顧客マスタと請求データを連携するには？方法や連携のメリットを解説

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顧客マスタと請求データを連携させると、請求書の発行や発送業務を大幅に効率化できる可能性があります。請求業務には多くの時間とコストがかかりがちで、特に取引先が多い企業ほど処理が煩雑化し、ミスや担当者の負担増につながっているケースも少なくありません。

本記事では、顧客マスタの基本から請求データと連携するメリット、具体的な連携方法を解説します。実際にデータ連携によって業務効率化を実現した企業の事例も紹介しているので、請求業務の見直しを検討中の方はぜひ参考にしてください。

顧客マスタとは

マスタとは、業務に必要な基礎情報を集約したデータのことです。商品マスタや従業員マスタなどさまざまな種類があり、その中でも「顧客マスタ」は、顧客に関する情報を一元的に管理するデータベースを指します。

マスタ管理がされていないと、部署ごとにデータがバラバラに存在して整合性が取れず、情報の重複や分散といった問題が生じがちです。一方、マスタ管理を徹底しておけば、データの非整合を防げるだけでなく全社的なデータ活用も進み、業務の効率化につながります。

特に顧客マスタには、担当者名や連絡先、業態などの情報を整理・統合できるため、スムーズな顧客対応や効果的なマーケティング施策の実施に役立ちます。

顧客マスタで管理する主な情報

顧客マスタでは、主に取引先の企業に関する基本情報を管理します。これにより、営業・経理・カスタマーサポートなど、さまざまな部門で共通の情報を活用できるようになります。

一般的に、顧客マスタには以下のような項目を登録します。

• 顧客コード
• 顧客名
• 帳票出力用の名称
• 住所
• 電話番号
• FAX番号
• メールアドレス
• 担当者名
• 業態（業種）
• 締め情報（請求の締め日など）
• 与信限度額
• 自社の担当者名　など

顧客マスタと請求データを連携するメリット

顧客マスタを適切に管理しておくと、他の業務データと柔軟に連携できるのがメリットです。特に、請求データとの連携によるメリットは多くあります。

例えば、請求書の発行時に顧客マスタの情報を参照できるため、毎回同じ情報を入力する必要がなくなり、二重入力の手間が省けます。入力ミスや請求漏れといったヒューマンエラーのリスクも大幅に低減されるでしょう。

さらに、顧客ごとの取引履歴や請求情報を一元的に管理できるため、問い合わせ対応のスピードや正確性が向上し、顧客満足度の向上にもつながります。

また、「取引先の要望で請求書の宛先や手段を変えなければならない」など、自社の顧客マスタの登録内容と帳票に出力したい内容が異なるケースもあるでしょう。このような場合は、配信用の顧客マスタを用意できる電子帳票ツールを使えば、個別の要望にも対応しやすくなります。

例えば「ナビエクスプレス」では配信用の顧客マスタの登録が可能で、より柔軟な対応が可能です。

顧客マスタと請求データを連携させる方法

顧客マスタと請求データを管理するシステムが異なる場合には、両者のデータを連携させる必要があります。

連携方法としては、CSVファイルを手動でエクスポート・インポートする方法や、APIを利用してシステム間で自動的にデータをやり取りする方法が一般的です。特に、取引先ごとに請求の締め日が異なる場合や請求書の発行頻度が高い場合、手動での運用には限界があるため、APIによる自動連携の採用がおすすめです。

なお、データ連携を行う際には、それぞれの請求データがどの取引先に紐づくものかを正確に判別しなければなりません。そのため、顧客マスタと請求データの両方に共通のID（顧客コードなど）を設定し、取引先を一意に識別できるようにしておく必要があります。

基幹システムと帳票電子化システムの連携の事例

アパレル製品の検品や補修を手がける株式会社桑原では、締め日に請求書の発行業務が集中し、月平均で1,500〜2,000件の請求書を人海戦術で発送していました。他社宛の請求書を誤って別の取引先に送ってしまうといったミスも、月に2〜3件発生していたといいます。

こうした状況を改善するため、同社では基幹システムの刷新と同時に、電子帳票システムの導入を決定しました。

現在では月300〜400件の請求書を電子化し、Web配信で取引先へ送付しています。基幹システムで請求書を発行して「明細配信」ボタンをクリックするだけで、自動的に取引先へ請求書が送信されるようになり、印刷や発送作業の負担が大きく軽減されました。

取引先からも「在宅勤務でも請求書を受け取れるようになり、処理がスムーズになった」と好評で、業務の効率化だけでなく顧客満足度の向上にもつながっています。

電子帳票ソリューション>導入事例>株式会社桑原 様

顧客マスタと請求データを連携して、請求業務を効率化しよう

顧客マスタを活用した取引先情報の一元管理によって、業務の効率化やデータ活用の促進など、さまざまなメリットがあります。特に、顧客マスタと請求データを連携させると請求業務の効率化やミスの削減が期待できるため、積極的に活用しましょう。

こうした請求業務の効率化を本格的に進めたい場合には、NTTコム オンラインが提供する「ナビエクスプレス」がおすすめです。CSVファイルのアップロードや既存システムとのAPI連携により、請求書をはじめ領収書や給与明細などさまざまな帳票の自動作成と自動配信を実現できます。

毎月の請求書処理にかかる時間やコストを削減したいとお考えの方は、ぜひお気軽にお問い合わせください。