2021/08/25

全国的に解禁されたオンライン服薬指導。メリットや残課題を解説

2019年度の医薬品医療機器等法の改正により、2020年9月から一定の要件のもと、オンライン服薬指導が全国的に解禁となりました。導入を検討しているという医療機関も多いのではないでしょうか。オンライン服薬指導は、患者側、薬剤師側双方にメリットがある一方で、まだ課題も残ります。

そこで今回は、オンライン服薬指導について、概要、メリット、残課題などを紹介します。

オンライン服薬指導とは

オンライン服薬指導とは、ビデオ通話などを利用して、服薬指導をオンラインで行うことです。そもそも服薬指導とは、薬剤師が患者に対して、くすりの服用方法や使用上の注意の説明などを行うことで、薬剤師は、処方箋に基づいて患者に薬剤を交付するとき、服薬指導を行うことが義務付けられています。

2019年度の医薬品医療機器等法(以下、薬機法)の改正により、改正前は原則不可とされてきた処方箋に基づく調剤時のオンライン服薬指導が、改正後の2020年9月1日から実施可能となりました。実施可能となったオンライン服薬指導は、「オンライン診療による処方箋に基づいた遠隔服薬指導」と「在宅医療による処方箋に基づく遠隔服薬指導」の2つに分かれます。

「0410対応」と「オンライン服薬指導」の違い

改正薬機法によるオンライン服薬指導の解禁が2020年9月に予定されていた矢先、新型コロナウイルス感染症が拡大しました。この影響ではじまったのが、「0410対応」です。

2020年4月10日に厚生労働省から「新型コロナウイルス感染症の拡大に際しての電話や情報通信機器を用いた診療等の時限的・特例的な取扱いについて」の通達が出され、時限的・特例的措置としてのオンライン服薬指導が実施可能となりました。

本来、オンライン服薬指導は、僻地に住む人や通院が困難な人に最良の医療を提供することが目的でした。しかし、0410対応は、新型コロナウイルス感染症の拡大防止が目的という違いがあります。

また、0410対応では、本来認められない音声のみ(電話)での指導や、初回の薬剤交付でもオンライン服薬指導が実施できるなど、条件も緩和されています。

必要な条件や施設基準

オンライン服薬指導を行う薬局側の条件は、オンライン診療による処方箋に基づいたオンライン服薬指導なのか、在宅医療による処方箋に基づくオンライン服薬指導なのかによって異なります。

オンライン診療による処方箋に基づくオンライン服薬指導の場合

(1) 医薬品医療機器等法施行規則及び関連通知に沿ってオンライン服薬指導を行う体制を有する保険薬局であること。
(2) 当該保険薬局において、 1月当たりの次の①、②の算定回数の合計に占めるオンライン服薬指導(※)の割合が1割以下であること。
①薬剤服用歴管理指導料
②在宅患者訪問薬剤管理指導料(在宅患者オンライン服薬指導料を含む)

※ 薬剤服用歴管理指導料「4」及び「在宅患者オンライン服薬指導料」の合計

在宅医療による処方箋に基づくオンライン服薬指導の場合

(1)薬剤服用歴管理指導料の4(情報通信機器を使用した服薬指導)に係る届出を行った保険薬局であること

出典:令和2年度診療報酬改定の概要

対象となる患者

オンライン服薬指導を受けることができる対象者は、次の通りです。

オンライン診療による処方箋に基づくオンライン服薬指導の場合

(1) オンライン診療料に規定する情報通信機器を用いた診療により処方箋が交付された患者、かつ、
(2) 原則3月以内に薬剤服用歴管理指導料「1」又は「2」を算定した患者

在宅医療による処方箋に基づくオンライン服薬指導の場合

(1) 在宅時医学総合管理料に規定する訪問診療の実施により処方箋が交付された患者、かつ、
(2) 在宅患者訪問薬剤管理指導料が月1回算定されている患者

出典:令和2年度診療報酬改定の概要

どちらの場合も、利用する薬局の薬剤師から、同一の薬に対する対面での服薬指導を受けたことがあることが条件です。また、処方箋も、オンライン診療によるものか、在宅訪問診療によるものかに限定されています。

一方、0410対応では特例措置として、これらの条件を満たさない場合(はじめて利用する薬局、はじめての薬、直接病院で発行してもらった処方箋など)でも、オンライン服薬指導を行うことができます。

薬剤師への診療報酬

オンライン服薬指導による薬剤師への服薬指導料(点数)は、次の通りです。

オンライン診療による処方箋に基づくオンライン服薬指導の場合

(新) 薬剤服用歴管理指導料 4 情報通信機器を用いた服薬指導を行った場合 43点 (月1回まで)

在宅医療による処方箋に基づくオンライン服薬指導の場合

(新) 在宅患者訪問薬剤管理指導料 在宅患者オンライン服薬指導料 57点(月1回まで)

出典:令和2年度診療報酬改定の概要

おもな算定要件には、以下が定められています。
・ 薬機法施行規則及び関連通知に沿って実施すること
・ 服薬指導計画を作成し、当該計画に基づき実施すること
・ オンライン服薬指導を行う保険薬剤師は、原則として同一の者であること
・ 手帳により薬剤服用歴及び服用中の医薬品等について確認すること(オンライン診療のみ)
・訪問診療を行った医師に対して、在宅患者オンライン服薬指導の結果について必要な情報提供を文書で行うこと(在宅医療のみ)
・保険薬剤師1人につき、在宅患者訪問薬剤管理指導料1から3までと合わせて週40回に限り、週10回を限度として算定できる(在宅医療のみ)

オンライン服薬指導導入のメリット

オンライン服薬指導を取り入れると、さまざまなメリットがあります。ここでは患者、薬剤師双方から3つのポイントを紹介します。

患者の通院・時間軽減

オンライン服薬指導を導入することによる患者側の大きなメリットは、移動時間や待ち時間の負担が軽減されることです。以前は、対面での服薬指導が義務付けられていたため、オンライン診療を受けた場合でも、郵送されてきた処方箋を保険調剤薬局まで出向いて提出する必要がありました。

しかし、オンライン服薬指導を利用すれば、患者はビデオ通話などのオンラインツールを使い、自宅など好きな場所で服薬指導を受けられます。オンライン服薬指導は予約制の場合も多く、移動時間だけでなく待ち時間も大幅に軽減されます。

移動による負担がなくなることで、家から近い、ではなく、信頼できる薬局の利用が可能になり、薬局選びの選択肢も広がります。

薬剤師の負担軽減

在宅医療においては、訪問に伴う薬剤師の負担も軽減されます。従来、通院が困難で在宅医療を受けている患者に対しても、服薬指導は対面で行うことが義務付けられていました。このため、通院・保険調剤薬局への訪問が難しい患者に対しては、薬剤師が自宅を訪問する必要がありました。

しかし、オンライン服薬指導を導入すれば、薬剤師は医療機関や保険調剤薬局から患者に服薬指導が行えます。ビデオ通話では、必要に応じて画面越しに残薬の確認もできるため、指導の質が損なわれることもありません。

病院における感染予防

患者と医療従事者双方のメリットとしては、医療機関で発生する感染症への感染リスクを軽減できることが挙げられます。

オンライン服薬指導は、オンライン診療または在宅診療と組み合わせて行われます。診療から服薬指導まで、オンラインまたは在宅と遠隔で完結させることができ、患者は医療機関へ出向く必要がありません。

とくに免疫機能が低下している人や高齢者など、感染症への感染が多大なリスクになる患者が対象の場合、オンライン服薬指導の導入は、患者の安心感にもつながるでしょう。

オンライン服薬指導の課題

メリットの多いオンライン服薬指導ですが、導入するにあたり残る課題もあります。ここでは3つのポイントを説明します。

医薬品の配送

一つ目の課題は、医薬品の配送についてです。オンライン服薬指導を行った場合、薬を患者に手渡しできないため、保険調剤薬局から患者の自宅に配送することになります。この際のガイドラインについて、薬機法改正によるオンライン服薬指導では明確に定められていません。

配送料金の負担は薬局がする場合もあれば患者が負担する場合もあるなど、対応が分かれています。配送手段についても、安全に届けられることを考慮する必要があります。

また、薬の種類によっては、配送中の温度や湿度など、品質の保全について細やかな配慮が必要になるケースもあり、取り扱いについて十分な検討が必要です。

患者の通信環境やITリテラシー

オンライン服薬指導がスムーズに行えるかどうかは、患者の通信環境やITリテラシーといった要因に依存します。より対面に近い状態で指導を行うには、タイムラグがなく画質も鮮明であることが必要ですが、山間部や離島では通信インフラが整備されていない場合もあります。

また、特に高齢者には、アプリやシステムの操作に慣れていない人も多く、場合によってはアプリのダウンロードから使用方法まで、丁寧に説明しなければならないこともあります。オンライン服薬指導を円滑に行うためには、導入するツールの操作性に配慮することも大切です。

電子お薬手帳などシステムとの連携

オンライン服薬指導を行う際は、お薬手帳も「電子お薬手帳」など、オンラインに対応したものを活用する必要があります。電子カルテや薬歴システムなどと連携できるシステムなら、より効率的にオンライン服薬指導が行えるでしょう。

対面での服薬指導では、お薬手帳への記録は薬剤師が行いますが、オンライン服薬指導の場合、患者が記入する必要があります。記入漏れやミスを防ぐためにも、電子システムを活用し、患者の服薬状況などを正確に把握することが必要です。

オンライン服薬指導ツールには「ビデオトーク」

オンライン服薬指導に欠かせないビデオ通話ツールには、NTTコム オンラインが提供する「ビデオトーク」がおすすめです。

ビデオトークは、携帯電話番号にビデオ通話用のURLを記載したSMSを送信するだけで繋がることのできるビデオ電話ツールです。アカウント登録やアプリのインストールは不要のため利用者側の負担が非常に少ないことが特徴で、ITリテラシーの低い方でも簡単に利用できます。

ビデオトークはすでに医療機関に導入されており、来院が難しい遠方の患者のオンライン診療などに活用されています。

オンライン服薬指導の導入を検討している方は、ぜひくわしい資料をご覧ください。

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