でした。
2つ目は、毎日の納品書発行業務に加え、請求書発行業務が重なる月末は業務がひっ迫してしまうことです。当社は小規模の会社のため、少ない人数でバックオフィス業務を行っており、業務が重なると手が回らなくなることがあったのです。
3つ目は、病気や家庭の事情などの急な都合で休まなければならなくなった時、繁忙時期でも従業員が安心して休める職場環境にする必要があったことです。
以上の課題を解決するため、業務改善と働き方改革への取組みとして、紙で発行していた帳票の電子化を検討することになりました。
― ナビエクスプレスを知ったきっかけと、選ばれた理由を教えてください。
荒木氏:電子化を考えた際、付き合いのあるシステム会社に相談したところ、ナビエクスプレスを推薦していただきました。お話をうかがって最もよいと思った点は、納品書や請求書を一括配信と、個別配信で分けられることです。当社では、急ぎの注文が入ることも多く、その場合は都度納品書を配信する必要がありました。そのため、配信のタイミングを使い分けられる点が当社の業務と合っていたのです。
また、鉄鋼業界は事務処理がアナログな場合が多く、導入にあたってお客様に電子化を受け入れていただけるかが一番の不安材料でした。ですが、お客様の状況に応じて今まで通り紙でも発行できるとお聞きし、不安が軽減しました。
― 現在のナビエクスプレスの使い方と、利用状況をお聞かせください。
荒木氏:2022年11月から利用を開始して1年ほど経過しました。現在の使い方としては、前日に受けた注文分の納品書のPDFデータを自社システムで用意し、ナビエクスプレスにアップ。翌日午後に一括で配信しています。急ぎの案件の場合は都度配信の対応をしております。月末には、請求書も同様にナビエクスプレスで一括配信しています。郵送だと帳票の到着まで数日掛かっていたところ、即日でお客様のもとにお届けできるようになったので、助かっています。
導入当初は、お客様に帳票の電子化をご理解いただけるか不安でしたが、インボイス制度や電子帳簿保存法などへの対応もあり、スムーズにご理解いただくことができました。そのため、現在の利用状況としては、毎月帳票のやり取りがある100~150社のうち、約98%のお客様に対して、電子化した帳票をお送りできています。
― 導入後、荒木様の業務にどのような効果がありましたか?
荒木氏:今まで帳票送付に毎日約6時間かかっていた作業時間が、ナビエクスプレス導入後は約4時間になりました。そのため、業務がひっ迫していた月末も余裕をもって作業を行えるようになりました。
帳票送付にかかる作業時間が削減されたため、ほかの事務処理や資料作成などの業務も少ない人数でも効率よく回せるようになりました。私自身も、従業員の人材育成の時間を確保できるようになっています。
また、紙や封筒、切手が必要なくなり、月間約10万円の郵送費も削減できました。ほかにも、パソコンがあれば自宅でも帳票の発行ができるので、今後在宅ワークが必要になった場合も、滞りなく作業ができるようになりました。働き方改善に加え、人材育成の強化、コスト削減など、あらゆる面で会社全体にメリットが生まれています。
― 経理スタッフの反応はいかがでしたか?
荒木氏:業務改善につながるので、経理スタッフは導入に対して前向きでした。導入後も今までより作業が早く終わり、余裕をもって働けるようになったと好評です。
一番反応が大きかったのは、FAX送信の必要がなくなったことです。郵送だとお客様のもとにすぐに納品書や請求書が届かないため、ご要望があれば事前にFAXを送るようにしていましたが、人的ミスで誤送信が起こる危険性がありました。しかし、電子化により帳票が即日で届くようになり、FAX送信が不要になったため、誤送信を心配する必要がなくなったことも大きなメリットです。
― 帳票の電子化以外に、ナビエクスプレスを活用していることはありますか?
荒木氏:今まではPDFデータのみ発行していましたが、お客様からCSVデータがあれば経理処理が楽になるというご要望がありました。そこで、改めてシステム会社とNTTコム オンラインさんに相談し、今はCSVデータも一緒に配信できるようになりました。ナビエクスプレスの活用の幅がさらに広がったと実感しています。
また、営業の際には、CSVデータをお渡しできる点を営業トークに入れています。同業界の中ではCSVデータの導入は早い方なので、お客様には一つのメリットとして捉えていただいています。
時代が変化するにつれ、お客様からのご要望は次々と出てくると思います。今後もナビエクスプレスを活用し、その都度柔軟に対応していきたいと考えています。
http://www.tekkosha.co.jp/index.html
戦後の物資不足のなか、製品の素材として需要が膨らむ鋼材を供給するため、1951年に創業。以後、日本のものづくりを支え続けてきた。現在は特殊鋼の専門商社として、日本製鉄やJFEスチール等国内有数の特殊鋼メーカーの製品を販売している。