実際にDXに取り組むと、多くの企業は2つのデータマネジメントに関する課題に直⾯します。1つは、データが整備されていないこと。たとえば、顧客管理と販売管理のシステムで取引先の名称が異なっていたら、データの連携や集計は困難です。もう1つはデータが分散していること。たとえば、拠点ごとにデータがバラバラの⽅式で管理されていたら、データの集約や分析が困難となります。
データの中でも重要なのが、基本となるマスターデータです。DXを具体化し進めるようになると、必ずMDM(マスターデータ管理)の話題に⾏き当たります。
本セミナーでは、データマネジメントの中核でありながら、範囲が広く正体のつかみにくい「MDM(マスターデータ管理)」について、全7回にわたりその⼿法を個別に徹底解説します。第2回⽬のテーマは「名寄せ」です。
「名寄せ」がシステム的な問題、ロジックの問題だと考えていないでしょうか。
名寄せはもともと、類似した複数データを、同⼀データとして扱ってよいかどうかの突き合わせを⾏う⾼度で複雑な作業でした。経営陣 からひと⼝に「データをクレンジングせよ」と⾔われても、クレンザーをかけて擦るわけではありません。現場のデータは部⾨ごとに精 度も粒度も異なるものです。
単純にロジックで突き合わせただけでは、名寄せしてはいけないデータを名寄せしていたり、連携している別システムが動かなくなった りと、業務に⽀障をきたすケースすらあります。名寄せの世界は、多分にあいまいな部分を含み、なおかつ技術やノウハウが必要です。
今回のセミナーでは、名寄せの技術や⽅法について重点的に注意点や実践のポイントを解説します。
NTTコム オンライン・マーケティング・ソリューション株式会社
TIBCO部
エバンジェリスト
水谷 哲
大手メーカー、外資系企業にて生産管理に従事。需要予測・需給計画・スケジューリング・MES全般に携わる中、データモデリングをきっかけにマスターデータ管理(MDM)と出会い、複数のMDMプロジェクトの推進に取り組む。
現在は、NTTコム オンラインにてTIBCOのエバンジェリスト活動に従事しながら、日本データマネジメント・コンソーシアム(JDMC)の研究員やMDM研究会リーダを務め、各種セミナー等で講演。