2025/06/02

帳票、書類の電子化

銀行・金融機関でペーパーレス化を実現しよう!流れやポイント、成功事例を解説

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近年、業務の効率化やコスト削減、セキュリティ強化といった観点から、多くの銀行・金融機関で「ペーパーレス化」が求められています。特に、帳票や契約書類の電子化は紙の保管・郵送にかかる手間やコストを大幅に削減し、働き方改革や顧客対応の迅速化にもつながります。

本記事では、金融業界におけるペーパーレス化の必要性や導入のポイント、実際の導入事例まで詳しく解説しています。ペーパーレス化を検討中の方は、ぜひ参考にしてください。

この記事の内容
  • ペーパーレス化とは、文書や帳票などを電子化して紙の利用を削減または廃止する取り組みのこと
  • 銀行・金融機関でペーパーレス化を進めると、顧客体験の向上や業務効率化、コスト削減といったさまざまなメリットがある
  • ペーパーレス化を実現するには電子帳票システムや文書管理システム、オンラインストレージなど、用途や目的に応じたツールを選定して導入する必要がある

ペーパーレス化とは?

ペーパーレス化とは、文書や帳票などを電子化し、紙の使用を削減または廃止する取り組みを指す言葉です。特にビジネスの現場では、紙媒体から電子データへの移行によって、業務の効率化やコストの削減を目的とするケースが多く見られます。

具体的には、既存の紙資料をスキャンしてPDF化する方法や、はじめからExcelやWordといったデジタルツールを使って文書を作成・管理する方法が一般的です。

ペーパーレス化が求められる理由

ペーパーレス化が求められているのは、企業にとってさまざまなメリットがあるためです。例えば銀行や金融機関においては、長引く低金利の影響で多くの地方銀行が収益悪化に直面しており、紙やインク、郵送費といった事務コストは無視できません。ペーパーレス化を実現できれば、こうしたコストの削減につながります。

政府も働き方改革の一環としてペーパーレス化を推奨しており、制度面の整備も進められています。例えば「e-文書法」や「電子帳簿保存法」の改正により、これまで紙での保存が義務付けられていた書類の電子化が認められるようになりました。

さらに、紙の使用量を減らすことは、森林資源の保護や廃棄物の削減といった環境保全にもつながります。こうした観点からも、ペーパーレス化は業種を問わず広く求められており、金融業界においても導入の重要性が高まっています。

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銀行・金融機関でペーパーレス化を実現することのメリット

銀行や金融機関がペーパーレス化を進めることで、次のようなメリットが得られます。

  •  顧客体験が向上する
  • 業務効率化につながる
  • コストを削減できる
  • 保管スペースを削減できる
  • SDGsの推進につながる
  • セキュリティ対策になる

それぞれのメリットについて、以下で詳しく見ていきましょう。

顧客体験が向上する

金融機関のペーパーレス化の取り組みのひとつが、紙の通帳のデジタル化です。これにより、顧客は銀行やATMに行かなくても、スマートフォンやパソコンからいつでも残高の確認や振込ができるようになります。通帳を紛失するリスクもなく、高いセキュリティ機能を備えたインターネットバンキングなら安心して利用できます。

このように、金融機関のペーパーレス化の推進は、利便性の向上と安全性の確保の両面から、顧客体験の質を大きく高めることにつながります。

業務効率化につながる

ペーパーレス化の代表的なメリットが、業務効率化です。紙での管理は煩雑になりがちで、「必要な書類が見つけられない」など情報の管理や共有に手間や時間がかかるケースも少なくありません。

文書や資料をデジタル化しておけば、検索機能によって必要な情報をすぐに取り出せます。データの修正や更新もパソコンから簡単に行えるため、情報の取り扱いの効率化も可能です。また、データであれば複数人がそれぞれの端末から同時に閲覧できるため、紙資料のように「他の人が持ち出しているから」といった理由で業務を中断することもなくなります。

コストを削減できる

紙で資料を管理している場合、紙やインクの購入費、郵送費、さらにはファイリング用品の費用や保管スペースにかかるコストなど、さまざまな経費がかさみがちです。特に、資料の量が多い銀行や金融機関では、これらのコストが年間で見れば無視できない負担となります。

ペーパーレス化を推進すれば、こうした物理的な紙の管理が不要になり、印刷関連の経費をはじめ、配送作業や保管業務にかかる人件費まで大幅に削減することが可能です。

保管スペースを削減できる

紙の資料は物理的な保管場所が必要で、量が増えるほど広い保管スペースを用意しなければなりません。オフィスの一角を書類の保管スペースとして確保する必要があり、広いスペースを借りるために賃料がかさむケースもあります。

ペーパーレス化によって書類をデジタルで管理するようにすれば、物理的な保管スペースは不要です。これまで書類の保管スペースだったエリアをオフィスとして有効活用したり、オフィスの規模を縮小してコスト削減につなげたりできるのも、大きなメリットといえます。

SDGsの推進につながる

ペーパーレス化は、SDGs(持続可能な開発目標)の推進につながる点もメリットです。紙は主に木材から作られているため、ペーパーレス化は森林資源の保護に直結し、地球温暖化の抑制といった気候変動対策にも効果が期待できます。

また、紙の使用を抑えることで不要になった紙の廃棄量を削減でき、焼却処理による二酸化炭素の排出量抑制にもつながります。こうした環境負荷の軽減は、企業の社会的責任(CSR)の一環としても評価されやすく、経営の安定化にも貢献するでしょう。

セキュリティ対策になる

紙の資料はオフィス外への持ち出しが容易なため、紛失や盗難といったリスクが高まります。例えば、「従業員が外出中に書類を紛失してしまった」といった事態が実際に発生した企業もあるのではないでしょうか。

ペーパーレス化を進めたとしても、セキュリティリスクが完全になくなるわけではありません。しかし、データへのアクセス制限やパスワード設定といった対策を講じることで、情報漏洩などのリスクは大幅に軽減可能です。

また、ログ管理を活用すれば、いつ・誰が・どのデータにアクセスしたかを明確に記録できるため、万が一セキュリティインシデントが発生した際にも、迅速な対処や原因特定が可能になります。

銀行・金融機関でペーパーレス化する際の流れ

銀行・金融機関でペーパーレス化を進める際は、次のステップに順に取り組むとスムーズです。

  1.  ペーパーレス化の現状を把握する
  2. ペーパーレス化可能なものを分類する
  3. ペーパーレス化を実現するサービスを選定する

それぞれのステップで取り組む内容について、以下で解説します。

1.ペーパーレス化の現状を把握する

まず、組織内でどの業務にどれだけ紙を使用しているかを洗い出しましょう。現状を正確に把握することが、ペーパーレス化の第一歩となります。

紙の使用量や関連するコスト、すでにデジタル化が進んでいる業務の有無を明確にすると、今後どの業務を優先的に電子化すべきかが見えてきます。特に、紙を多く使用している部門や、日常的に大量の帳票を扱っている部署は重点的な確認が必要です。

現場の担当者へのヒアリングを行い、実際の業務フローや運用状況、業務上の課題を詳細に把握しましょう。現場の実態を正確に捉えることで、無理のない導入計画を立てやすくなり、ペーパーレス化の成功率を高められます。

2.ペーパーレス化可能なものを分類する

現状を把握した後は、紙を使用している業務を「ペーパーレス化が可能なもの」と「現時点では難しいもの」に分類する作業が必要です。例えば、契約書や会計書類など法律で保存方法や保存期間が定められている文書については、電子化に対応するための要件を事前に確認し、適切な形式で保存できる体制を整える必要があります。

また、単に電子化を進めるだけでなく、業務効率が低下しないように注意してください。現場の業務担当者からの意見を丁寧にヒアリングしながら、実務に即した業務フローの見直しを行いましょう。

3.ペーパーレス化を実現するサービスを選定する

ペーパーレス化を効果的に進めるには、自社に適したITツールやサービスの導入が不可欠です。文書のデジタル化や業務の自動化を支援するサービスは多岐にわたるため、自社の目的や業務フローに合ったものを選定してください。

例えば、導入コストが安価でも必要な機能が十分に備わっていなければ、期待する効果は得られません。一方で、高機能なツールであっても自社にとって不要な機能が多ければ、コストが割高になってしまう可能性があります。

そのため、現場のニーズや課題を丁寧に洗い出し、必要な機能を明確にしたうえで、費用対効果に優れたツールを選ぶのが成功のポイントです。さらに、将来的な業務拡張や既存システムとの連携も見据えて選定を行うと、より柔軟で継続的な運用が可能になります。

銀行・金融機関でペーパーレス化する際のポイント

ペーパーレス化を銀行や金融機関で円滑に進めるためには、計画的な準備と現場の協力が欠かせません。ここでは、スムーズな導入を実現するための具体的なポイントを紹介します。

ペーパーレス化推進のための体制を構築する

ペーパーレス化を効果的に推進するためには、専任のリーダーや担当チームを定め、明確な体制を整えることが重要です。他の業務と兼任していると、日常業務に追われてペーパーレス化の取り組みが後回しになってしまう可能性があるため、注意してください。

体制を構築したら、プロジェクトの完了期限や具体的なスケジュールをあらかじめ設定しておきましょう。スケジュールが不明確なままでは、プロジェクトの進行が遅れがちになります。体制を整備し、スケジュールに沿って進められる環境を構築することが、ペーパーレス化をスムーズに進めるポイントです。

ペーパーレス化への意義やメリットを周知する

ペーパーレス化は日々の業務フローを大きく見直す必要があるため、現場の理解と協力が欠かせません。取り組みを円滑に進めるには、社内全体にペーパーレス化の意義や具体的なメリットを丁寧に周知することが大切です。

たとえ業務効率化やコスト削減といった効果が見込めるとしても、従来のやり方に慣れた現場では、業務変更に対して抵抗が生じるケースも少なくありません。「なぜ今ペーパーレス化が必要なのか」「導入によってどんなメリットがあるのか」を明確に伝え、現場の納得と協力を得たうえで取り組みを進めましょう。

優先順位をつけ、段階的にペーパーレス化を行う

ペーパーレス化は、一度にすべての部署・業務で導入するのではなく、段階的に進めましょう。まずは特定の部署や業務範囲に絞って試験導入を行い、その結果をもとに運用上の課題を整理・改善しながら、対象の部署や業務を拡大していくとスムーズです。

また、書類の種類ごとに優先順位をつけて、電子化の効果が高い業務から取り組む方法もあります。一気に全面的な導入を進めると、現場の混乱を招いたり、かえって業務効率が低下したりするリスクもあるため、注意してください。実績と信頼を積み重ねながら段階的に取り組みを進めることで、組織全体へのスムーズな展開が期待できます。

銀行・金融機関でペーパーレス化を実現するサービス

ペーパーレス化を進めるには、業務内容や目的に応じたITツールやシステムの活用が欠かせません。ここでは、銀行や金融機関での導入に適した代表的なサービスを紹介します。

電子帳票システム

電子帳票システムは、見積書や請求書などの帳票類をパソコン上で作成・管理するためのシステムです。作成した帳票をPDF化してメールなどで配信できるため、紙に印刷して郵送する手間やコストを削減でき、業務効率も大幅に向上します。

また、基幹システムと連携可能な電子帳票システムを導入すれば、登録された案件情報をもとに帳票を自動作成し、取引先への自動配信も可能です。これにより、帳票発行に関わる作業が最小限となり、業務全体の効率化と正確性の向上が期待できます。

文書管理システム

文書管理システムは、電子化された各種文書を一元的に保存・管理できるシステムです。検索機能が備わっているため、必要な資料をすぐに見つけることができ、紙資料のように時間をかけて探す必要がありません。

また、フォルダ分けやタグ付けといった整理機能も充実しており、誰が見てもわかりやすい管理が可能です。アクセス権限の設定や閲覧履歴の記録、二段階認証といった対策が講じられたシステムなら、機密情報を含む書類も安心して取り扱えます。

オンラインストレージ

オンラインストレージは、クラウド上に文書データを保存して管理するためのサービスです。インターネットに接続した端末からであればオフィス外からでもアクセスできるため、出張や在宅勤務中でもスムーズに業務を進められます。

また、スマートフォンやタブレットなどのモバイル端末にも対応しているサービスが多く、移動中のちょっとした時間にも資料の確認や共有が可能です。二段階認証や詳細なアクセス権限の設定が可能なサービスも多く、情報漏洩のリスクを抑えながら柔軟で効率的な働き方を実現できます。

グループウェア

グループウェアは、社内のスケジュール管理やワークフローなどをオンライン上で行えるツールです。例えばワークフロー機能を活用すれば、これまで紙で行っていた押印や承認のプロセスをパソコン上で完結でき、承認までのスピードが向上します。

また、部署ごとの予定の共有や会議の日程調整も簡単になり、社内全体のコミュニケーションの活性化や業務効率の向上につながるのもメリットです。オンラインコミュニケーションの円滑化はテレワークとの相性もよく、柔軟な働き方を支援するツールとして多くの企業で活用されています。

名刺管理ソフト

名刺管理ソフトは、紙の名刺をスキャンしてオンライン上で一元管理できるツールです。社内での名刺情報の共有がスムーズになることで、営業活動の効率化が図れます。また、氏名や企業名で簡単に検索できる機能が備わっているため、目的の名刺を探す手間が省け、急ぎの連絡が必要な場面でも素早く対応できる点も大きなメリットです。

クラウド勤怠管理システム

クラウド勤怠管理システムは、パソコンやスマートフォンから出退勤の打刻や労働時間の管理などができるシステムです。在宅勤務や出張が多い社員の勤怠状況もリアルタイムで正確に把握できるため、管理の手間が大幅に軽減され、紙のタイムカードを使う必要もなくなります。

オフィス以外の場所からでもアクセスが可能で、柔軟な働き方やテレワークの推進にも対応しやすくなります。また、労働時間や有給休暇の取得状況に応じてアラートを出す機能を備えたシステムもあり、勤怠の正確な把握と効率的な管理が可能です。

書類回収サービス

書類回収サービスは、運転免許証やマイナンバーカードといった本人確認書類をオンライン上で安全に回収できるサービスです。これにより、顧客は書類を郵送したり窓口に持参したりする手間が省け、口座開設やローン申請などの各種手続きをよりスムーズに進められます。

銀行側にとっても窓口業務の負担を軽減できるため、業務効率が向上し、同時に顧客満足度の向上にもつながります。非対面での手続きが可能になることで、業務のデジタル化をさらに加速させられるでしょう。

銀行・金融機関でのペーパーレス化の事例

岐阜県・愛知県を中心に国内149カ店の本支店を構える十六銀行では、NTTコム オンラインが提供する「ナビエクスプレス」を活用し、法人や個人事業主を対象に適格請求書(インボイス)の電子配信サービスを提供しています。これは、前月に口座引き落としとなった各種サービスに関するインボイスをPDF形式で配信するもので、紙の請求書に代わるペーパーレスなサービスです。

インボイスは配信日から90日間閲覧・ダウンロードが可能で、保存期間中であれば何度でも確認できます。対象となるのは、振込手数料や代金取立手数料、口座振替手数料などを毎月口座引き落としで支払っている法人および個人事業主です。

サービスのシステム利用料は無料で、顧客の負担を抑えながら業務効率化とペーパーレス化を実現している点が大きな特徴です。

ポイントを押さえて、着実にペーパーレス化を進めていこう

銀行や金融機関におけるペーパーレス化は、業務効率の向上、コスト削減、セキュリティ強化など、多くのメリットがあります。このような効果を最大限に引き出すために、適切なツールやサービスを選定して社内への導入を進めましょう。

NTTコム オンラインが提供する「ナビエクスプレス」は、商取引の全帳票を電子化して配信できるサービスです。CSVファイルをアップロードするだけで既存のデザインの帳票をPDF形式で自動生成し、自動で配信します。ペーパーレス化を検討している銀行・金融機関の方は、ぜひお気軽にお問い合わせください。

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