2024/04/19

オンライン診療システムの利用は必要?オンライン診療を始める流れとシステム選定のポイント

コロナ禍を経て、オンライン診療を導入する医療機関が増えています。オンライン診療は、ビデオ通話ができるツールがあれば可能ですが、オンライン診療専用のシステムを利用する場合には、初期費用や料金体系、患者側の使い勝手などを総合的に検討する必要があります。

本記事では、オンライン診療を導入するメリットやシステム利用時の注意点などについて解説します。実際にビデオ通話ツールをオンライン診療に活用している企業事例も紹介しますので、オンライン診療の導入に向けてぜひお役立てください。

この記事の内容
  • オンライン診療とは、スマホやタブレット、パソコンなどを使って自宅や遠方にいる患者の診察や、薬の処方ができる診療形態
  • オンライン診療の導入には、通院にかかる時間や負担の軽減、遠方にいる患者の継続利用の増加、院内感染のリスク軽減といったメリットがある
  • オンライン診療を導入するにあたって、専用システムは不要で、インターネット接続とビデオ通話ツールを使って開始できる
  • オンライン診療システムは、患者と医療期間双方にとって使いやすいことが重要で、スマホ対応や料金負担、サポート体制などを比較検討する

オンライン診療とは?

オンライン診療とは、スマホやタブレット、パソコンなどを用いて、自宅や遠方にいる患者の診察や薬の処方を行う診療形式のことです。厚生労働省では、オンライン診療を以下のように定めています。

“遠隔医療のうち、医師-患者間において、情報通信機器を通して、患者の診察及び診断を行い診断結果の伝達や処方等の診療行為を、リアルタイムにより行う行為。”

引用元:厚生労働省「オンライン診療の適切な実施に関する指針」

オンライン診療は誰でも開始できるわけではなく、厚生労働省が指定する研修を受講するよう義務付けられています。また、保険診療を行う場合、地方厚生局へ規定の届出を提出する必要があります。

以前からオンライン診療を導入する医療機関は増えつつあったものの、新型コロナウイルスの流行をきっかけに増加傾向にあります。

オンライン診療導入のメリット

オンライン診療には、医療機関側と患者側双方にとってメリットがあります。ここでは、オンライン診療を導入することによって医療機関側が期待できるメリットについて解説します。

遠方からでも受診できるため、集客につながる

オンライン診療は、スマホやパソコンがあれば診療が可能です。患者が医療機関に足を運ぶ必要がないため、遠方に住んでいる人も都合の良い時間に診察を受けられます。

どこからでも気軽に診察を受けられる体制が整っていれば、患者が受診するハードルが下がり、集客につながります。

通院にかかる時間や負担軽減による継続率の向上が期待できる

オンライン診療では、患者の通院にかかる時間や費用が軽減されるため、継続率の向上が期待できます。平日は仕事で忙しい人や小さな子どもがいる人など、予約や待ち時間などがハードルとなって受診しづらい場合もあるでしょう。

その点、オンライン診療なら、自宅や外出先など好きな場所から気軽に受診できます。また、定期的な診察や長期的な通院が必要な人も、途中で通院をやめることなく最後まで治療を受けやすくなるでしょう。

院内感染のリスクを抑えられる

オンライン診療は感染症対策としても有用です。コロナ禍以降、人との不要な接触を避ける必要性が高まっています。オンライン診療を導入することで来院する患者が減り、患者との直接的な接触がなくなるため、院内感染のリスク軽減につながります。

患者とスタッフ双方の安全を確保しつつ、従来と同レベルの医療を提供するために、オンライン診療が役立ちます。

オンライン診療システムは利用する必要がある?

オンライン診療システムとは、インターネット上で診察や診断ができるシステムです。患者と医師の双方が、スマホやタブレット、パソコンなどのデバイスに専用のシステムを設定して使用するものが一般的です。

診療予約からビデオ通話、料金支払いまで一括管理でき、電子カルテとの連携など多様な機能を備えたものもあります。ただ、オンライン診療を実施する上で専用システムは必須ではなく、ビデオ通話ができるツールがあれば問題ありません。

ビデオ通話機能は、LINEやZoom、Google Meetなどにも搭載されています。利用料金の支払いや予約に対応できるシステムを別途用意して組み合わせれば、オンライン診療は成立します。

オンライン診療を始める流れ

オンライン診療を実施するには、ビデオ通話ツールの導入やネットワーク環境の整備に加えて、手続きや届出が必要です。オンライン診療開始までのおおまかな流れは以下の通りです。

  1. ビデオ通話ツールの選定・導入
  2. ネットワーク環境の構築、通信機器の整備
  3. 厚生労働省が指定する研修の受講
  4. オンライン診療に関する届出(基本診療料の施設基準等に係る届出書など)の提出
  5. オンライン診療の対象者の決定
  6. 診療計画書の作成

厚生労働省では、「オンライン診療の適切な実施に関する指針」の中で、オンライン診療を実施するために研修の受講を義務付けています。受講費は無料で、e-ラーニング形式のためいつでも受講できます。

また、保険診療を行う場合は、オンライン診療に関する2つの届出(「基本診療料の施設基準等に係る届出書」「情報通信機器を用いた診療に係る届出書添付書類」)を地方厚生局へ提出する必要があります。

オンライン診療システムを導入し、診療を開始するまでの手順について詳しくは以下の記事で解説していますので、ご参考ください。

関連記事:オンライン診療の始め方とは?流れと注意点、事例を解説

オンライン診療で利用するシステムの選び方

オンライン診療で利用するシステムを選ぶ際には、操作性や費用などさまざまな点を確認する必要があります。ここでは、オンライン診療システム選びのポイントを解説します。

患者・医療機関どちらにとっても使いやすいか

オンライン診療のシステムは、患者と医療機関双方で導入、設定するものが一般的です。多機能で便利なシステムでも、操作性が悪いと受診するストレスや負担が増えてしまう可能性があります。

高齢の患者でも簡単に使えるよう、シンプルで見やすいデザインかつ簡単な操作で予約・通話ができるものを選ぶことが大切です。

スマホでの利用ができるか

患者が気軽に利用できるように、スマホに対応したシステムを選びましょう。アプリの場合、普段使っているスマホにダウンロードするだけで予約から診察、料金支払いまで完了できる場合があります。

他にも、専用アプリのインストール不要で使えるものもあるので検討してみましょう。

利用料は負担にならないか

オンライン診療システムによって、料金体系や金額が異なります。中には無料のものもありますが、多くは有料で、初期費用や月額料金がかかるものや利用に応じて使用料を徴収するタイプなどがあります。

診療スタイルに見合った料金体系か、費用対効果は期待できるか、といった点をよく検討して決めることが大切です。

サポート体制が充実しているか

オンライン診療システムを導入するにあたって、サポート体制が充実しているかどうか事前に確認しましょう。導入の際や運用する中でツールに関するさまざまな疑問点が生じる可能性があります。

また、予期せぬ不具合が生じた際には、自力で解決することが難しいことも考えられます。24時間対応オンラインチャットなど、必要なときにシステム運営会社へ相談できる窓口があるか、迅速に対応してもらえるか、といった点をチェックしましょう。

ビデオ通話ツールを活用したオンライン診療の事例

ここからは、実際にビデオ通話ツールを活用したオンライン診療の事例を紹介します。自院におけるオンライン診療システムの導入を考える際に、ぜひお役立てください。

一般社団法人レインボークリニック

PrEP療法やED治療を専門とする一般社団法人レインボークリニックでは、プライバシーや患者負担を考慮してオンライン診療をメインとしています。診療予約はLINEで行っていたものの、自由診療に使えないこともあり、患者側の負担をできるだけ軽減するためにNTTコム オンラインが提供するビデオ通話ツール「ビデオトーク」を導入しました。

ビデオトークは、アプリのダウンロードやアカウント登録といった事前準備が不要で、SMS上のURLにアクセスしてオンライン診療ができます。また、カメラオフ機能が患者のプライバシー保護に役立ちます。さらに、医師の顔を表示できることで患者の信頼獲得につながっています。

PrEP治療を受けられる医療機関が限られている中、オンライン診療があることで、遠方でも必要なタイミングで受診しやすい環境を提供できています。

Dクリニック東京(医療法人社団ウェルエイジング)

Dクリニック東京(医療法人社団ウェルエイジング)は、AGA治療を専門とするクリニックです。東京以外にも都市部にクリニックを構えており、遠方から来院される患者も多く存在します。通院負担を軽減するためにオンライン診療を検討する中で、導入負担の少ないビデオトークの導入を決めました。

導入後は、SMSで予約用URLを送付し、患者が希望する日時で予約を取る方法で運用されています。また、同時に複数のオンライン診療を実施できるため、医師や患者の待ち時間削減にも役立っています。

また、無料カウンセリングだけをオンラインで事前に済ませ、来院診察を別日に設定するという来院診察とオンライン診療の使い分けも実施しています。その結果、患者の選択肢が広がり、来院のハードルも下がっています。

アプリ・アカウント不要のビデオトークでオンライン診療の負担を軽減

オンライン診療は、来院不要で医師の診察や薬の処方が受けられる診療スタイルです。通院にかかる時間や費用の負担を減らせる上、遠方からでも希望するタイミングで利用できるため、受診のハードルが下がり、適切な医療の提供につながります。

オンライン診療の提供に専用システムは必須ではなく、ビデオ通話ツールだけでも可能です。オンライン診療システムを選ぶ際には、患者と医療機関双方が使いやすく、負担の少ないものを選ぶことが大切です。

NTTコム オンラインが提供する「ビデオトーク」は、SMS上のURLをクリックするだけでビデオ通話が行えるサービスです。録画や画面共有などの機能が使えて、効果的なオンライン診療をサポート可能ですので、オンライン診療をご検討の方はぜひご検討ください。

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