【NPS®(顧客推奨度)ベンチマーク調査】
銀行おすすめランキング

銀行からの案内やアフターフォローで金融・資産運用への理解を高めることがロイヤルティ向上につながる

2024/07/25

NTTコム オンライン・マーケティング・ソリューション株式会社は、銀行業界を対象に、顧客ロイヤルティを測る指標であるNPSベンチマーク調査を実施しました。この結果、最もNPSが高いのは住信SBIネット銀行となりました。有効回答数は6,075件でした。
※NPSのベンチマーク調査を通じて、友人や同僚、家族にその銀行を「どのくらいおススメしたいか」が分かります。

<調査対象企業(アルファベット順、50音順)>
auじぶん銀行、PayPay銀行(旧ジャパンネット銀行)、SBI新生銀行、イオン銀行、住信SBIネット銀行、セブン銀行、ソニー銀行、みずほ銀行、三井住友銀行、三菱UFJ銀行、ゆうちょ銀行、楽天銀行、りそな銀行

銀行部門のNPSおすすめランキング1位は住信SBIネット銀行

対象の銀行13行のうち、NPSのトップは住信SBIネット銀行(-20.7ポイント)となりました。2位はソニー銀行(-28.1ポイント)、3位はauじぶん銀行(-28.7ポイント)となりました。対象13行のNPS平均は-41.9ポイント、またトップ行とボトム行との差は44.8ポイントとなりました。

NPS

銀行業界全体では、担当者の対応力や商品のラインナップ・魅力、手数料がロイヤルティ改善の鍵に

銀行業界全体のロイヤルティを醸成する要素を20の項目で分析したところ、「企業イメージ・ブランドイメージのよさ」や、「利用時の安心さ・セキュリティの信頼性」がロイヤルティを醸成する項目となりました。

一方でロイヤルティ向上のために優先的に改善が期待される項目としては「担当者の説明のわかりやすさ」や、「自身の状況やニーズに対する担当者のヒアリング力」、「担当者からの自分に合った最適な商品・サービスの提案力」といった担当者の対応力に関連する項目となりました。このほか、「ニーズを満たす商品のラインナップ・商品の魅力」、「サービスの対価に見合った合理的な手数料」といった商品や手数料に関連した項目や、「お客様に寄り添う姿勢・大切にする姿勢」、「不祥事を未然に防ぐ取り組み・企業努力」といった企業姿勢に関する項目においても今後の改善が期待される結果となりました。

図:業界全体のロイヤルティ要因分析(ドライバーチャート)

図:業界全体のロイヤルティ要因分析(ドライバーチャート)

※詳細はダウンロード資料をご参照ください:
https://www.nttcoms.com/service/nps/report/bank/inquiry/

NPSおすすめランキング1位となった住信SBIネット銀行においては「公式アプリの使いやすさ・分かりやすさ」の評価が高くなりました。2位のソニー銀行では「企業イメージ・ブランドイメージのよさ」や「お客様に寄り添う姿勢・大切にする姿勢」が、3位のauじぶん銀行は「手続きの簡単さ」への評価がそれぞれ高くなりました。

銀行から発信される案内や、アフターフォローにより金融や資産運用への理解を高めることがロイヤルティの向上につながる

昨今の円安傾向や、2024年1月から開始された新NISAを契機に、資産形成・資産運用に対する関心が高まってきています。これを背景に、該当の銀行において、外貨預金、投資信託などの資産運用を行っている利用者に対し、銀行から送られる案内や、アフターフォローを通じて自身の金融や資産運用に対する知識や理解が向上していると感じるか調査しました。この結果、「そう感じる」または「ややそう感じる」と回答した人は全体で20.6%となりました。

図:銀行からの案内やアフターフォローを通じた自身の金融・資産運用に対する理解向上度

図:銀行からの案内やアフターフォローを通じた自身の金融・資産運用に対する理解向上度

また、該当の銀行で資産運用を行っている利用者について、資産運用に対する理解向上度別にNPSを分析したところ、「とてもそう感じる」と回答した人のNPSは64.5ポイント、また「ややそう感じる」と回答した人も9.0ポイントと業界平均や他の回答と比較しても非常に高くなりました。銀行からの案内やアフターフォローによって、利用者の金融や資産運用の知識や理解を高めることの重要性がうかがえる結果となりました。

図:自身の金融・資産運用に対する理解向上度別NPS

図:自身の金融・資産運用に対する理解向上度別NPS

普段の買い物でデビットカードを利用している利用者は現状少ないものの、NPSは高い傾向に

QRコード決済や電子マネーなどのキャッシュレス決済の普及を背景に、銀行においても銀行やグループ会社が発行するクレジットカードのほか、デビットカードの展開に力が入れられています。特にデビットカードは銀行ならではのサービスとして、国際ブランドへの対応やポイント付与、キャッシュバック率が高いデビットカードのサービスなどが進められています。

このことを背景に普段の買い物において利用している決済手段や方法を調査したところ、最も高くなったのは「該当の銀行以外が発行するクレジットカード」(66.7%)となり、次いで「現金」(61.6%)、「QRコード決済」(57.4%)と続き、「該当の銀行が発行するデビットカード」は4.5%にとどまりました。

図:普段の買い物で利用している決済手段

図:普段の買い物で利用している決済手段

一方で、該当の銀行におけるデビットカードの利用有無別にNPSを分析したところ、デビットカード利用者のNPSは-16.2ポイントとなり、非利用者よりもNPSが高くなりました。

図:該当の銀行のデビットカード利用有無別NPS

図:該当の銀行のデビットカード利用有無別NPS

該当の銀行でデビットカードを利用している人に対し、デビットカードを利用する理由を調査したところ、「銀行口座から即時引き落とされ、お金の管理がしやすいため」(60.9%)が最も高く、次いで「現金を持ち歩いたり、ATMで引き出す手間がないため」(36.5%)、「審査がなく、すぐ利用することができるため」(35.8%)、「キャッシュバックやポイントなどの還元がお得であるため」(34.3%)といった理由が続きました。現状では日常の決済手段としてデビットカードの利用は低い現状ではあるものの、デビットカード利用者においては、口座管理のしやすさやATMで現金を引き出す必要がないといったメリットを感じており、ロイヤルティ醸成につながっているとみられます。

図:該当の銀行のデビットカードを利用する理由

図:該当の銀行のデビットカードを利用する理由

今後受け取りを希望する情報で最も高いのは「該当の銀行の新しいサービスや機能に関する情報」

該当の銀行から発信される情報において今後受け取りを希望する情報について調査したところ、最も高くなったのは「該当の銀行が提供する新しいサービスや機能に関する情報」(27.1%)となりました。次いで「詐欺や不正利用などセキュリティに対する対策・予防策」(15.5%)、「定期預金の案内」(11.3%)、「自身の入出金状況や預金残高に応じた無駄な出費や貯金に関する助言・提案」(10.6%)が続きました。

推奨度(友人や同僚におすすめできるか)が高いほど、継続利用意向も高くなる

対象の銀行の利用者に対し、今後の継続利用意向を0~10の11段階でたずねたところ、「推奨者」(推奨度が「9」~「10」の回答者)は平均9.6ポイント、「中立者」(推奨度が「7」~「8」の回答者)は平均8.1ポイント、「批判者」(推奨度が「0」~「6」の回答者)は平均6.0ポイントとなり、推奨度が高いほど継続利用意向も高くなる結果となりました。

図:推奨セグメント別継続利用意向

図:推奨セグメント別継続利用意向

<調査概要>

【銀行】

  • 調査対象企業(アルファベット順、50音順):auじぶん銀行、PayPay銀行(旧ジャパンネット銀行)、SBI新生銀行、イオン銀行、住信SBIネット銀行、セブン銀行、ソニー銀行、みずほ銀行、三井住友銀行、三菱UFJ銀行、ゆうちょ銀行、楽天銀行、りそな銀行
  • 調査対象者:インターネットリサーチモニターのうち、上記銀行の利用者
  • 調査方法: NTTコム リサーチによる非公開型インターネットアンケート
  • 調査期間:2024/7/4(木) ~ 2024/7/9(火)
  • 有効回答者数:6,075名
  • 回答者の属性:
    • 【性別】男性:63.2%、女性:36.8%
    • 【年代】20代以下:6.4%、30代:12.1%、40代:23.0%、50代:25.6%、60代以上:32.9%

※NPSの値は小数点第 2 位を四捨五入しており、同値の場合、ランキングで同順位としている

Net Promoter®およびNPS®、Predictive NPS®は、ベイン・アンド・カンパニー、フレッド・ライクヘルド、サトメトリックス・システムズ(現NICE Systems,Inc)の登録商標です。
また、eNPSは、ベイン・アンド・カンパニー、フレッド・ライクヘルド、サトメトリックス・システムズ(現NICE Systems,Inc)の役務商標です。