2025/11/13
ビジュアルIVR
【2024年度版調査レポート】コールセンターの問題解決状況とコミュニケーション手段について
前回は、「コールセンターに電話が繋がらない時は、どう解決する?」について、レポートしました。
今回は、「コールセンターの問題解決状況とコミュニケーション手段について」について、レポートします。
顧客がコールセンターに電話をする際、問題が解決することを期待していることが大多数だと思います。
問題解決したら、モヤが晴れて気持ちが楽になるでしょう。
一方で、問題解決しなかった場合には、モヤモヤとした感情が渦巻き、不満や不信感が残り、最悪の場合は当該のサービスや製品の利用をやめることも考えられます。
では、コールセンターが顧客の不満や不信感を減らし、より良くなるにはどのようにしたらいいのでしょうか?
今回のアンケートを通じ、コールセンターでの問題解決状況とコミュニケーション手段について整理していこうと思います。
NTTコム オンラインでは、日常生活において、コールセンターに電話をすることがある20代以上の男女1047名に調査を行いました。
このレポートでは、コールセンターの問題解決状況とコミュニケーション手段について、性年代別に分析した結果を報告します。
このレポートはこんな方におすすめです。
- 企業のコールセンター部門ご担当者
- 電話対応の応答率の低さにお悩みの方
- 顧客が課題を自己解決できる方法を模索されている方
コールセンターに電話して問題解決しましたか。
(SA)Q9.コールセンターに電話して問題解決しましたか。 ※直近で電話問い合わせをした時のことについて、お答えください。

全体を通して「はい」の回答が大多数の意見となりました。
この結果だけを見ると、本来であれば、ほとんどの人がコールセンターで問題を解決したと回答していますが、約15%解決していない状況にあります。
「その他」の回答では「半々」、「どちらも経験有り」といった回答がありました。
「半々」は、部分的に解決して完全解決には至らなかった、「どちらも経験有り」は、複数の問い合わせをして、解決したお問い合わせもあれば、解決しなかったお問い合わせもある、と推察されます。
これらのことは、お問い合わせ内容と回答を復唱して確認するなどのコミュニケーションを取ること、オペレーターの担当サービス・製品に対する知識を身に着けることなど改善対応に努めることで、問題解決率の向上が期待できると思われます。
続いて、性年代別の結果を見ていきます。


性年代別で比較すると、20-29歳と60歳以上に興味深い結果が見られました。
20-29歳を見ると、男性は「いいえ」が8.7%、女性は「いいえ」が29.4%で差が20.7%ありました。
60歳以上を見ると、女性は「いいえ」が4.7%、男性は18.1%で差が13.4%ありました。
20-29歳と60歳以上で反対の結果がでています。
Webなどの非音声コミュニケーションでも、問題解決したと思いますか。
また、「はい」と答えた人に限定して、「Webなどの非音声コミュニケーションでも、問題解決したと思いますか。」と質問をしたところ以下のような結果が見られました。

全体的には「はい」は多くはありますが、「いいえ」も少なくはありません。「その他」では「わからない」、「複雑なものは不可」、「質問が単純ならFAQでよいが、複雑な質問はWebでは無理」、「内容による」という声が上がっていました。
次は非音声コミュニケーションについて、性年代別に見ていきます。


性年代別にみると、全年代を通して男性は「はい」、女性は「いいえ」が高い結果となりました。
「はい」の回答については、男性は30代、40代は70%以上となりました。
一方で女性は男性に比べ、全年代で「いいえ」の回答が多く、最低でも35%以上の回答となりました。
「いいえ」に関してみていくと、それぞれ60代の男性および女性については過半数の回答がありました。この結果から60代以上には音声コミュニケーションを求められていることが分かります。
一方で20代から50代の人は非音声コミュニケーションでも問題解決が可能であるということが分かります。
以上のことから、音声コミュニケーションと非音声コミュニケーションのどちらかだけが用意されていればいい、ということではないことが分かります。
これらのことから、問い合わせ対応については属性(年代)に合わせたコミュニケーション手段を提供することが必要だと考えられます。
次回は、「コールセンターがもっと良くなるために必要な対応」について、報告します。
*次回レポート 設問一覧*
- コールセンターがもっと良くなるために必要な対応は、どんなことだと思いますか。
調査概要
- 調査テーマ:性年代別にみるコールセンターへ問い合わせた時の顧客行動
- 調査対象:20代以上の男女
- 調査実施期間:2024年8月28日
- 総回答数:1047サンプル
- 調査方法:インターネット調査
- 調査機関:
NTTコム オンライン・マーケティング・ソリューション株式会社
NTTコム リサーチ

