【NPS®(顧客推奨度)ベンチマーク調査】
銀行おすすめランキング

会員向けの優遇プログラムを活用できている人ほどロイヤルティが高い

2025/07/09

NTTコム オンライン・マーケティング・ソリューション株式会社は、銀行業界を対象に、顧客ロイヤルティを測る指標であるNPSベンチマーク調査を実施しました。有効回答数は6,009件でした。
※NPSのベンチマーク調査を通じて、友人や同僚、家族にその銀行を「どのくらいおススメしたいか」が分かります。

<調査対象企業(アルファベット順、50音順)>
auじぶん銀行、PayPay銀行(旧ジャパンネット銀行)、SBI新生銀行、イオン銀行、住信SBIネット銀行、セブン銀行、ソニー銀行、みずほ銀行、三井住友銀行、三菱UFJ銀行、ゆうちょ銀行、楽天銀行、りそな銀行

銀行のNPSおすすめランキング1位は住信SBIネット銀行

対象の銀行13行のうち、NPSのトップは住信SBIネット銀行(-22.0)、2位はSBI新生銀行(-26.6)、3位はソニー銀行(-28.6)となりました。対象13行のNPS平均は-39.4、またトップ企業とボトム企業との差は36.3ポイントとなりました。

NPS

業界全体では手続きの簡単さやアプリの使いやすさ・分かりやすさがロイヤルティを醸成

銀行業界全体のロイヤルティを醸成する要素を20の項目で分析したところ、「企業イメージ・ブランドイメージの良さ」や「手続きの簡単さ」、また「公式アプリの使いやすさ・分かりやすさ」といった項目となりました。

一方でロイヤルティ向上のために優先的に改善が期待される項目としては、「担当者の説明のわかりやすさ(商品の特性、手数料、リスク・リターン等)」や、「自身の状況やニーズに対する担当者のヒアリング力」といった担当者の対応力に関連する項目となりました。また、「ニーズを満たす商品のラインナップ・商品の魅力」、「サービスの対価に見合った合理的な手数料」、といった商品性に関連する項目や、「お客さまに寄り添う姿勢・大切にする姿勢」といった項目も今後の改善が期待される結果となりました。

図:銀行業界全体におけるロイヤルティ要因分析(ドライバーチャート)

図:銀行業界全体におけるロイヤルティ要因分析(ドライバーチャート)

※詳細はダウンロード資料をご参照ください:
URL:https://www.nttcoms.com/service/nps/report/bank/inquiry/

NPS1位となった住信SBIネット銀行では、「公式アプリの使いやすさ・分かりやすさ」や「ネットバンキングの使いやすさ・分かりやすさ」といったデジタル接点がロイヤルティ醸成要因となりました。2位のSBI新生銀行は担当者に関連する評価が高くなったほか、「サービスの対価に見合った合理的な手数料」が、また3位のソニー銀行は「お客さまに寄り添う姿勢・大切にする姿勢」や「ニーズを満たす商品のラインナップ・商品の魅力」がそれぞれ評価されました。

会員向けの優遇プログラムを活用できていると感じている利用者ほどロイヤルティが高い

近年、日銀の金融政策転換により金利が上昇する状況、いわゆる「金利のある世界」を背景に、銀行では預金獲得競争が進んでおり、会員向けに金利やキャッシュバック率、手数料に関連した優遇施策の充実を図っています。このことを背景に、該当の銀行が提供する会員向けの優遇プログラムの内容について知っているか調査したところ、「知っている」と回答した人は14.0%、「比較的知っている」と回答した人は19.2%となりました。

会員向けの優遇プログラムについて「知っている」または「比較的知っている」と回答した人に、会員向けの優遇プログラムを活用できていると感じるか調査したところ、「活用できている」と回答した人は17.1%、「比較的活用できている」と回答した人も39.2%となりました。

また、会員向けの優遇プログラムの活用度合い別にNPSも分析したところ、「活用できている」と回答した人のNPSは21.1となり、また「比較的活用できている」と回答した人も-3.1と、それ以外の人に比べてNPSは高くなりました。

図:会員向けの優遇プログラムの活用度合い 図:会員向けの優遇プログラムの活用度合い別NPS

左図:会員向けの優遇プログラムの活用度合い

右図:会員向けの優遇プログラムの活用度合い別NPS

会員向けの優遇プログラムの活用度合い別に該当の銀行がメインバンクであるか分析したところ、「活用できている」、「比較的活用できている」と回答した人では43.2%がメインバンクとして利用している結果となり、それ以外の人と比べてもメインバンクとしての利用率が高くなりました。

図:会員向け優遇のプログラムの活用度合い別にみた、メインバンクとしての利用率

図:会員向け優遇のプログラムの活用度合い別にみた、メインバンクとしての利用率

該当の銀行による、利用者を守る取り組みができていると感じる人ほどNPSは高い

現在、銀行ではセキュリティ攻撃などによる不正被害防止について取り組みを進めています。このことを背景に、該当の銀行による、利用者保護のセキュリティ対策として知っているものを調査したところ、「メールやSMSでの取引内容のお知らせがある」が35.3%と最も高く、次いで「ネットバンキングやアプリでの本人認証(ワンタイムパスワードや生体認証など)の仕組みがしっかりしている」(33.1%)、「ログイン履歴や取引履歴が確認しやすく覚えのないログインや取引を発見しやすい」(21.6%)と続きました。

図:該当の銀行による、利用者保護のセキュリティ対策として知っているもの

図:該当の銀行による、利用者保護のセキュリティ対策として知っているもの

該当の銀行が自身の資産を守るための取り組みができていると感じるか調査したところ、「とてもそう感じる」と回答した人は8.2%、「ややそう感じる」と回答した人は34.9%となりました。

またこれらの印象別にNPSも分析したところ、「とてもそう感じる」と回答した人は29.3、「ややそう感じる」と回答した人も-17.1となり、肯定的な印象を持っている人ほどNPSが高い傾向となりました。

図:該当の銀行による、自身の資産を守るための取り組みに対する印象 図:該当の銀行による、自身の資産を守るための取り組みに対する印象別にみたNPS

左図:該当の銀行による、自身の資産を守るための取り組みに対する印象

右図:該当の銀行による、自身の資産を守るための取り組みに対する印象別にみたNPS

業界全体における公式アプリの利用率は6年間で11.7%向上

該当の銀行の公式アプリの利用率について調査したところ、業界全体で32.6%となりました。2020年から利用率の推移を分析したところ、6年間で公式アプリの利用率は11.7%向上している結果となりました。

また、公式アプリ利用者に対し、1年以内に利用したことのある機能を調査したところ、最も高いのは「残高照会」(89.2%)となり、次いで「入出金明細の確認」(78.4%)、「振り込み」(45.9%)が続きました。

推奨度(友人や同僚におすすめできるか)が高いほど、継続利用意向も高くなる

対象の銀行において、今後の継続利用意向を0~10の11段階でたずねたところ、「推奨者」(推奨度が「9」~「10」の回答者)は平均9.6、「中立者」(推奨度が「7」~「8」の回答者)は平均8.0、「批判者」(推奨度が「0」~「6」の回答者)は平均6.1となり、推奨度が高いほど継続利用意向も高くなる結果となりました。

図:推奨セグメント別継続利用意向

図:推奨セグメント別継続利用意向

<調査概要>

【銀行】

  • 調査対象企業(アルファベット順、50音順):auじぶん銀行、PayPay銀行(旧ジャパンネット銀行)、SBI新生銀行、イオン銀行、住信SBIネット銀行、セブン銀行、ソニー銀行、みずほ銀行、三井住友銀行、三菱UFJ銀行、ゆうちょ銀行、楽天銀行、りそな銀行
  • 調査対象者:インターネットリサーチモニターのうち、上記銀行の利用者
  • 調査方法: NTTコム リサーチによる非公開型インターネットアンケート
  • 調査期間:2025/5/27(火)~ 2025/6/2(月)
  • 有効回答者数:6,009名
  • 回答者の属性:
    • 【性別】男性:61.6%、女性:38.4%
    • 【年代】20代以下:5.8%、30代:13.0%、40代:22.3%、50代:24.8%、60代以上:34.1%

※NPSの値は小数点第 2 位を四捨五入しており、同値の場合、ランキングで同順位としている

Net Promoter®およびNPS®、Predictive NPS®は、ベイン・アンド・カンパニー、フレッド・ライクヘルド、サトメトリックス・システムズ(現NICE Systems,Inc)の登録商標です。
また、eNPSは、ベイン・アンド・カンパニー、フレッド・ライクヘルド、サトメトリックス・システムズ(現NICE Systems,Inc)の役務商標です。