ビジュアルIVRを導入し、電話をWeb手続きへと誘導!オペレーターへの入電を抑制し、待ち時間の低減につなげる

アイペット損害保険株式会社
業種
金融・保険、コールセンター
利用用途
ビジュアルIVRでWeb手続きへ誘導
事業内容
主に犬・猫専用の医療保険を取り扱うペット保険会社。業界第2位の規模を誇り、「うちの子」「うちの子Light」といった主力商品がある。第一生命グループのグループ企業。
インタビューにご協力いただいた方
アイペット損害保険株式会社
お客さまサポート部
福士氏、佐々木氏

主に、犬・猫向けの医療保険を販売しているアイペット損害保険株式会社様。「ペット保険新規契約者数2年連続No.1(※1)」「5年連続新規インターネット契約者数No.1(※2)」など数々の実績を誇り、ペット保険のリーディングカンパニーとして支持されています。
そんな同社が、お客様からのお問い合わせ対応をより充実させるために導入したのが、モバイルウェブでした。「モバイルウェブを活用してビジュアルIVRを導入したことで、『電話をかけてきたお客様をWeb手続きへ誘導する』ことができるようになった」「お客様をお待たせすることが減った」。こう語るのは、お客さまサポート部の福士氏、佐々木氏。おふたりに、導入前に抱えていた課題や経緯、導入の効果などについてお伺いしました。

※1…対象商品:アイペット損保のアイペット保険(うちの子、うちの子ライト)、回答者:過去1年以内のペット保険契約者、調査期間:2022年~2023年の毎年3月、実査委託先:Pontaリサーチ

※2…対象商品:アイペット損保のアイペット保険(うちの子、うちの子ライト)、回答者:過去1年以内のペット保険契約者、調査期間:2019年~2023年の毎年3月、実査委託先:Tリサーチ

課題

お電話での問い合わせが99%という状況で、オペレーターの業務が逼迫していた

電話をかけてきたお客様をお待たせしてしまう事態が多発していた

「お客様目線で、よりよいサービスを提供したい」という思いがあり、役立つ施策やソリューションを探していた

効果

お電話での問い合わせが99%から90%程度にまで減少した

導入前は1%程度だったWeb手続きなどの利用率が7~8%に上がった

Webに誘導することで、営業時間外もお問い合わせ対応ができるようになった

毎月2万件を超えるお問い合わせ電話。つながらない事態が頻発し、課題になっていた

― 貴社の概要や、福士様、佐々木様が所属するお客さまサポート部についてお教えください。

福士氏: 当社は、主に犬・猫向けの医療保険を販売するペット保険の会社です。2004年に設立された、ペット保険会社としては比較的歴史の長い会社でして、現在、業界第2位の規模を誇っております。

私たちが所属するお客さまサポート部は、インバウンド・アウトバウンド、双方のコンタクトセンター業務を行うセクションです。今回、モバイルウェブを導入したのはインバウンドグループのほうでして、こちらでは、主にご契約者様からのお問い合わせに対して、電話、メールで対応をしております。

― どのようなお問い合わせが多いのでしょうか? お問い合わせの内容や特徴についてお聞かせください。

福士氏: もっとも多いのは、治療費のご請求に関する内容ですね。例えば、「ペットの治療費はどのように請求すればよいでしょうか?」ですとか、「軽い怪我の場合、保険の対象になりますか?」といったご質問など、家族の一員として大切にしているワンちゃん、ネコちゃんが、病気や怪我をしてしまい、不安や焦りを抱えて電話をしてこられるケースが多いと感じています。「急を要する」「焦りや不安を抱えており人の声が聞きたい」という理由があるためか、お電話でのお問い合わせが圧倒的に多く、モバイルウェブを導入する前は、実にお問い合わせの99%がお電話という状況でした。

― 2021年8月にモバイルウェブを導入されたとお聞きしています。導入前に抱えていた課題や経緯についてお聞かせください。

福士氏: お客様からのお電話がつながりにくい状態が続いており、以前から「何とかしたい」と考えていました。

私たちのコンタクトセンターには、月2万件超のお電話がかかってきます。限られた人数で対応しているため、どうしても、お待たせしてしまうことやつながらないことが多くなってしまっていました。お電話を取ってすぐに「電話がつながらなくて困った」「どうにかならないのか」とご指摘を受けてしまうこともしばしばありました。
先ほども申し上げた通り、ペット保険のコンタクトセンターには、急を要するお電話や、不安を抱えた方のお電話が多くかかってきます。これをお待たせするということは、極力避ける必要があります。「もっとお客様目線で、よりよいサービスを提供したい」、そんな思いがあって、お電話がつながらない状況や待ち時間の低減につながる施策やツールを探し始めました。

モバイルウェブを活用すれば、手軽にビジュアルIVRを導入し、お電話をWebへと誘導することが可能です。まずはこれを導入し、Web上の手続きページやFAQをご案内してみてはどうかと考えました。

決め手は、「最短10日」のスピード導入! ビジュアルIVRで、電話をWeb手続きへと誘導

― モバイルウェブの魅力や、導入の決め手になったポイントについてお聞かせください。

福士氏: 短期間で導入できるところがとても魅力的だと感じました。他社のソリューションは、導入まで、短くても1か月、長いと2~3か月かかってしまうとのこと。一方、モバイルウェブは、最短10日で導入できると聞きました。「早く繋がらない状況を解決したい」と考えていたので、このスピード感は有り難かったですね。

ほかに、「お電話をしてきたお客様に対し、ビジュアルIVRへのリンクを挿入したSMSをお送りできる」「スマートフォンにもガラケーにも対応している」など、基本機能がしっかりしているところもいいなと思いました。

また、初期費用が、他社のソリューションの半分程度に抑えられる。スピード、機能、コスト、あらゆる面で優位性が高いと感じ、導入を決定しました。

― 導入後についてはいかがでしょう? 具体的な活用方法についてお教えください。

福士氏: 当初の予定通り、お電話をWebへ誘導するために活用しています。
お電話がかかってきたら、まずはIVRで「オペレーターと話すか」「Webで手続きをするか」の選択肢をご案内しています。Webでの手続きを選択された方に、自動で、ビジュアルIVRのページURLが挿入されたSMSが送信されるようになっており、お客様はURLをタップすることで、ビジュアルIVRで作成した画面へと移動するようなフローを整えました。

ビジュアルIVRの画面上でご案内しているメニューは、「マイページ」「Webのお問い合わせ窓口」「保険金請求書フォーム」「資料発送」など。お客様のニーズが高い項目から順に並べるなどして、使いやすいように工夫しています。

あわせて、Webページのほうも、FAQを拡充したり、チャットボットを導入したりと充実させました。単にビジュアルIVRを入れただけではなく、並行して、Webをより使いやすく改修したところもポイントですね。「ホームページがわかりにくい」「必要なメニューが見つけづらい」という課題もあり、ここを並行して改善することで、さらなるWeb利用へとつなげています。

Web手続きの利用率が7~8%アップ。オペレーターへの入電も1割ほど減少

― 導入の効果についてお聞かせください。

佐々木氏: 一昨年の契約者数が65万人で、今年の契約者数が85万人。2年で契約者数が20万人増えているにも関わらずオペレーターへの入電数はほぼ前年と変わらない水準で推移しています。
入電数が変わらないということは、Webへの誘導や他のチャネルの活用がうまくいっていると考えています。「導入前は1%程度だったWeb手続きなどの利用率が7~8%に上がった」「お電話での問い合わせが全体の99%から90%程度になった」というデータも取れており、数字の面でも効果を実感しています。

福士氏: ほかに、時間外の対応ができるようになったところもよかったなと思っています。これまでは、「電話=オペレーター対応」という状態でしたので、営業時間内しか対応ができませんでした。ビジュアルIVRを導入したことで、時間外にお電話してくださったお客様に自動でWeb手続きをご案内できるようになりました。これも、オペレーターへの入電抑制や待ち時間の低減につながっていると思います。

佐々木氏: もしモバイルウェブを導入していなかったら、今頃、ものすごい入電数でパンクしていたのではないかと思います。モバイルウェブがあるからこそ、お客様目線で、落ち着いて、よいサービスが提供できている。そこがなにより嬉しいですね。

― 今後についてはいかがでしょうか? 最後に、活用の展望についてお聞かせください。

佐々木氏: 少し前から、オペレーターへの電話がつながらずにお待ちいただいているお客様に対し、自動音声で、「Webでのお手続きも可能です」と案内し、ビジュアルIVRに誘導するという施策を始めました。ここからWebに切り替えてくださる方もいらっしゃり、さらにWeb活用が進みそうだと期待しています。
今後も、こうした呼びかけの工夫や、より使いやすいメニュー構成への調整などを行いつつ、継続して使っていきたいと思っています。お電話以外の手段で、お客様が、ストレスなく、お困り事を解決できるように、モバイルウェブを活用しつながら、ノンボイスチャネルのよりよい在り方を模索していく考えです。