NTTコム オンライン、「企業におけるソーシャルリスニングの実施状況」を発表
~ ”炎上” の早期把握など “リスク対策” で最も多く活用 ~

2023年7月18日

 NTTコム オンライン・マーケティング・ソリューション株式会社(以下NTTコム オンライン)は、「企業におけるソーシャルリスニングの実施状況」について調査を行いました。

 本調査では、企業の担当者におけるソーシャルリスニングの活用方法や、有料ツールの使用状況、分析現場における課題などの利用動向をレポートします。

1.「ソーシャルリスニング」の認知は約7割、うち実施経験ありは約6割

 企業の広報、マーケティング、リスク管理の担当者で、「ソーシャルリスニングの名称・手法いずれか認知」は69.7%。そのうち、52.3%が1年以内実施経験ありと回答しました。

2.活用方法では「炎上」やトラブル事案の早期把握などの“リスク対策”が最多

 ソーシャルリスニング実施層(1年以内)にどのように活用しているかについて調査したところ、 「自社のブランド、製品・サービスに関して、いわゆる「炎上」やトラブル事案をいち早く把握する」(52.3%)、「Twitterや各種SNS、Webメディア上における、自社のブランド、製品・サービスに関するユーザーの声の傾向や内容を把握する」(51.7%)、「メディア報道や消費者団体などへの対応にあたって、ソーシャルメディア上の論調を把握する」(41.4%)の順となりました。トラブル事案の早期把握等のリスク対策において最も活用されていることがうかがえます。

3.約6割が有料のソーシャルリスニングツールを使用し「UIの使いやすさ」を最も重視

 ソーシャルリスニングの実施方法では、「自社で有料ツールを使用」が57.1%と最も高い結果でした。また、「UIの使いやすさ」が重視度、満足度ともに高い結果となりました。

4.実施経験者の課題はデータ収集・分析にかかる労力・時間と専門スキル人材の不足

 ソーシャルリスニング実施経験者の課題では、「データの収集・分析にかかる労力」(53.6%)、「専門スキル人材の不足」(50.7%)、「データの絞り込みやノイズ除去、分類にかかる労力」(47.9%)といったリソースや人材の不足が浮き彫りになりました。

 また、実施層の96%は継続意向がある一方、非意向層の実施しない理由においてもリソース不足がトップに挙げられました。

5.Twitter API有料化、メディアの多様化・複雑化に関する最近の動向変化に注目

 ソーシャルメディア実施層に、最近注視している環境動向について調査したところ、「メディアの多様化複雑化」(95.7%)、「Twitter API有料化」(92.1%)、 「炎上などによる企業イメージの誹謗中傷の増加」(90.7%)、「分析対象データ量の増加」(90.0%)の順となりました。

【調査結果詳細】 https://research.nttcoms.com/database/data/002214/

<調査結果のポイント>

■「ソーシャルリスニング」の認知は69.7%。手法認知まで含めた認知計は41.7%。認知者の直近1年以内のソーシャルリスニングの実施経験は52.3%。

 ソーシャルリスニング関連の業務領域に従事し、関連業務のニーズがある層で、ソーシャルリスニング認知者(名称・手法いずれか認知計)は69.7%。内訳は「ソーシャルリスニング名称・手法いずれも認知」が41.7%。「名称のみ認知」が20.7%、「手法のみ認知」が7.3%だった。

 またソーシャルリスニング認知者(名称・手法いずれか認知計)の内、52.3%が直近1年以内に実施経験があると回答した。

■ソーシャルリスニングの活用方法では、「炎上やトラブル事案の早期の把握」と「Twitter等SNS上のユーザーの声の傾向・内容の把握」が上位。

 ソーシャルリスニング実施層(1年以内)に、ソーシャルリスニングをどのように活用しているかについて調査したところ、 高い順に、「自社のブランド、製品・サービスに関して、いわゆる「炎上」やトラブル事案をいち早く把握する」(52.3%)、「Twitterや各種SNS、Webメディア上における、自社のブランド、製品・サービスに関するユーザーの声の傾向や内容を把握する」(51.7%)、「メディア報道や消費者団体などへの対応にあたって、ソーシャルメディア上の論調を把握する」(41.4%)となった。ソーシャルリスニングが、企業に関するトラブル事案の早期把握等のリスク対策に最も活用されていることがうかがえる。

■ソーシャルリスニングにおいて、自社で有料ツールを使用している人が最も多く57.1%。ツールに求める機能は「UIの使いやすさ」が最も高い。

 ソーシャルリスニングの実施方法については、「自社で有料ツールを使用」が57.1%、「自社で無料ツールを使用」が26.4%、「自社でツールを使用せず実施」が11.4%、「他社に委託」が3.6%、という結果となった。

 ツールの重視度はソーシャルリスニング実施層で「UIの使いやすさ」(57.1%)が最も高く、次いで「対象件数」56.4%、「扱えるデータ量」54.3%(いずれもTOP1スコア)。

■実施経験者の課題はデータ収集・分析にかかる労力・時間と専門スキル人材不足

 ソーシャルリスニング実施経験者の課題は高い順に、「データの収集・分析にかかる労力」(53.6%)、「専門スキル人材の不足」(50.7%)、「データの絞り込みやノイズ除去、分類にかかる労力」(47.9%)となり、リソースや人材の不足がうかがわれる。

■ソーシャルリスニング実施層の継続意向は95%を超える。非実施層の実施意向は半数超え。非意向理由はリソース不足。

 ソーシャルリスニング実施層の継続意向は高く、59.3%が継続を行いたい、37.1%がやや行いたいと回答(継続意向計 96.4%)。一方で、ソーシャルリスニング非実施層は、11.3%が行いたい、46.8%がやや行いたいと回答(実施意向計58.1%)。
ソーシャルリスニング非実施かつ非意向層の非意向理由は「担当できるリソース(人)がいないから」が33.3%でトップ。次いで、「効果が得られるか疑問だから」(31.5%)、「予算がないから」(24.3%)が続いた。

■最近注視している環境動向は「メディアの多様化・複雑化」「Twitter API有料化」

 ソーシャルメディアに関して最近注視している環境動向は、ソーシャルリスニングを実施した層で、高い順に、「メディアの多様化複雑化」(95.7%)、「Twitter API有料化」(92.1%)、 「炎上などによる企業イメージの誹謗中傷の増加」(90.7%)、「分析対象データ量の増加」(90.0%)となった。

<調査概要>

1.調査対象 :「NTTコム リサーチ」登録モニター
2.調査方法 :非公開型インターネットアンケート
3.調査期間 :令和5年3月23日(木)~31日(金)
4.有効回答者数 :405名(スクリーニング調査:961名)
5.回答者条件 :
・スクリーニング調査:20歳以上64歳以下の全国男女
・本調査:企業のソーシャルリスニング関連業務担当かつニーズあり層
※実施層と非実施層を割付して調査を実施
6.回答者の属性 :
スクリーニング調査

※各性年代総務省統計局の人口比率に合わせたサンプル数を回収後、条件(*注)に合った有効サンプルを抽出

本調査
<ソーシャルリスニング実施層(1年以内)>

<ソーシャルリスニング非実施層(1年以内)>

(*注)本調査対象:*1の業務に携わり、*2のテーマについて興味のある回答者

お問い合わせ先

NTTコム オンライン・マーケティング・ソリューション株式会社
マーケティング&アナリティクス部

URL: https://www.nttcoms.com/

メールアドレス: social-crm@nttcoms.com