お客様は数年前からオウンドメディアを運営しており、主にビジネストレンドコラムや業務領域に関する用語解説記事、SEO対策のコラム記事などを掲載していました。オウンドメディアへのコンテンツ投稿は継続的に行われており、一定の集客はありましたが、商材への問い合わせや商材紹介ページへの遷移が少なく、商談創出につながっていませんでした。
メルマガ会員は業種別にセグメント分けされていて、メルマガの送り分けを実施していました。しかし、一部の例を除き共通のコンテンツを利用していたため、それぞれのセグメントに最適化した内容のコンテンツを配信できていませんでした。
シナリオコンテンツの設計に当たって、訴求対象となる商材の営業提案資料を基にカスタマージャーニーを作成。想定顧客がどのようなフェーズを経て商材を認知し、検討し、導入するのか精度の高い仮説を作った上で、それにともなったコラム記事企画を制作しました。各企画の内容・構成案についてはお客様と方向性をすりあわせた上で、より多くの想定顧客にフックするよう、異なった切り口を設けた内容を用意しました。
また、商材資料請求にはいたらないフェーズの想定顧客がアクションできるよう、業務領域と解決できる課題についてのダウンロード資料を新たに制作。ライトコンバージョンが可能なステップを設けることで、想定顧客のニーズがどれくらいなのか、検知できる仕組みも提案しました。
制作したコラム記事は、セグメントされた業種ごとにシナリオに沿ってメルマガで配信。ニーズが顕在化している顧客がアクションしやすいように、メール文面にはコラム記事だけでなくダウンロード資料への導線も設けました。初回メールに反応しなかった層には、時間を置いて異なる文面のメールを再配信してクリックを促しました。マーケティング施策の効率化のため、メールに反応したユーザーには1日後に次のメールを自動配信するようあらかじめ設定しておきました。
同施策では、5業種10商材を対象に、一部を同時並行で進行することになりました。商材により多寡はあるものの、すべての商材でユーザーが想定していたシナリオの最終段階に到達したことを確認できました。資料ダウンロードしたユーザーを対象にインサイドセールスがアウトバウンドコールを実施し、ニーズや課題についてヒアリングを行った結果、有望と思われるユーザーについてはフィールド営業にパス。複数業種・商材で商談を創出することに成功しました。